青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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オリジナル

最後の追い込みで少しばかり気が立ってきた職人たち。外に出ると春の陽気がノンビリした気分にさせる。左官職人は応援が二人来て6人になった。漆喰だけだと4分ほどの仕上がりか。午前中は発注やら振込で昼に現場でお施主様と打ち合わせ。午後はカーテン屋さんと打ち合わせ。3時過ぎに戻って図面や発注作業。
 
ネットでの発注が増えて支払いもコンビニ払いにすると土日が関係ない。便利ってば便利だがこれが宅配便に負担をかけているのだろう。凝った作りは当社のウリの一つだから面倒臭い製作品が多いのは仕方ない。 
 
今は照明器具の製作で発注が重なり何度もコンビニに支払いに走る。続々と事務所へ届けられるから不在通知が増える。ある会社は倉庫へ直接入れていく。こちらも手間が省けるし助かる。そうでない会社は来るのを待っていないとならない。 
 
それだけでも面倒なのに発注作業が複雑だ。照明器具は基本の器具が必要だ。それに延長ケーブル、オリジナルの傘、傘を吊るすワイヤー、中に入れるLED電球。ざっとこれだけでも4社くらいから買う。 
 
届いたものを組み立て取り付けだが電気工事屋さんだけではとてもできない。発案者の私があれこれと指図する。いや手伝うと言った方が早い。もちろん部品が合うかどうかはぶっつけ本番だ。 
 
ほとんどの場合合わない部品を加工して複雑な取り付けで時間がかかりコストが何倍もかかることになる。その手間暇を喜ぶ施主ばかりとは限らない。実らない努力も多々あった。しかしうまくいくと施主の満足と設計者への賞賛はすべての苦労を流してしまう。そしてまたつまらないアイディアを考えつき…….苦労の連続になる。CIMG6050

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一点モノ

この時期としては暖かい日が今日も続く。午前中は図面作成、午後は打ち合わせ。カーテンとか照明器具とか最終仕上げの打ち合わせが続く。合間に業者と打ち合わせが入るので猛烈に忙しい。昼食は結局3時ごろになってしまう。 
 
最後の打ち合わせはお施主様の意向を確認するのが大事だ。こちらが当たり前と思っても違うことを考えているなんてのはよくある。照明器具はオリジナルが多いので手間がかかる。作る職人と用意する材料、器具を注文するだけでも大変だ。 
 
面倒な注文があると職人は材料を支給されるのを好む。照明器具なら電球を入れる器具からコード、ヒートン、笠までなんでも別々に注文する。それらが合うかどうかは経験がないととても判断できない。 
 
オリジナルは普通に考えれば高くつくはずだ。ビスやコード類までキチンとしたメーカー品であれば当然だ。安い中国製ではないからだ。さらに今回は竹製の傘を用意する。取り付け費も結構かかる。結局私がつける例が多いのだが。 
 
そうやって一点モノだと騒いでみてもうまく行くとは限らない。お施主様も一種の冒険であるからうまくいって当たり前だ。金を払う価値があろうと言うものだ。失敗したらボロクソに言われる。だから何度も打ち合わせをして時間をかける。今度はどうなるか。CIMG6040


オリジナルの照明器具

多分今日も最高気温を更新しただろう。昼過ぎには上着も何も暑くてたまらない。夕方から雲が出て雨になるかもしれない。現場は左官だけで内部なので雨も関係がない。午前中は図面、午後は現場で残材を片付ける。 
 
昼一番に照明器具につける竹籠を製作してもらいに竹屋さんに行った。6年前に展示場を建てたときに吹き抜けの照明器具を竹の籠で包んだ。今回の現場で吹き抜けの照明にこれといったものが見つからずお施主様と悩んでいた。 
 
で、奥様が展示場の竹籠を思い出して先日の日曜に展示場で打ち合わせた。これだと言うことになり早速竹屋さんに連絡をとるが不在だった。改めて先日お伺いしたら前のことを覚えていた。 
 
展示場の写真を見せてこれと同じものをと依頼したら快諾をもらった。さらに価格も前回と同じで良いと。すぐお施主様と相談し今日注文した。同時に玄関や廊下のペンダントを竹製にして揃えたらとなった。 
 
