青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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在庫整理

火曜日から借りている倉庫を整理している。製材所に預けている在庫を下ろし積み替えをしている。まあ、良くこんなに買ったものだとつくづく思う。杉材は主に柱や桁用に他に広葉樹の曲がりや大黒柱用がある。 
 
杉材は大きく柱などの角材と梁などの平角材に分かれる。さらに柱用は仕上がりで4寸角用と桁に使う4寸5寸角になる。縦用と横用になるのだが横の方が太い。長さはいずれも4mと決まっている。山から出す丸太は皆4mに切り揃えで出す。 
 
梁材は4寸8寸と4寸尺の2種類に揃える。負荷計算で寸法が決まるからどちらかを使用する。これらはいずれも4m材だが他に特寸の5mものも在庫がある。特に梁材は5mとばしとか現しにして見せたりする。4m材以外は山から特寸で出してもらい製材している。 
 
特寸は伐採の時から山に行って丸太を選ぶ。運ぶのも混載ができないので運賃が高くつく。挙げ句に製材工賃も高いし在庫で積む時も場所をとる。何もかも高いものに付くのだがこれがないと良い家はできない。他に曲がりや大黒柱はどこにも在庫がないから自分で用意する。 
 
なぜ倉庫を借りてまで在庫するかと言われる。手刻みの家は作業場と特別な材木がないと建てられない。生命線とも言える。それを諦めた時は廃業と言うことになる。プレカットなんて考えたこともないからだ。 
 
プレカット全盛の時代に手刻みなんて馬鹿げている。よく言われるのだが40年この方法しか知らないしノウハウも持ち合わせない。プレカットでは他所に勝るノウハウもないし勉強する気もない。後どのくらいできるかわからないが変えることはないだろう。


在庫の入れ替え

故あってブログの更新が遅れた。HPを作ったソフトが古くサーバーから更新の催促があった。もちろんプロにお願いしてソフトの更新と一部変更を行った訳だ。自分で作った時代は遠く過去のものとなり更新すら自分でできない。 
 
今日は作業場で在庫をの入れ替えの相談に行った。3、2年在庫の動きがなく蜘蛛の巣がはり埃まみれになった。それとは別に製材所に預けっぱなしの在庫があって作業場の空きスペースに運び込もうと思った。製材する際は製材所にあった方が楽だ。しかし場所塞ぎでもあった。 
 
製材所も色々あって仕事が減ったのと自社の在庫を整理している。そこで当社の預かり在庫が邪魔になった。屋根の掛かった倉庫に置いて乾燥させる。荒挽きして乾燥し使う際はもう一度修正挽きをする。近くにおいた方が何かと便利なのだが邪魔でもある。 
 
色々の販売先の在庫が積んであるから紛らわしい。似たような材木が何百と積んである。入れ替えをしょっちゅうするから間違うこともある。知らない内に無くなってしまう。大黒用の大物ならすぐわかるが柱梁材は似ている。一山単位で紛失すると結構な金額になる。 
 
心配なら自分のところに置けば良いことだが運ぶ手間が惜しい。決算時期になると在庫を台帳に載せる。増えたり減ったりするが使った訳でも無いのに増減がある。会計事務所には適当に言い訳しているが製材所で紛失している。会計処理上こんなことは言えない。 
 
製材所は在庫もいい加減なもので客の工務店も細かいことは言わない。旧態依然の業種なので無くしたり増えたりは日常茶飯事である。心配なら自分で在庫管理しろと言うことだが動かす運ぶがリフトやクレーンがないとできない。丸太なら雨晒しも可だが製材したら屋根の下になる。 
 
手刻みの家はこの方法しか材料が調達できない。材木屋が無くなって自分で丸太を買って製材乾燥するしかない。100坪ぐらいの倉庫と作業場が必需で相当な資金がかかる。こんな面倒なことをしなくてもプレカットなら楽に家が建つ。分かっていても手刻みの家に拘ると儲からない。


エアコン

暑い日が続く。エアコンをほぼ1日つけっぱなし。夜も停めたら寝られない。こんなに暑いと感じたのは今までない。これも地球温暖化の影響なのか。温暖化ではなく沸騰化だそうだが納得する。エアコンは贅沢の世代なのだが付けないと命に関わる。 
 
つい10年前までは断熱は主に冬が主眼だった。熱計算も暖房をする前提でしていた。しかしである、夏の方がこんなに厳しくなると思わなかった。暖房設備は付けるのが当たり前でエアコンは勝手に自分で設置が多かった。だからエアコンは必ずしも家のデザインでは重要視されなかった。 
 
室内の目立つ壁面にドンと設置される。家の裏側にはエコキュートと一緒に室外機が並んでいる。まあ今では普通に見られる光景となった。室内はもちろん室外も置く位置を考慮をしていない。特にパイプが2階から何本も降りくる。ひどい光景ではあるがどどうにもできない。 
 
