青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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連休

長かった連休も終わって現場は今日から動き始める。資材の発注や業者との打ち合わせで1日かかる。連休前に発注した入荷状況を確認したりしないとならない。結局自分の頭が切り替わらないだけなのだが。 
 
連休も3日までは仕事で4,5,6日の三日間を休んだ。家族との食事や薪割りであっという間に終わった。連休は当社のような仕事にはほぼ無駄に等しい。メーカーや問屋が休むからだ。 
 
職人たちは年代にもよるが休みを取りたがらない。休んでも収入が減るだけだからだ。小さい子供いる若い世代は休みは撮りたがる。しかし働きたくても材料が入らないことには出来ない。 
 
だから休みたくないが休まざるを得ない。休むとペースを取り戻すのに時間が要る。細々したことを思い出すのに時間を要する。現場仕事は区切りがついたときに休むと調子がいい。 
 
ベテラン大工が言うには昔から週休二日はやっていたと。仕事の区切りごとに4,5日休むことは多い。何ヶ月も連休なしだと疲れる。1月働いたら4,5日休むと言うペースがちょうど良い。 
 
ところが住宅会社などは効率よく大工を動かしたい。休みなしにあちこち割り振って休ませない。工期を詰める事はコストカットだからだ。年金世代の大工たちは昔のように休みながら仕事をしたい。 
 
当社のように適宜人を集めてやるところに集まってくる。しかも昔風のやり方だし馴染みがある。長期でなく1月とか入れ替わりで何人も雇う。現場が大量にあるわけではないので都合が良い。


技術と素材

強風が吹き荒れ晴れたものの最悪の天気。公共の工事も今日から休みでどこも誰もいない。当社も今日までの工事で明日から6日まで休みになる。 
 
リフォームの現場は外部が完成し内装も大工工事が仕上げ段階に入る。ボード下地もできて形が見えてくる。塗装や漆喰、家具建具と続くが基本の形が見えてくる。 
 
ここまで来ると設計やデザインの良し悪しが見えてくる。思ったより大きいとか天井が低すぎるとか。図面ではなかなか思い描けない部分が見えてくる。空間の広さとか圧迫感とかだ。 
 
何年も設計をやってもできてから気がつくことが多いものだ。齢とともに経験を積んで大きな失敗は無くなってくる。その反面予想外の出来と言うのも無くなる。過去の例を思い出すからどこかに似てくる。 
 
そのことに気がついたのは何年も前からだ。年々強くなりはすれ成長することはないと思っていた。デザインとか見た目最優先ではなく素材で勝負しようとした。技術と素材だろうか。 
 
地元材の手作りはますます難しくなりそうだ。製材所も減り大工は手刻みが出来なくなった。技術を持った工務店も廃業が進み受け継ぐ弟子たちも住宅会社の下請けになった。当社は貴重な存在になりつつある。 
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カラマツ

曇ってスッキリしないが気温は高めでレジャーには最適かも。現場は大工と塗装の仕上げ。連休明けには足場が取れる。昨年もカラマツの板張りをやったが塗装色が赤っぽかった。今回は黒っぽくした。 
 
カラマツはヤニ分が強く硬くて狂いやすい。捩れるように成長する。だから製材すると戻るので割れや狂いが生じやすい。樹齢50年くらいから中心部に腐れが入る率が高い。カラマツの100年ものはない。 
 
前回同様私の山から出した60年ものを製材した。樹齢が進むと狂いにくく赤みは特にヤニ分が多い。だから外部に使うには良い。牧柵はカラマツが多いのは腐りにくいからだ。 
 
内装に使うにはヤニ抜きの乾燥をしっかりやる。外部だと塗装をしても後でヤニが浮き出て触るとくっつく。それが雨を弾いているとも言える。塗装後もヤニが白く浮き出て汚い感じがする。 
 
製材したては表面が棘のようにささくれる。素手で触ると痛い。重くてヤニは付くは棘が刺さるはで大工には嫌われる。道具特にサンダーのペーパーがすぐ目詰まりする。厄介な木であるが丈夫で長持ちはする。 
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既製品

気温も下がり午後から雨が降る。どこも現場は休みではないようで後半の3日ごろから休みになりそうだ。当社もそうだけど。現場は大工が今日から二人になり外部の板塗装が二人板金が樋と雪止めをつける。 
 
建材店は休みだが2日までは何とか仕事を確保しないとならない。資材の入荷がないと仕事ができない。ホームセンターでボードを買って搬入した。
 
さっき塗装屋が内部の塗装サンプルを持ってきた。いつもクリアが多く着色しない。今回はお施主様の奥様の好みが黒系が多い。外部の板も内装の床も黒っぽい。 
 
天井や腰板の杉をサンプルを作り決める。床は貼ってあるので合わせるようになるだろう。壁は漆喰で真っ白になるからメリハリが出る。建具も同色にするつもりだ。 
 
既製品を使わず加工をするやり方が多かった。元になる材木が在庫してあるので納期とか足りないとかは無縁だった。フローリングなども作るので予め用意する。 
 
ところがいきなり変更したり実物を見て替える方がいる。素材にこだわりが無かったら簡単に変更する。出来上がりだけが全てで素材に興味が無かったら手作りは向いていない。 
 
フローリングや羽目板は作り変えは時間がかかる。で、輸入品の既製品を見てもらって決めることが増えた。硬くしかも現地塗装してあるので粉塵がひどく大工には嫌われる。
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九戸城

いよいよ連休突入と言うことで昨日は家内とドライブ。縁あって二戸市へ行った。以前から気になっていた九戸城を見た。すごいスケールで大きさも周辺の広さもすごい。今までは城といえば本丸とか建物が中心だった。 
 
盛岡城も建物がなく石垣があるだけだ。しかし人の手が入った城という感じがする。九戸城はほぼ人口的な建物や石垣の類はない。あるのは地形を利用した城郭があるだけだ。二戸市という町の規模から少しかけ離れている。 
 
当時はかなりの力があったろう。だから南部氏の本家とも争いになった。盛岡が太閤秀吉に訴えて援軍が九戸に6万も押し寄せた。見たこともなかったような大軍に九戸軍は全滅した。 
 
こう書くといかにも無謀な戦いなような気がする。現地に立ってあったであろう立派な本丸や石垣があれば無敵なような気がしてくる。いかに大群が押し寄せても勝てるような気がしてくる。城というのはそう言うものなのだろう。 
 
現代に生きる我々にも肩書きやブランドがあると実力を過信する時がある。外国人労働者の解禁はハングリー精神旺盛な彼らと競争になる。実力を高めようと努力したり贅沢をしないで節約する。そう言う努力を地道にできる若者がいるか。 
 
子供の数が減り親から十分すぎる庇護を受け学歴もありそれなりに成績も良い。恵まれ過ぎて何もしなくても生きていけるような気がしてくる。就職先の企業は世界との競争で日本的な年功序列が変わってしまった。 
 
変化と言えばそれまでだが変わる社会についていくのは実力のみが頼りだ。人手不足の中で力強く生きていくには実力を高めるよりない。肩書きやブランドのようなものはアテにはならない。