青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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並列処理

町内の草刈り奉仕が早朝あった。自宅前の廃校になった小学校の校庭を刈る。廃校になれば管理業務は町内に委託される。(と思う)年に何回か草を刈る。色々なことが町内に降りかかるようになる。ほとんど高齢者なのに奉仕する訳だ。 
 
午前中は打ち合わせ、午後は図面はいつも通り。合間に業者との打ち合わせが入る。朝から晩まで図面のことばかり考える。設計は必ず通る道なのだろう。とにかく一気に進めないと忘れてしまう。 
 
明日も別な方との打ち合わせが入っている。そちらはそちらで頭を切り替えて図面を描く。不器用なのか同時進行ではうまくいかない。一つ片付けたら次、順序良くやらないとできない。 
 
家内に言わせると典型的なA型人間だそうだ。だから途中で予定が狂ったりするとすごく調子が悪い。多分お施主様との打ち合わせでもそんな顔をすると思う。 
 
コンピューターの世界はとっくに並列処理になってしまった。単体のCPUの進化が止まって並列にしないと処理できない。こちらは今でも並列処理ができなくて止まったままだ。 
 
ところが古民家リフォームで同年代を相手にするとたまにお施主様より私が早くなる。プロだから当たり前だが。少しトロいくらいがちょうど良いかもしれない。 
 
デザイン的なことや建材の知識などバリバリの設計者から見ればかなり古臭い。でもこのくらいが同年代相手の古民家リフォームではちょうど良い。これからもっと高齢者を相手にすることもあるからさらにブレーキが必要だ、いやあまりトロイと仕事が来ないかもしれない。


こだわりの家つくり

今朝も夏の朝という感じで暑い。昨夜の雨で濡れた田んぼのあぜ道をワンコと散歩。帰るともう汗をかく。今日も一日事務所で図面作成。ほとんど出歩かないので外の天気が気にならない。 
 
毎日毎日仕事のことしか書かない。そんな面白くもないブログを読んでいただいている。数も増えてそれなりに文句が来たり影響がある。ほとんど業者で取引先とかに書いて欲しくないと言われたりする。 
 
同業にはきつい言い方をするが取引業者にはあまり言わないようにしている。まあこのブログを読んで家つくりの参考にしている方もいる。毒にも薬にもならないよりは多少間違いがあっても本当のことを書く。 
 
よその悪口を言うと言われた方はずっと忘れない。いくら商売だからと言っても悪口まで言って蹴落としたいと思っていない。そんなことをしなくても潰れるところは潰れた。 
 
もう29年も自営をして来たが業界も変わった。規模拡大のために無理をしたところとかハナから引っ掛けるつもりで潰れたようなのもあった。そう言うことを言うと問題だが。 
 
かく言う私だって潰れかかった時もあったしやめようと思ったことは何度もある。潰れたら皆に迷惑をかけるし第一格好が悪い。苦しくなっても世間体とか気にするものだ。 
 
いつも厳しくなっても仕事が出て何とかなる。良くなれば苦しいことは忘れる。その繰り返しだ。最近は新築よりもリフォームに仕事が移った。同年代相手だし訳もなく値切られるようなこともない。 
 
なりなりにできるようにやると言うことだ。そうやって安物とこだわった高級と別れていくのだろう。こだわると言っても金の取れる仕事ができるかどうかだ。コストを下げるよりも他所では絶対にできない仕事ができるかどうかだ。


伐採

今日は午前中打ち合わせ、午後事務所。見積もりなどで業者が出入りする。図面作成でほぼ一日がかり。当分図面や伐採の打ち合わせで現場はまだ動かない。在庫が減ってきたので現場次第だが所有する山の伐採も考えている。 
 
相続した山は二箇所ある。一箇所は昨年隔伐した山で杉が38年になる。もう一箇所は半分カラマツで残りに欅を植えた。まだ5年しか経っていない。 

カラマツが私が小学生の時に植えたから55年くらいにはなる。目通りで直径60センチぐらいになる。伐採で出せばかなりの石数になる。石は丸太の材積のことで山の取引は今でも石を使う。 
 
直径*直径*長さを尺寸で出す。空気も数えると言われる独特の測り方だ。例えば直径1尺であれば長さが4Mだと13尺2寸で計算する。石数が1.32石になる。 
 
全ての丸太を計算して金額を出す。杉は石当たり3000円くらい、カラマツ、赤松は4000円になる。もちろん個々の丸太で違うのでそれぞれだ。出した丸太の売り上げとかかった伐採工賃、運賃を引くと利益が出る。 
 
