青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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手作り

今日も暑い中現場は仕上げの真っ最中。クロスと左官が一緒になり大工も下駄箱を作る。途中で塗装と給排水も来る。借りている駐車場は満杯で強引に道路に止める。今週はこんな感じで進んでいく。仕上げも最高潮と言ったところか。 
 
遅れている大工がやっと下駄箱を仕上げる。厚さが5センチ奥行き50センチとかなり重い。二人でやっと持ち上げる感じだ。無垢材は加工も難しいが取り付けまでの間に狂う。作業場で自動カンナを通して均したはずなのに5ミリはねじれている。 
 
もちろんこれからも狂う可能性があるからガッチリ壁に留めたい。壁の下地の柱も欠いて入れ込む。重い板を持ち上げて入れるのだが狂うと入らない。何度か入れたり外したりして何とか留める。上から栗の板で押さえたり下から金物を付ける。 
 
下駄箱やテレビ台は製作を頼まれる。材料があるのと大工は作り慣れている。以前は家具職人に材料持ち込みで頼んでいた。作業場で作って現場搬入するのだが取り付けができない。建物が狂っているから合わないのだ。 
 
結局大工を入れるから高くつく。息子は無垢材の加工は慣れている。もちろん作り付けなのでうまく取り付けできる。家具職人はフラッシュ家具が多く無垢材はあまりやらない。加工するカンナ盤も刃幅が小さい。当社は50センチまで通せる。 
 
色々考えてみて大工が作って塗装は家具塗装屋に頼んでいる。キッチンなどもそうだがそれぞれ専門の職人が分業で作って合わせる。アッセンブリーさえうまくやれば何でも作れる。特に材料が無垢材でこだわると自分でやったほうがうまくいく。 
 
モノつくりは材料と職人の手配次第でどんなものでも作れる。建材のように全てメーカーにお任せに慣れると自分で作る考えが浮かばない。ただ合理性に欠けることが多いから安いわけではない。


時間と手間

今日は暑い。朝から現場で打ち合わせ。左官が今日から入る。多分工期に重大な影響を及ぼしそうなのが左官。下地処理から下塗り、仕上げと続くのだが乾燥時間がかかる。時期としては良い時ではあるが。

大工が下駄箱の製作に入る。カウンター材を付け敷居鴨居中しきりと棚板をつける。書くと簡単そうだがカウンターはケヤキの一枚物で厚さ5センチ長さ3m奥行き50センチある。無垢材でこれだけあると置いておくだけで捻れてくる。

まずはかんな盤に通すのだが重くて一人では出来ない。午前中息子と二人で加工した。3時頃現場へ搬入し取り付け工事に入る。脇の板を最初に付けてカウンター を載せる。

そこまでは一人では出来ないので現場に居合わせたものに手伝わせる。左官屋しかいないから重いカウンタを持ってもらう。あとは一人で出来る。これだけ大きいと3日はかかる。

デザイン重視なら既製品の方が選べていいかもしれない。しかし手つくりだと同じものがない。そういったものに価値を見出さないのであれば意味はない。手間と材料費がかかって高くつく。

左官も似たようなもので種類が豊富でカラフルなものができるクロス貼りが安くつく。下地が多少デコボコでも弱くても柔らかいので穴は開かない。左官ではこうはいかない。

そんな面倒臭いことの連続が手つくりの家だ。古民家リフォームも基本的には同じやり方だ。何でもクロスで覆ってしまうリフォームとは一味違う。CIMG6428


工期と職人

今日は朝から暑い。現場へ顔を出し夕方ゴミ片付けをする。床屋へ行って昼に自宅へ戻る。解体の現場へ下調べに行く。電気と水道の切り離しが必要だ。打ち合わせで来週後半からゴミ片付けから入る。 
 
リフォームの現場は今日も大工が残りをやっている。細かいところが多くなかなか進まない。週末には左官とクロスはりを入れる予定だ。とにかく大工が片付けてもらわないとならない。材料や機械がまだ置いてある。 
 
電動工具の普及は現場の作業効率を上げた。その代わり道具代と置く場所が大変だ。建材だけの家だと工具は限られる。カンナなどはほとんど必要ない。建具枠とか全て電ドルだけで取り付けする。 
 
現場は道具置き場ではないから使うたびに持って来ればいい。なのだが残った部分でまた使うとなると置いておきたくなる。そうやって工具とそれに使う釘、針がドンと置かれる。掃除もできないし第一触るとえらい怒られる。 
 
