青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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毛布

今朝は冷え込んだが散歩。寒いのは初めだけで歩いているうちになんともなくなる。朝食後リフォームの現場へより事務所へ。集金があって午後からは新築の現場へチェック。基礎屋が完了して帰るところだった。いよいよ来週から大工の出番だ。 
 
ちょうど板金屋が来て現場の下見。長尺横葺きなのだが長さが10mを超える。運ぶには難しいので現場押しになる。現場押しは板金を機械に入れて現地で作るものだ。トラックで運ぶには7,8mが限度だ。今回は10mを越す。 
 
現場押しは機械を通して加工するから長さが12,3mないとできない。ロールの板金を機械に入れて折り曲げ加工をして押し出す。長さはいくらでも可能だが敷地の余裕がないとできない。ちょうど脇に私道があって行き止まりでもあるし借りることにした。 
 
来週から材料運びや業者の発注がある。短期間に何種類もの業者が出入りする。駐車するので通行の邪魔はするし荷物をはみ出して積む。近隣とのトラブルがないように常に現場で気を配る。何度も経験があるが一度トラブルと最後まで揉める。 
 
大工たちが今日でリフォームを終わる。月曜から製材所のトラックを借りて積み込みをして運ぶ。積み込むのも仕上がったものだから慎重に積む。降ろすのも同じことだ。ここで活躍するのが古い毛布とかシーツ類だ。鉋がけした材木を包んで運ぶ。 
 
軽トラ一台にはなろうほどの量を持っている。リフォームや引越し時にもらって貯めておいた。こんなところも手刻みならではのことだ。大壁で壁の中に入るなら傷は気にならない。仕上がった無節の高価な柱は一本ずつ毛布で包んで積む。裸で積んで傷でも付けたら大変なことになる。


残り物

コンクリート工事がある新築の現場へ朝寄る。午後一でスラブを打つ予定だ。基礎工事はこれで大体終わりになる。いよいよ来週から建て方に入る。 
 
午後はリフォームの現場で腰壁に貼る板を出した。在庫であるものから貼るつもりなので倉庫から引っ張り出す。まともなものは残っていないから使える部分だけを見繕う。 
 
杉材などの羽目板は毎回使うので半端な残りが出てくる。トイレとか小さい場所にはなんとか間に合う量がある。大きな部屋だと一面ごとに違ったりする。貼る大工は面倒くさいこと夥しい。 
 
羽目板とかフローリングは余ったものを残して置く。前にも書いたように作る場合が多く作るので現場ごとに余る。足りない場合に同じものがないからだ。オリジナルの寸法で樹種も違えばかなり複雑な数になる。 
 
今回は一部屋に何種類かの板が使われる。幅や厚みが違うのだが貼ってみるとそれほど違和感はない。樹種が同じであれば貼り上がると同じに見える。 
 
少しでもコストを下げようとあるもので作る場合がある。利益確保と言うより漆喰だけより腰壁があった方が断然良い。手間と材料費がかかるから高くなるところだが何とか手間賃ぐらいで収めたい。 
 
倉庫を引っ掻き回し寸法を当たって同じものを探すのは面倒だ。大工たちは残り物は狂ってしまうので新しいものでやれとうるさい。少しでも良いものを作りたいこちらの気持ちなど御構い無しだ。CIMG7013


丸太買い

ブラインドの取り付けを頼まれた。今朝一番に自分で取り付けする。昨日から風除室の取り付けもあって現場へ寄った。今日で終わりそうな感じだ。40年前は若いサッシ屋だったのがすっかりロートルになった。付き合いが長い。 
 
基礎の内部のタタキを打てば基礎工事も終了になる。メッシュを敷いてコンクリート打設の準備をする。周りの整地と板のベランダの基礎をつければ上棟ができる。来週には材料運びや足場組みが始まる。 
 
伐採の後の整理も終わり木こりもいなくなって元の静けさが戻った。土場に積んだ丸太も製材所へ運んで春の植林を待つばかりだ。カラマツと杉は予想より少しばかり多かった。今挽いても乾燥して使えるのは来年の夏以降になる。 
 
今年のお盆前に挽いたのが来春には良い感じになる。国産材を使って家を建てるにはこのサイクルが必要だ。現場が途切れたり重なってもうまく回らない。製品買いだとコストが少し上がる。 
 
