青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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木の在庫

朝から曇りがちで昼には少しぱらついた。以前デッキをつけた方から砕石を敷いて欲しいと。現場を見て除草シートを敷いて捲くことにする。まずは生い茂った草刈りから始める。これは私がやるつもりでいる。 
 
リフォームの現場は大工が今日は二人。つけ柱や梁をつける。押入れの改造もあって一人は二階にかかる。二階は基本的にはクロスの張替えなのでクローゼット建具は既製品を使う。既存の押入れを改造するのだが壁の下地と断熱材が入っていない。 
 
結局全て壊して下地を作りグラスウールを入れる。これだけでも手間と材料費が入る。ただ扉の交換ではないから新しくつくったも同然だ。リフォームの難しさはこう言った既存の不備を見抜くことにある。経験が一番でベテランほどよくわかる。 
 
柱の型をつけているが幅が4寸5分ある。通常柱は4寸か3.5寸だから太く感じる。それは柱が太かった昔のイメージと木の家に見えることによる。やはり木があちこち見えるとたとえ本物でなくとも木のイメージが強くなる。 
 
太さとか入れるピッチとか壁や天井の板張りの分量などイメージを決める大事な要素だ。デザインとか設計とかの大部分を占める。さらに木の種類まで凝ればさらに引き立つこと請け合いだ。 
 
例えば梁に厚板のケヤキなどを貼れば無垢のような迫力が出る。杉などではこうはいかない。広葉樹の目の美しさは針葉樹では到底及ばない。もちろん価格もかなり違う。在庫であるところが当社の強みで太いケヤキも在庫がある。それを製材し直してふんだんに使うのが古民家リフォームでもある。


腕の良い大工

昨日同様晴れて気持ちが良い。大工が一人休んで息子一人。つけ柱や梁をつけるので息子でないとできない。まあ肝心なのは息子だけだ。 
 
時々腕の達者な大工の名が出る。廃業に近いのから多分ノミカンナは捨てたと思われるののまで結構聞く。真壁で曲がりや大黒のある家はそれなりの腕がないとできない。そして年配の大工ができると思われている。 
 
ベテランイコール腕のいい大工とは限らない。お粗末なベテランだって沢山いる。また名が売れていた大工でも60を過ぎると腕も危なくなってくる。なぜなら老眼で細かい作業ができなくなるからだ。脇をかためる若いのがいないといい仕事ができない。 
 
昔の名前で仕事は取れるがいい仕事は若く体力がないとやれない。刻みは墨の幅のどちら側にノミを入れるかが大事だ。老眼ではとてもしんどい。この前の現場で名のある大工を応援に頼んだらケヤキの加工を断ってきた。 
 
簡単に言えば見えないのでできないと言うことだ。一々老眼鏡を上げ下げしているようでは心もとない。50代ならまだしも60代はきつい。ライトを煌々とつけて頑張るのだがさっぱり進まない。 
 
巷では名人はベテランと思われている。現実は若く体力がある方がいい仕事ができる。正確に言うと若くて知識があって体力だ。だから上棟式で息子が棟梁だと言うと大概びっくりする。一番若いからだ。 
 
これからますます知識のない若い大工が出てくる。手刻みには縁のない仕事しかできない。教えるベテランもいないし学ぶ場も見ることもない。自分から修行に出る根性のあるものしかなれない。手刻みができなくなるのは思ったよりも早くくる。CIMG6395


運動会

今日は暑くなって初夏の陽気。支払いに走り回り現場へ寄ったらすぐ昼。作業場へ材料を取りに行ったりあっという間に夕方。いつものようにブログを書いて終わり。 
 
昼に戻ると町内の班長が今度の日曜に運動会があると。で、走れさらに終了後の飲み会に出ろと。最近どう言うわけか土日が忙しくあまり休みがない。だから運動会と言われて他人事のようにしか思えない。 
 
自宅のまん前が小学校で3年前に廃校になった。運動会はその時以来だからすっかりなくなったものと思っていた。ところがどっこい、町内会がしぶとく継続してきた。退職した家内が町内のことを仕切るようになって私はさっぱり協力的でない。
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子供達が小さい時はPTAや子供会には積極的に参加していた。人数が少ないので断ることができないと言う方が正しい。だから運動会はいつも出たし終了後の飲み会にも参加した。 
 
