青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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高原

昨日に続き暖かく所謂小春日和。現場は給排水が完成し明日から遣り方出し。大工が朝から杭を打ち貫で水平を出して基礎スミを出していく。いよいよ建物の位置と形が見えてくる。 
 
昨日も天気が良く久しぶりに七時雨高原に行った。途中の山でツルとか野バラとかを家内が採集する。実は昨年も行ったのだが高原のロッジは11月初旬で閉店だった。今年はなんとか間に合って食事と風呂に入った。前に来たのは子供達が小さい時で七時雨鉱泉とレストラン、売店などがあった。 
 
売店の前には池があってアヒルとかいたような気がする。今はただの小屋になって池もガマの穂で埋まっている。アヒルだって飼うには経費がかかるだろうし売店も来客数が減ったのだろう。閉鎖中は安比高原にロッジを経営してそちらだけになる。 
 
久しぶりに高原を車でドライブして秋晴れの快適な1日になった。思えばスキーに夢中になっていた頃以来来たことがなかった。奥中山高原も熱心に通ったものだが10年以上ご無沙汰だ。息子や娘もたまに来ている。 
 
気のせいか建物が古くなり昔ほど人もいないし寂れた感じにだ。来客も私と同年代の夫婦連れが多くて活気が感じられない原因かもしれない。確かヒバ造りだった建物ももはやただの古い小屋にしか見えない。 
 
スキー場やロッジなどは若者であふれていた時があった。今は昔をなつかしむ中高年しか寄らない。どこへ行っても地方の衰退とか高齢者で溢れている気がする。自分も中高年なのにどこか寂しい気がする。
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現場監督

秋晴れの快適な1日。現場は浄化槽設置工事。町の補助金事業なのでコンクリート打設の上設置。来週初めまでかかる予定だ。その後いよいよ遣り方だしになる。本格的な基礎工事にはいるわけだ。 
 
作業場では大物の加工も目処がつき大工たちが次の工程を考える余裕が出てきた。構造材の加工から屋根の仕上げ方や窓の納まりなどに目がいくようになった。これまで何を話しても上の空で大物と格闘で余裕がなかった。 
 
構造に目処がつけば最終の仕上げに考えが及ぶ。もちろん設計者である私はとうに図面作成済みなのですがね。屋根の納まり一つ取っても細部の寸法は大工と相談しないとできなところがある。使用材も在庫であるのか買うのか。在庫があるとすると数が間に合うのかとか。 
 
発注者でもある私はこれからの方が忙しくなる。基礎工事を監督しながら資材の発注をする。材木だけでなく建材や金物等拾い出しをする。同時に足場設置とか板金、瓦も手配する。その合間に電気とか給排水も目を配る。 
 
現場監督は上棟時が一番忙しい。私の場合は元請けなので式次第も考えなければならない。次第ってほどのことはないにしてもどういう要領でやるかはこちらで考える。大黒柱に紅白の布を巻くとか棟札を書いてもらうとか祭壇も準備する。 
 
昔の大工さんはこう言うにうるさいのがいて一切取り仕切るのがいた。司会まで買って出て便利この上なかった。木遣りの一本も唸りたがるくらいだった。 
 
時代変わって上棟式もやらないのが増えて大工たちもただの下請けなのでほとんど興味がない。当社としてはお施主様次第だが基本的にはやることにしている。私が司会をして息子が棟梁として家の四方に酒と塩を捲く。後はお施主様から順に大黒柱の祭壇に拝むと言うやり方だ。ほんの30分もあれば済んでしまう。 
 
工事の安全とかよりもお施主様に記念のイベントだと思っている。些細な思い出だが記憶に残れば幸いだ。
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基礎工事

昨日よりは幾分暖かくなった。しばらくは暖かい日が続く。現場は土留めの型枠バラシと整地。明日から浄化槽設置が始まる。補助金の対象なので底にコンクリートを打ってやらないといけない。 
 
来週からいよいよ基礎工事に入る。刻みを除けば家の工事が始まるわけだ。刻みも8月から始まりもう2ヶ月になろうとしている。現場は10月から土留め工事が開始しやっと基礎工事になる。今月中にいいところまで行く予定だ。 
 