真壁の漆喰仕上げの家は当社にはスタンダードになる。予算次第でいかようにもとはいかない。基本は真壁漆喰なのだ。予算もあるのでコストは常に下げる努力をしている。製品買いよりは丸太で製材した方が小割材も出るので下がる。 
 
実は丸太買いはもっとメリットがある。製品買いは並材は並材の値段だ。丸太からは並材だけでなく一無や役物が取れる。これが多く出ると大いに儲けが出る。出るのだが資金繰りとか考えると思うほど儲からない。 
 
博打のようなものだから使う分だけ買った方が利益率は上がるかもしれない。計算上だけでなく丸太買いをするのは同じコストで少しでも節のない良い家を建てたいからだ。必ずしも施主は望んでいないかもしれないのにセッセと丸太を見に行く。


植林

朝からリフォームの現場へ材料を届ける。すぐ製材所で運んだ丸太のチェックと製材寸法の打ち合わせ。予想より多めで全部挽き終わるには今年いっぱいかかる。製材所も仕事が溜まっているので難しいと。 
 
秋から冬にかけてが伐採シーズンになる。製材所も持ち込まれた丸太が積み上がり土場もいっぱいになる。春の乾燥期に間に合わせたいので冬の製材が多くなる。かく言う当社も事情は同じでなんとか早めに挽いて欲しい。 
 
来年の現場に間に合わせたいのでいつ頃出来上がるか気をもむ。カラマツの板材を欲しいので伐採したからこれだけは間に合わせたい。角と違って板は早く乾燥する。角材は間に合わなくても在庫がある。 
 
今日で伐採は終了して残った枝を畝を作って整理する。春になったら植林したいので植えやすいようにする。枝や折れた木はそのまま腐って次の栄養になる。1mほどの苗木が雑草や雑木に負けないように一年目は下草刈りをする。 
 
5年もすると2m近くになるので下に草が生えなくなる。あとは成長に合わせ間引きしたりする。今度も同じカラマツを植えようと思う。カラマツは成長が早く50年ほどで伐採できる。用途も合板とか土木用の矢板など使い道が多い。 
 
隣には6年前に植えたケヤキが2m以上になって来た。こちらは5,60年では使い物にならない。100年計画で行けば相当な太さになり建築に使える。その頃手刻みをやっていれば価値が出るがやめているとただのチップ材になる。CIMG7001

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小さな家

今朝は冷え込んだがワンコを連れて散歩。事務所で図面やら見積もりで午前中かかる。リフォームの現場へ寄って伐採に行った。面白さのあまりつい長居してしまう。暗くなって基礎の現場へ行った。 
 
気温が上がり日中は小春日和の穏やかな一日。新築も来週には大工たちが現場へ搬入を開始する。板金屋もリフォームの現場に来たので打ち合わせをする。今週中は雨も降らないようでなんとか間に合いそうだ。 
 
来週は基礎の残りと材料の搬入、足場掛けと続く。資材の搬入もあるので立会いで忙しくなる。平屋だが凝った作りで手間はかかる。木材も吟味して使っている。 
 
古民家リフォームと同じで中高年の何度目かの家つくりである。子育てや親の介護もあってこれまでは住まいもそれほどこだわっていなかった。子も出て行って夫婦二人の終の住処を思いつく。 
 
リフォームの方もいるし思い切って建て替えもいる。今まで住んだ家と同じでは味気ない。寒かったり不便な思いはしたくない。大きな家も必要ない。終の住処はこのような方が多い。 
 
高齢化社会とは言うものの住宅に関しては高齢者の好みに合うような家は少ない。デザイン住宅は初めて家を持つ層を狙っている。コストのためか総二階で敷地の狭い犬小屋のような家が多い。 
 
平屋で暖かい普通の家が欲しいのにどう見ても違和感がある。さらに建材多用で表面だけのツルッとした家は高齢者には馴染まない。昔見たような木や漆喰の小さな家が欲しいだけだ。 
 
さらに景気対策の補助金制度は住宅会社の家に有利なことが多い。工務店とか零細業者には手間がかかってやりにくい。これでは高齢者の好むような昔風の小さな家なんてできっこない。おかげで当社にはライバルが登場しないとも言えるが。CIMG6992