廃校になって以来あまり関わらなくなって行事にも参加しない。もともと飲まないので飲み会は好きでない。だから廃校になっても町内会が運動会をしても参加しなかった。 
 
飲み会は町内の班ごとに集会する場所があった。今年それが取り壊されて無くなった。だから余計に飲み会はないものと勝手に思い込んでいた。ところがである。何と今年から寺の墓の前でシートを敷いて飲むと。 
 
何もそこまでと思うのだが親睦を深めると言う触れ込みでご先祖の墓の前でやると。こちらは唖然としたのだが皆はそこまでしても飲み会をやりたいのだろう。参加者は女性が多く飲み会というより井戸端会議の雰囲気が強い。 
 
どちらにしてもわたし的には興味が湧かないことではある。廃校と言い過疎化という言葉が実感される。あと何年かしたら老人だけの運動会になったりして。CIMG6390


薪ストーブ

昨日よりも気温が低くヤマセ気味の涼しい一日。現場はシステムキッチンの組み立てが入る。大工たちは今週末までにと頑張っている。なんとか来週初めには塗装を入れたい。あとはクロスと漆喰になる。来月初めには完成する。 
 
昨日は打ち合わせがあって午前中かかる。午後から溜まった薪割りに精を出す。この間引き渡した現場は薪ストーブなので持って行く約束になっている。材木の切れ端がほとんどだが製材した皮の部分もかなりある。 
 
製材所は残った皮の部分を処分費をかけて捨てる。細切れに切れば薪にはなる。なるが皮がついていたりしてあまり良い薪とは言えない。しかも皮には虫がつくし土もついたり汚い。室内に持ち込むには不潔だ。 
 
ただの薪を欲しいとか自家消費としてしか考えていない。薪は思ったより高くつくし年々値上がりしている。自分で薪割をする方なら良いが買うだけだったら何でも欲しいだろう。だからストーブのある方に差し上げると喜ばれる。当たり前だが。 
 
薪割はチェンソーを使ったり音やゴミが出る。特にチェンソーは相当うるさいので電気チェンソーにするしかない。電気チェンソーはパワーが小さく効率が悪い。鋸屑は相当な量になって処分するとしたらトラックが必要だ。 
 
なんだかんで薪を自分で割るのはそう言う敷地が必要だ。山で車が入れるようなところが最適だ。ただし盗まれる心配もある。薪ドロボーは結構聞く。割って乾燥させていたらごっそり盗まれた方を知っている。かと言って目の届く範囲に用意できるのは少ない。 
 
本当は薪ストーブを皆さんにオススメしたいのだが環境が整わないと難しい。ずべて買っていたら高くつく。だから誰でも勧められるものはない。しかし木の家で薪ストーブは快適この上ないのも事実だ。CIMG6384


虫が飛ぶ

午前中は一頻りの雨が降り現場は外部の工事を中止した。打ち合わせがあって午後は現場へ行く。木に幼虫がいて齧って粉を出す。やがて成虫になって飛んでいく。殺してしまうか外へ出すと終わりだ。 
 
蛾のような成虫が飛ぶのは今頃になる。お施主様の中にはどうして虫が家の中にいるか不思議がる方もいる。外から侵入したのではなく木材から出たものだ。先日引き渡した現場も引っ越して3週間の間に3匹ほど見つけている。 
 
ほとんど一年限りだが当社の展示場のように締め切りだと外に出れない。で、仕方なくまた元の木に卵を産む。3年ほどしても齧った粉が出ていた。虫穴に殺虫剤を入れるが効果はなかった。深く入り込むのだろう。 
 
一般的に広葉樹を虫は食う。加工している段階で穴を見つけると針金を差し込んだり殺虫剤を入れる。結構深いのか完璧には殺せない。そして成虫が飛ぶのが今頃になる。見たらすぐ殺すか外へ出せば良い。 
 
乾燥機に入れたものはほとんど可能性がない。だから天然乾燥の材からしか出てこない。さらに皮を残すと白太の部分が乾燥しにくいので入りやすい。乾燥する際は皮は残らず剥かないといけない。ほんの少しでも残すと生き続ける。 
 
逆に言うと虫も生き続けるほど安全だとも言える。外材は全て殺虫処理されるから虫はおろか人間にまで影響をあたえる。そう言う意味では虫が飛ぶのは安全だと言うことだ。