大工の刻みは大物だけを残しサンダーがけをしながら仕上げる。今朝も早くからケヤキの加工が続く。4.5日はかかるだろうか。来週いっぱいは加工と仕上げが並行する。今月中で構造は仕上げて外壁とか垂木の加工に入る。 
 
今回は屋根の野地が見える構造をしている。昔の農家の藁葺屋根のイメージだ。天井がなく二階床から野地板まで現しになる。屋根断熱なので野地板の上に断熱材を貼る。さらにその上にもう一つの屋根を作っていく。 
 
屋根にフェルトを貼って雨を防ぐまでに時間がかかる。人数を投入し一気に進めないといけない。事前に材料の加工を済ませてスピーディに進行させる。なので構造の刻み以外にこれらの材料の加工もしなくてはならない。これだけでも10日はかかるから来月の上棟は10日過ぎになる。
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プレッシャー

いよいよ秋の到来で今朝は冷え込んだ。作業場では大物の刻みが最終コーナーに差し掛かり息子は朝早くから遅くまで頑張る。来週末にも刻みが完了しサンダーかけに入る。一部はすでにやっているが大物はまだこれからだ。 
 
曲がりなどの刻みが佳境に入り組んだ感じが少しずつわかるようになった。曲がりの高さが目の高さとか小口が顔のあたりに来るとか。図面で描いても具体的な寸法は刻んで見ないとわからない。曲がり同士は特にそうで墨付けでやっと寸法が出る。 
 
私は一階は天井が高く二階は低く考えた。前にも述べたが二階は蔵などのように低い構造材を見せるように設計した。思ったより少しだけ高いがお施主様は高い方が良かったようだ。二階のホールから見て曲がりは低いところは目の高さくらいだ。次々と重なって高い部分は屋根裏近くまでいく。 
 
一階から高いところに曲がり同士の連結が見える。あまり高いと見えにくいのでできるだけ低くしたかった。素人にはその辺のイメージが湧きにくいかもしれない。当たり前だが見たこともないだろうからわかりにくい。 
 
今回の刻みで間違いがすごく少ない。息子が経験が豊富になったのと熱意だろう。忘れないように一気に朝から晩まで休みなしでやり続ける。そこは熱意がないとできない。疲れるし間違ってはいけないと言う緊張感でしんどいと思う。 
 
あとひと月で上棟になるが組んだときに間違いが出ると進まなくなる。そう言うプレッシャーもあるから家に帰っても気になる。建て始めたらあとはなるようになるものだ。もう少しの辛抱と言うところだ。


広葉樹の加工

今日も作業場では大工の刻みが続く。大物同士の加工は実際に組んで見ないと完成しない。上棟の時に組みあがらないと大幅に遅れる。多分大黒と曲がりの組み立てが一番時間がかかるだろう。 
 
仕口を作る度に実際に組んで確かめる。組んだところは現しになるからすっかり見える。キッチリと隙間なく仕上げないと決まらない。固いケヤキ同士は少しでもキツ過ぎたり曲がると入っていかない。 
 
材の重量も半端でないから掛矢で叩いても入らない。かと言って緩すぎると隙間だらけになる。金属や建材などであれば寸法さえ間違わなければスンナリ入る。木の場合は刻んでから上棟までの間に狂ってくる。 
 
柔らかい杉なら無理やり押し込んでも入るし隙間は水をかけると埋まる。多少の傷も濡らしてアイロンをかけると消える。しかし広葉樹はそうはいかない。加工も手直しも難しい。 
 
こういう現場の難しさは経験がないとわからない。直ぐ近くで今日から現場があって大きい梁で組んでいる。しかしほとんど杉材で広葉樹は使用していない。建て主はこれを見るだろうからこちらのケヤキの曲がりなどは大きな差になる。 
 
言うは易しで大工も曲がりや大黒を操れるのはほとんどいなくなった。いても高齢で実際に加工するものがいないからできなことになる。当社もいろいろな大工と付き合ってきた。できると言いながら途中で投げ出したのもいた。
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