青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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野生動物

今朝も散歩から始まる。自宅を出てすぐ急な崖があって突然物音が。見るとカモシカのような大きな動物が上の方に逃げていく。ワンコはあまりに急なことで腰砕けになった。飼い主同様肝っ玉が小さいからね。 
 
犬は飼い主に似ると言うが郊外の過疎地向きではない。夜中に狐狸の類がやってきて吠えてうるさい。私も木を見ることが多いので野生動物に会う。目の前にカモシカがヌッと現れた時は腰を抜かしそうになった。 
 
子供の時と同じところに住んでいる。カモシカにはあったことがなかった。せいぜい狐狸で鹿とかカモシカのような大型は会わなかった。その代わり狼化した野犬が人を噛んだり子牛を殺したこともあった。 
 
冬になれば雪の中を兎狩りをした。細い針金で輪っかを作りウサギの通り道に仕掛ける。うさぎは同じ道を通りバックできないのでかかってしまう。朝行くとかかっていて子供の遊びになっていた。 
 
何年か前に熊が出たと騒ぎになった。黒いものが横断しただけだが熊かどうか怪しい。近所に大きな石灰岩の採掘場があってダンプが頻繁に通る。現場へ運ぶのに朝早く行かないと回数が少なくなる。 
 
4時ごろからダンプが並んで積み込んで出て行く。暗いので夜行性の狸などがしょっちゅう弾かれる。ライトに向かって飛び出してくる。雑食の狐狸は美味しくない。この前もらった鹿は少しはマシだったが。 
 
自然のものは美味しいとは言えない。養殖に比べたらとても癖が強くて食えない。同じことは家にも言えて伝統的な建物は住むには快適ではない。だからこだわれば不便さに我慢を強いられる。


蕎麦屋

秋晴れの日曜、久しぶりで家内とドライブ。葛巻町へ行ったらお祭りの最中。葛巻町から久慈市へ抜ける途中森の蕎麦屋がある。手打ちの蕎麦としっかりしたつゆで美味しい。 
 
ツーリングのバイクが何十台と停まっている。次々と入ってくるバイク乗りで店はさながらバイク屋のような雰囲気。口コミなのか仙台とか遠くからも次々とくる。蕎麦と漬物、ヒエ飯がつく。 
 
二階ではおばさん達が手打ちで打っている。すごくコシが強く本格的な味。柔らかいのが好きな家内は少し不満だったようだが味と漬物で満足した。ただの田舎料理の域を超えている。 
 
ワイン工場にも寄って1本買った。葛巻町はワインの生産に取り組み軌道に乗せた。地元産の山ぶどうも使っていてすごく美味しい。あまり飲めない私でも美味しさはわかる。 
 
インバウンドにもこのような特色のある本格派は受ける。蕎麦屋ではヤマメの塩焼きと豆腐田楽を囲炉裏で焼いてい出す。演出もなかなかでこう言うのは受けるだろう。 
 
ただ惜しむらくは昔の農家をリフォームしたであろう店内だ。構造材がベニアの天井で塞がれ壁もベニアで蓋をしている。予算的な制約かもしれないが少し残念だ。 
 
当社はこう言うリフォームを手がけている。だから余計に残念な気がする。実際にこう言う家に住んだことがある方は不便さがわかる。隙間とか断熱不足は到底我慢できる代物ではない。 
 
まあ古民家リフォームはその辺は現代の住宅の基準で施工する。その分本格的な施工にならない部分は出てくる。実際に住むのだからそこは現代の基準に合わせるしかない。


曲がり

秋晴れの一日で快適そのもの。午前中は伐採の山に打ち合わせで行く。山を歩き廻ると汗を掻く。目の高さの直径を計りまっすぐかどうかチェック。少し離れて曲がり具合を見て写真を撮る。 
 
もう一箇所の山は全伐なのでチェックも何もありません。伐り出す経路を決めたり一時保管場所を決める。伐採は山主と一緒に境界を確認し残す場合はどれにするか決める。 
 
広葉樹の山は全伐でチップ用と建築用材を決めるだけだ。建築用材はもちろん私が買い取る。チップ用は組合に処分してもらう。最後にかかった経費を差し引いて精算する。 
 
もう一箇所は私自身の山のなので建築用材なので経費の支払いが発生する。製材工賃と運賃を足すと材木代になる。在庫として残して乾燥させる。これが当社のウリで常に在庫をすると言うことだ。 
 