今日相談をしたら可能であるが仕事があってすぐにはできないと言う。とりあえず吹き抜けの大きなものは来週に完成するが他はいつになるかわからない。 
 
色々イメージを図面で示してサイズや網目を相談したらいい線いくことがわかった。あとは価格と時期だが吹き抜け以外はとりあえず照明器具は取り付けできる。ただ傘がないだけなのだ。お施主様とデザインを最終決定して注文したい。 
 
既製の照明器具と違ってインタパクトもある。ただし取り付けの難しさと出来塩梅は作って見ないとわからない。お施主様はオリジナルにこだわっておられるので満足はいただけると思う。建築設計上は吉と出るか凶と出るかはわからないが。CIMG6027


塗り手と練り手

昨日よりさらに気温が上がり春そのもの。ジャンパーも脱いで袖捲りしたくなります。現場は今日も左官が入り全員で漆喰作業。昨日の下準備から今日は下塗りを開始。明日明後日と置いて仕上げを塗ります。午前中は図面、午後は支払いや業者と打ち合わせ。夕方からお施主様と現場で打ち合わせ。 
 
昨日は養生とか下準備だけだったが今日は本格的に塗りに入る。下塗りの石膏を練って次々と塗ります。塗り手3人と練りの4人体制。ザッと下塗りを10坪ほど完了。明日も下塗りをやり明後日は仕上げになる。 
 
下塗りが完全に硬化する前に仕上げないと水分が下塗りに吸収される。割れたりくっ付かなかったりする。適宜乾燥具合を見ながら仕上げていく。練り手は進行を見て下塗りと仕上げを作っていく。 
 
塗り手は塗りに専念し練ったり運んだりは専門がやる。タイミングを見ながら塗り手の足元にバケツに入れて運ぶ。塗る時間がたりなかったりして余ると捨てなければならない。だから練るタイミングと運ぶ量を見ながら仕事をする。 
 
言うは簡単だが経験で呼吸がわかってくる。4人は同年代で同級生もいる。一緒に仕事をして20年以上になる。家族や兄弟のようなものだ。モルタルと違い漆喰は時間を考えながら練るので全員の呼吸が合わないとうまくいかない。CIMG6032

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漆喰

今日は暖かく春本番の陽気。現場も室内より外の方が暑い。中に入るとヒンヤリする。左官屋が今日から養生で入っている。漆喰の材料もスタンバイして明日から本格的に塗る。今回は3人の職人と運び役と4人体制で行く。途中何人か応援も予定している。 
 
漆喰は下塗りと仕上げと二回塗らないとならない。下塗りが完全に硬化する前に仕上げをする。一気に下塗りだけとはいかない。なので職人一人で1日で2坪くらいしか仕上げれない。 
 
3人体制だと2週間はたっぷりかかる。もちろん他にもキッチンと玄関のタイル貼りもある。外の漆喰、基礎仕上げやモルタル仕上げの箇所もある。なんだかんだと一ヶ月はどうしてもかかる。お施主様とは今月中の完成を希望されているので相当ピッチをあげないとならない。 
 
内部漆喰は養生が大変で柱の杉につけると黒く変色する。焼けるわけですが養生テープでしっかりと養生する。この作業が意外と時間がかかる。塗装もそうだが余計な部分に付着すると変色するところが困る。丁寧さが要求される。 
 
明日から下塗りから練って行くのだが練り専門と運ぶのがいないと捗らない。塗り方は足場や脚立に載っているから手元がいないと進まない。まあ縁の下の力持ちってとこだ。夫婦の左官屋は奥さんが手元になったりする。 
 
自然素材のブームの頃は珪藻土とか漆喰がもてはやされた時期があった。どちらも左官がやるのだが珪藻土は一発塗りもある。一回で仕上げると言うことだ。漆喰は基本的には下塗りなしはできない。仕上げの塗り厚は1ミリくらいで下塗りがないと平滑にならなくてできない。 
 
しかもある程度樹練していないと仕上げができない。モルタル仕上げができても漆喰ができないのは大勢いる。需要も違うので漆喰はやるチャンスがない。できるのは60代以降になってしまう。そのうちできなくなる職種の最たるものだ。CIMG6025