青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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溢れる仕事

今日も現場は大工一人。もっとも残った工事は仕上げの肝心なところなのだが。大工と言っても様々で難しいところはスルーしたがるのが多い。機械でバシバシできる部分しかやらないのがいる。クロス貼りや建具の打ち合わせが現場であって何回か現場へ行く。 
 
今週中で大工は目処がつきそうだ。来週から塗装になって週末くらいからクロスと漆喰の左官が入る。左官が時間がかかるのでそちらの都合次第で完成が決まる。電気、給排水の器具付けは順次出来次第やる。 
 
毎回言うが職人不足は深刻で建具屋もクロス張りも工期を聞いてくる。間に合うかどうかを心配しているのだろう。予定が詰まって早めに段取りしないと間に合わなくなる。職人たちの都合に合わせて工期が決まるなんて思いもしなかった。 
 
40年もこの仕事をしてこんな状況は到底思いもしなかった。職人は元請けからいつまでと言われたらハイハイと仕事をした。それが発注をするといつまでなら間に合うか聞いてくる。たっぷりと工期は見ているつもりでももっと伸ばしたがる。 
 
笑い話のようだが大工が自分の家をリフォームするのに他に頼んでいると。本当かどうかは知らないがあり得るかもしれない。当社にも自社の大工が忙しくて加工を頼んで来た。自分のところくらい自分でやれって言いたくなる。 
 
プレカットなら当たり前のことが手刻みでは一工程余分に加工がある。刻む前に鉋をかけて均す。その後でないと墨付けはできない。墨付けは人任せにはできないが加工ならできる。昔は製材所も加工して出荷した。 
 
こうやって仲間内からも仕事が来るようになった。新築だとあちこち住宅会社を廻るのが普通だ。同じ施主が他所からと自分のところとダブったりする。古民家のような仕事はどこでもやるわけではない。仕事が溢れていると言うことは断わるところもあると言うことだ。


パソコンの修理

朝は曇って雨になるかと思ったが午後になって晴れてきた。何日も気温も安定して暑くもなく寒くもない。昨日も打ち合わせがあって午後に事務所に戻る。昼食に戻るつもりがヤマトから電話でパソコンが来たと。 
 
昼食も取らずにパソコンの設定にかかる。復元も簡単になったとは言えソフトのチェックだけでも時間がかかる。結局夕方でほぼ完了。気がつくと腹は減るし疲れてしまう。 
 
昨年の8月に壊れたパソコンの代わりに中古を買った。11月になって起動してすぐ落ちるようになりメーカーへ修理を依頼した。その後半年ほどは調子が良かったが10日ほど前から前と同じように落ちるようになった。 
 
で、結局またメーカーへ修理に出した。先週の金曜の夕方引き取りに来て日曜の昼に戻った。土曜日に一日で修理したと言うことになる。部品を交換したが前のとは違うのだろうか。こちらはよくわからないが多分別なのだろう。 
 
中古で買って二度も修理したら新品が買える。迷うことは迷ったが別に機能的には問題はない。動画編集とか負担のかかる作業もない。強いて言えばCADが重たいくらいだろうか。他には特に気になることもなかった。 
 
ネットで客を見つける時代なのでグラフィックや動画も使うこともある。あるが今は特にそう言う環境でもないし今の機能で十分だ。ここまで性能がアップしてこれ以上の必要があるのだろうか。iPadも使っているがこれよりはかなり遅い。 
 
これからはパソコンの時代ではなくスマホの時代になりそうだ。以前は一番高い高機能のパソコンを使っていた。結局使いこなせない機能が多かった。iMac程度で十分だった。その所為もあって機能の向上には関心がない。 
 
それよりもソフトの更新の方が関心が高い。価格もパソコン本体をはるかに超える金額になるし。CADソフトはもう10年以上も使い続けている。アップしたら30万くらいはする。性能的にはそれほど変わっていないのにだ。 
 
車同様機能はもう十分であとはどう使うかに本題は移っている。機械に凝ったところで成果は期待できない。ソフトをいかに使いこなすかだ。そう思うと新しい機械を買う気にはならなかった。直しても十分いけると判断したわけだ。CIMG6411


年金

現場へ寄ってからレンジフードの調子を見に行く。片道1時間かかる。メーカーサービスを依頼することにした。この前引き渡した現場にも寄る。木から虫が出ていたが出なくなった。成虫になって飛んで行ったか。

事務所前のお宅から小屋の解体を頼まれて業者と見に行く。高齢者夫婦がお住まいだった。遠くの親族のところへ身を寄せる事になって貸家にでもすると言う。まずは溜まりに溜まったゴミ処分から始まる。