今度の新築では自分の山からも出す。広葉樹だけなので土台くらいしか使えない。なのだが伐採して植え直したいとのことだ。広葉樹は建築に使える用材以外はチップになる。石当たりだと1500円とかそんなものだ。 
 
だからお施主には整理するというメリット以外にない。何本か生えている栗が土台に使えるかもしれない。しかし私にすると曲がりに使えるものが手に入る。普通ならそのままチップになってしまう。 
 
それを建築用材の価格で買い取るから山主も助かる。こちらも大量に買ってもしようがないので少ない数を選んで買える。双方にメリットが出るというわけだ。広葉樹で曲がりになる木はそんなに出ないからチャンスでもある。


職種転換点

いつものようにワンコを朝の散歩に連れていく。戻ってゆっくり新聞を読む。朝食が済めば7時前。家内とゆっくりコーヒータイム。7時半ごろには家を出て事務所へ。いつもの一日が始まる。 
 
久しぶりに気温が上がり日中は事務所もエアコンを使う。農家も少しは安心しただろうか。午後は打ち合わせで夕方戻る。今度の現場は最後にサラリーマンをしたところの近くにある。今はドラッグストアーになっているがトイレに寄った。 
 
勤めているときはトイレ脇にリフォーム相談室があった。トイレの真ん前なのでしょっちゅう人に出入りがあった。取り壊されて店舗になっている。トイレの中は以前と変わらず懐かしい。 
 
インテリアとリフォーム部門が職場だった。リフォームの相談や依頼があれば現場へ行く。見積もりをして職人を手配し集金する。以前はメーカーの営業だったので現場は知らなかった。建築士も持っていなかった。 
 
その後現場経験を積み建築士も取って辞めて独立した。まあそこで仕事を覚えて独立したわけだ。わからないままに現場へ行って実地で覚えた。同時進行で建築士を受けて取得後独立した。 
 
今思えば体当たりの出たとこ勝負だった。その後一級建築士を取り国産材で建てるのを覚えて現在に至る。出たとこ勝負の体当たりでクレームを出しながら覚えた。その転換点になった職場だった。トイレは以前のままで懐かしい。


手刻みの家

今日も雨、いつまで続くやら。気温は上がって蒸し暑い。ほぼ一日事務所にて図面作成。色々調査もあって業者と電話で打ち合わせ。見積もりや設計が重なってパソコンの前での仕事が増えた。 
 
少しずつではあるがこだわりの家の引き合いが増えた。ポイントになるのは手刻み、漆喰、板張りと言うところだろうか。それに薪ストーブが半々。当社に共通するお客様のイメージだ。 
 
手刻みは材料と大工の技術ができなくなった。山の木材の蓄積が増えて丸太の供給は問題がない。製材所と乾燥が問題だ。昔なら製材所が丸太を買って製材乾燥をした。もちろん手刻みのための材木だ。手刻みがなくなれば売れない。 
 
売れないものを製材在庫することはできない。廃業に向かっていくことになる。一部の宮大工向け以外は製材するところはない。4,5年前だと作業場を持った工務店が手刻みをやっていた。作業場は維持するだけでも金がかかる。 

それもあって徐々に廃業もしくは引退になっていく。今だと手刻みをできるそれも曲がりとか大黒も加工できるところは探すのが大変だ。あってもやるとは限らない。工賃も高くなってしまった。作業場の機械をメンテンスする費用までみないとならないからだ。 
 
その所為か当社にも引き合いが増えてきた。施主からだけでなく同業者からも来る。熟練した大工としっかりメンテナンスされた加工機械を持つ業者が激減した。ブローカーのような仕事をするところなどが電話して来る。 
 
仕事が来ると設計を変更して簡単にするか下請けで受けてくれるところを探す。なければ諦めるよりないが諦めきれないのが当社にも電話が来る。自分のところだけで精一杯なので断る。 
 
この傾向は今後ますます増えるだろう。自動のカンナ盤などの機械を持って在庫までするところはなくなったからだ。当社は設計と施工がウリなので下請けはやらない。他人の設計でやったことがないから今後も考えていない。息子と二人で手に負える現場しかやらない。営業を置くとか規模拡大もない。それにしてもまともな職人が激減したのでこれから苦労しそうだ。