大手の現場だと有無を言わせずに現場は管理されている。その日に使うものだけ持ち込む。あとで使うものはまた持って来ればいい。大工がきちんと管理されていない現場ではその辺が甘い。次の業者を入れる予定すらたたない。 
 
手作りの家はある意味では職人中心に動いて行く。一つの職種が終わらないと次が入れない。順序があるからでしかも他業種が邪魔するとできないのが多い。いわゆる工程とか工期を読みにくい職種が幅を利かす。 
 
効率よく動かしたいのだがそう言うのに馴染まない職人が手作りが得意だ。建材で効率よく早い仕事が嫌いだと言うのばかりだ。現場管理としてはそんなことは言ってられないが端折れとは言いにくい。きちんとした仕事が売りなのでやるべきことはきちんと手順を踏んで一つ一つやるしかない。 
 
たまに腹が立って職人にきつく言うことがある。次からはあっという間に雑な仕事になってしまう。お施主様には言いにくいことだが工期が遅れ気味なのと掃除が行き届かないところはある。仕上がりで見て欲しいと思っているが契約違反だと怒られることもある。


左官職人

朝から砕石敷き均しの現場へ行く。昨日のうちに草刈機で刈っておいた。事務所から近いのでゆっくり行ったらもう職人が始めている。刈った草をトラックに積み込みシートを敷いて砕石を撒く。

50m巻きを使い切って駐車場部分は残す。厚さ5センチくらいに敷いて2トンで2台で間に合う。植樹を残し昨年作ったデッキの周りを覆う。草ぼうぼうだったのが見違えるように綺麗になった。

施主は障害者で歩行が困難なので玄関を通らず外に出たい。そこは良かったのだが周囲の植樹もあって草が生える。その点をよくわかっていなかった。やはり最初から敷くべきだった。

もちろん自分で刈れる筈もなく考慮するべきだった。今後もこういった仕事もあるのだから参考になった。幸か不幸か以前よりだいぶデザイン的にも良くなったのがせめてもの救いだが。

工事した業者は左官屋だがリフォームの現場もやることになっている。今週末から予定している。漆喰と玄関タイルをやる。仕上がり時期に大きく影響するので頑張ってもらわないと。

左官屋とは長い付き合いで20年にはなる。先代の社長から息子へ変わり左官職人も減った。漆喰ができるのは一人であとは手伝い程度になる。しかも皆60代とくる。肝心の息子は左官が出来ないと来ればなお心配だ。

私は家は大工と左官と建具屋がいれば良いという考えだ。少し極端な言い方だが重要だという意味だ。大工は息子だし建具屋も息子が継いでいる。ところが左官だけは継いでいるのだが左官職人ではない。

少し不満が有るのだがよそのことまで口出し出来ない。左官は何社か付き合いがあるが何処も似た様な状況だ。職人が引退したらどうなるか心配なのだ。いくら私が漆喰の仕事を探してもそれだけで食える量ではない。ただ心配するよりないのが歯がゆいことだ。CIMG6427


ガラケー

2週間前に修理に出したばかりなのにパソコンがまた調子が良くない。前と同じで電源が落ちる。マックは多いらしいがこう続けてでは困る。ブログはまだしも本業の肝心の図面が描けない。

工事の発注も全てパソコンの中に入っている。もちろん図面の印刷も出来ない。何でもパソコンでやるようになって紙のデータを残さない。持ち歩き用に印刷してある図面以外はパソコンの中だ。

パソコンを使って仕事をするようになって24,5年になる。最初はNECのDOSから始めてマックに変えてから本格化した。エクセルを覚えCADも導入してパソコン無しではいられなくなった。

ネットにつながりHPを自作しますますのめり込む。事務所へ行くとまずパソコンのスイッチを入れないと始まらない。メールをチェックしHPの閲覧数を見てニュースを見る。iPadも使う様になって自宅でも見る。

これほどパソコンを使うようになってもスマホに切り替えできない。使えばもっと仕事も捗るだろう。夫婦揃って今でもガラケーのままだ。

私より先に家内の方がスマホに変わりそうだ。ラインとかメールの頻度は私の比でない。友達が次々と切り替えるので時間の問題だろう。

それにひきかえCADや見積のソフトが使えないので私は切り替えが進まない。20年前にはこちらが進んでいたのに追い越されそうだ。ガラケーが廃止になったらかえなきゃ