今の高齢者は高度成長期を経験している。若い時の貧乏もその後の経済発展で物にあふれた生活の両方を経験した。溜まったゴミを見るとかなり古いものから最近の物まで何でもある。古い物でも捨てられなくて溜め込んだ世代だ。

私の両親と同世代で公務員だったので年金も多い世代でもある。私らの世代に比べても裕福だ。父が入院した時は年金の管理もしたので良く知っている。私たちから見ても相当違う。ましてや子どもたちの頃はどうなることか。

夫婦で公務員だったこちらの方はめぐまれていたほうだろう。使い切れないほど貰っていたはずだ。若年層の低収入や都会に出て行く問題を考えるとこのままでいいのだろうかと思う。

私の息子たちも新築でローンを組んでいる。銀行ローンは所得が少なくてフラットに変えている。普通に二人で働いていてもローンが通らない。ところが公務員だった父の年金はこれを上回る。

夫婦で公務員であればもっと多い。今90歳だから使いきれなかった年金はかなりになる。父がいきていれば孫にもかなりの援助ができたろう。翻って私たちは孫にどれだけ援助できるか心もとない。

長生きをすればするほど生活は苦しくなる。年々減っていく年金は若い世代ほど不利だ。せめて子供達に負担をかけないよう働き続けるしかない。70代80代まで頑張るしかないようだ。


残材は省エネ

今日はどういう訳か早く目が覚めた。明るみ始めた4時に目が覚めた。することもなく裏の作業小屋で薪割りをした。まだ肌寒さが残るがすぐ汗ばんで来る。日曜も休みがなくて薪割りをする時がない。

残材は止めどなく出てくるので溜まる一方だ。残材であるから長さも太さもまちまちだ。薪として使用するには長さを揃えないとならない。ケヤキとか硬くて太いのは割らないとならない。

多いのは杉で小割材が多い。細かい切れ端も多く薪としては物足りない。焚き付け用なのだが無いと困る。袋に入れて現場から毎日運んで貯める。ストーブをつけた方のところへ運んだりする。我が家ではこれだけでひと冬保つ。

セッセと割らないと溜まって雨に濡れると腐ってくる。早めに整理しておかないとならない。日曜以外に平日は朝早くしかできない。エンジンチェンソーはうるさいので電動のにする。これだと殆ど音がしない。

残材はベニアとか集成材などの切れ端も出る。これらは薪として使えない。匂いが凄く煙も多く出る。火力はあるので作業場では燃やしている。住宅ではやめたほうが良い。

薪にできるのは無垢材のみだ。建材とかベニア類、集成材は使えない。だから無垢材の家しか残材は出ない。他ではほぼゴミとして処分するしかない。国産材の家は地域材の活用だけでなく省エネでもあるのだ。


遅い大工

今日またアップルに修理に出すので早めだがブログを書いている。iPadでも書けるのだが面倒臭い。いきなり落ちる危険もあるが快適なのは確かだ。現場は今日も大工だけで左官屋が様子を見に現場へ来た。来週からと言ってあったので下調べに来た。 
 
天気も良く夏至でもあるし夕方遅くまで仕事ができる。丁寧なのかテキパキと出来ないのか大工が遅れ気味だ。毎度のことだが。遅れると工期が延びるし資金繰りから業者の手配まで色々困ることがある。今回は3人の予定が一人抜けて二人になった。  
 
大工が遅れる原因は手間暇をかけすぎるのにもある。よそではニンジンをぶら下げるような短期集中型の仕事が多い。いかに早く終わるかが住宅会社も大工も両方にメリットがある。会社はコストが下がるし大工は総額が決まっているから早ければ分け前が増える。 
 
住宅会社だけでなくメーカーも簡単に施工できる商品を売り込む。長い目で見れば職人の手間をメーカーが奪っている。職人不足が先か手間のかからない建材が先かはわからないがとにかく工期が早くなった。 
 
職人は修行もいらない建材に最初は喜んで飛びついた。工賃を下げられる原因になろうとは思っていなかった。結局住宅会社もメーカーもコストダウンと売上向上で大いに潤った。手間賃を値切られた職人と選ぶ手段を奪われた建て主だけが損をした。 
  
値段が高くても早くできる建材を使うことに躊躇がなくなった。かくしてスピードだけしか要求されない職人は限りなく腕が落ちた。そう言う流れに手つくりの良さで対抗しようとすれば昔のやり方になってしまう。手間暇かけた仕事をする職人が激減した今では難しくなってしまった。 
 
遅い大工に文句は言いにくいのは手間のかかる仕事を要求してるからだ。それが売りなのだから他を選ぶことはできない。施主にとっても色々な住宅の建て方を選ぶことができる。遅い、高い、バリエーションが少ないと欠点も多いが他では選べない建て方ではある。CIMG6398