広葉樹の山からは5,6本太めなナラとかセンの曲がりを出す。クリ材はほとんどなくてそのほかの木がメインになる。チップ用として出すより建築用材の方が値段が高いから山主は儲かる。 
 
曲がり材はこのようにして出して荒挽きで在庫乾燥する。何年かして現場により挽き直して使う。選べるように何本か在庫しないと自由に使い分けできない。どんな銘木でもまっすぐであれば手に入る。曲がりだけはどこへ行っても売っていない。 
 
古民家リフォームは古材を使うと思っている方は多い。または古い家だけをリフォームすると言うのも多い。どちらも少し外れている。使う材木は原則新品だし藁葺きの家より普通の家を直す。ただ完成した家が古民家のようになるだけだ。 
 
だから古民家リフォームには曲がりや古い仕上げ方、技術が必要だ。職人は何とか集めるが材料は手に入れるのが大変だ。実は古民家リフォームの最大のポイントはこの材料を用意できるかにある。IMG_0112

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団子

朝はいつもの通り。午前中は契約できるかわからない図面作成。打ち合わせが進まなくても自分のイメージ作成のために図面を描く。まあどうなるかわからない段階でタダ働きの可能性大ですがね。午後は壊れた携帯を引き取りに行く。 
 
予約だったのですぐ完了だったが2時間待ちの張り紙があった。見ると高齢者がズラリ。これにオバちゃんも多い。接客も時間がかかる訳だ。こちらはデータを移して20分ほどで終了。 
 
昨日から彼岸の入りで団子を買いにいく。いつも同じところで買うが今回は少し中身の餡子がヤバい。もちろん作り置きをするだろうが置き過ぎたのか変な匂いがする。皮は美味しいのだが肝心の中身がこれじゃダメだ。 
 
位牌堂に行くとズラリ並んだ彼岸団子はスーパーなどの安物が多い。団子好きな夫婦なので美味いと評判のところでいつも買う。事務所の近くの手つくり団子は美味かったが引退した。商売と言うより注文分しか作らない。絶品の味で多少高くても納得の味だった。 
 
何軒か廻って買うのだがこれと言うのに当たらない。いわゆる和菓子屋のは皮がもち米で甘くて好きでない。昔近所のお婆さんが作ったような米と麦を混ぜた皮に甘くない餡子が良い。秘伝の作り方があって家内は練習しているのだがオリジナルの味がしない。 
 
昔の味が減っていくは残念だ。何とか上手なお婆さんから聞いているのだがそれぞれ違う。何度か試しても納得するようなものが完成しない。それに手間がかかって忙しいとできない。中身の餡子だけは好みに近いものができる。 
 
皮は難しくてそれぞれ秘伝の方法が違う。何度か試して近いものができるのだがどこか違う。ここまで来ると思い込みの世界かもしれない。昔の味が減っていくのは何の世界でも同じだ。家だって最先端のデザインではない田舎のごく普通の家が難しい。


手刻みの価格

今日から彼岸の入り、朝はいつも通り散歩。午前中は修理の現場へ行く。昼食時に携帯が壊れる。蓋が閉まらなくなってショップで交換する。それほど使っている訳ではないがぶつけたりしたかもしれない。保険に入っているので交換手数料だけで済む。 
 
たまたまお客様と話していて他業者の見積金額を聞くことがある。当社とほぼ似たような額だった。あちらはプレカットでビニールクロスだが当社は手刻みと漆喰になる。仕様が違っても似たような金額だ。 
 
低価格をウリにするところでも最終金額は結構な額になるらしい。ましてや当社などに来社なさる方はこだわる方が多い。こだわって安いわけはないから他所より高いと思っていた。 
 
手刻みをするためには乾燥した材木を用意しなければならない。作業場がないと刻めない。工務店と呼ばれるところはあるのが普通だ。加工機械は高価でメンテナンスも金がかかる。 
 
大工や工務店と呼ばれるところはほとんどプレカットになって満足に加工ができない。機械は常に動かしていないと使えない。製材所や材木店の衰退が激しくて乾燥した材木が手に入らない。あっても高価だ。 
 
ここまでで普通の業者は手刻みを断念する。なんだかんだとプレカットに施主を誘導することになるだろう。耐震性が断熱がデザインがと説得することになる。 
 
こだわりの家つくりをする方はハナからこういう考えをしない。地域材の手刻みありきで検討する。迷うことなく手刻みで建てたがる。漆喰はともかく板張りや真壁を好む。そうでない中途半端な方も多い。残念なことはあるが。