30年も前に取り付け位置が南側の目立つ場所だったことがある。せめてパイプだけでも隠そうと外壁材で蓋をした。いざエアコンをつり付ける際に業者が違反であるとクレームが付いた。何でも配管の曲がり部分は覆ってはいけないと。で、結局外壁材は剥がした。 
 
室外機を置く位置は大概裏側に持っていくからなんとかなる。問題は2階から繋がっている配管である。目立たないように黒とか茶色にして目立たなくしたい。あまり効果はなくデザイン的に台無しになる。本当はビルなどのようにダクトとか大型の室外機で連結配管をすれば良い。 
 
ダクトスペースとか価格的に相当な負担になる。個人の住宅ではまず削られる部分になる。と言うより気にしない方が多いのだ。何となくショボい住宅になる原因になっている。でもである、そんなことは言ってられないのだ。命に関わるとなればカッコ悪くても付けざるを得ない。カッコなんてそんなもの……..。


大雪

台風並みの雨が降りその割に暑いので快適ではない日が続く。寝室にエアコンがないので寝る時だけエアコンのある居間で寝る。和式の敷き布団で寝るので背骨が伸びて痛い。体がまっすぐになるのか起きると背中や腰が痛い。 
 
年々夏の雨が激しくなっている。代わりに冬は積雪が少なくそれはそれで助かっている。温暖化ってことだが夏は地獄の暑さが続くと言うことだ。私が子供の頃の印象だと50センチぐらいは積もった。30年ほど前は毎年雪で通行止めや午後出勤があった。 
 
サラリーマンの頃に事務所倉庫の傍に置いた車に雪が落ちて潰れた。車両保険対象外で自腹で直したのがいた。地震と同じで普通の事故のようにいかない。大屋根の落雪は相当な衝撃で屋根が凹みフロンガラスは割れる。かなりの費用で途方に暮れたものだ。 
 
毎年4、50センチ積もるのが普通で除雪で午前中は仕事ができなかった。30年前の話で今だったら考えられない。温暖化は急激に進んだってことだ。SDGsが騒がれたのは2、3年前からだが地球環境という意識が強くなった。 
 
それを言う割には住宅は国産化が進んでいない。それどころかますます国産材の家作りが減ってきている。材料の木材が手に入りにくくなり使える職人のレベルも下がっている。製材所や加工屋さんとか大工の作業場も無くなってきた。 
 
当社もいつかは作業場を閉めることになる。加工機械も動かすこともないので維持費が出てこない。借りている作業場の残材などを少しずつ処分している。省エネとか耐震の問題は伝統工法には不利に働く。国産材の集成材が増えてプレカットが当たり前になった。 
 
手刻みをしようにも無垢の乾燥材がどこにもない。自分で製材をし乾燥して作る以外にできない。作業場と倉庫は必需で経費はかなりかかる。これでは業者が増える訳もない。だから製材所も成り立たない。大雪のようにいつ間にか消えていくしかない。


火事

昨日事務所の道路向かいで火事があった。古い住宅密集地だったこともあり消防車がたくさん集まった。10台以上も集まり警察も2台来て交通整理にあたった。現場は細い路地から入るのと消火栓が道路にしかない。消防車同士で連結して作業したようだ。 
 
通行止めに近いので事務所前にずらりと車が並んだ。埒があかないので事務所でUターンする。一台やると次々と入ってターンする。出入り口が広くてターンするにはちょうど良いからだ。隣の公園は出入り口が狭いし見物の車も多い。 
 
道路沿いは新築住宅が増えたが奥に入ると古い住宅がだらけだ。入る道路も狭く昔の分譲住宅が多い。築30年以上の家が多く行き止まりになっている。以前は規制が緩く道路が狭くても建てられた。既存道路扱いですれ違いできないようなのもあった。 
 
昨日のように火事があったりすると消防も入れない。防火の面でも敷地も狭いし木造だから延焼しやすい。古い貸家から出火し隣も燃えた。空き家も多いし貸家になっているところも増えた。家賃も安く高齢者の一人住まいになっている。 
 
空き家は家賃の安い貸家になりやすい。設備も古く若者は敬遠するが高齢者は我慢する。亡くなる方もいたりイメージが悪くなる。益々売れなくなるし空き家になってしまう。相続などで所有しても住むのでもなく借りる方がいれば貸してしまう。 
 
管理も適当でゴミ屋敷状態になりやすい。こういう所は火事も多いし近所迷惑になる。解体するにも費用がかかるし放置するのもある。売れるものであれば売りたいのが本音だが車が入れない所は売れない。 
 
過疎地の空き家と違って市街地の売れない空き家は問題が多い。行政も打つ手がないのだが中心地に近い所は補助を出すところもある。固定資産税も高く行政としてはもとが取れるのだろう。新築はお隣さん次第で将来の価値が決まる。
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