青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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図面描き

昨日今日と仕事で現場と事務所。次の現場のことが具体的になって業者と打ち合わせが始まる。地鎮祭後すぐ仮設電気とかトイレを設置する。 
 
現場管理は仕事の種類が多くミスしやすい。契約が済むと建築確認をとって瑕疵担保と建設の保険を申し込む。その後遣り方を出し地盤改良があれば先でその後基礎工事になる。 
 
基礎工事が始まれば資材発注、クレーンの手配、大工の手配、各業者の発注になる。見積もりをしているから大体の工程は承知している。と、次々と発注して行く。 
 
その合間にその次の現場の打ち合わせがある。似たような現場が続くと設計も似て来る。だから細かい仕様がこんがらかって間違ったりする。 
 
日本はフルオーダーの住宅が多いから細かいところまで打ち合わせる。キッチンなどは水栓、レンジ台はもちろん引き出しの取手やタオル掛けなども決める。 
 
そして情報は全て職人に伝わらなければならない。図面しか方法がないから詳細図をたくさん描き用意する。職人はそれを見ながら下地を作り組み立てる。 
 
設計者は施主様の意向を理解し意匠図を描いて説明するが職人向けには詳細図を書く。だから似たような図面を何度も描くので忙しくなる。机に座っての作業なので運動不足気味で困っている。CIMG7802


ベテランの活躍

朝方雨が降って1日スッキリしない。台風も来るし明日も晴れそうもない。現場へ行ったり図面のチェックでほぼ終わり。明日は打ち合わせもあって準備もしないとならない。 
 
またまた職人の話になる。60代が多いと書いたが間違っているところもある。例えば大工の場合は住宅会社に専属で入っているのと外注で請負う大工がいる。同じ大工とは言っても道具も見た目も違う。 
 
プレカット化と建材多用の家作りになって修業とか腕が死語になった。電動工具の普及が拍車をかけた。使いこなすのに時間がかかる鑿や鉋は無用な道具になった。 
 
古い道具を使うのはベテランで若者は工業化された現場にしかいない。大きな住宅会社は若い大工が多く保険完備で道具や交通費まで支給される。地場の工務店や中小住宅会社は請負制で現場ごとに契約する。 
 
大手は規格化が進んでいるから似たような仕事を大量にこなす。地場の業者は昔風の家つくりが多い。多少の腕が必要でベテランの活躍する場が多い。仕事も途切れがちで空きが出るので休みながら仕事ができる。 
 
60代のベテランが集まるのはこう言うところだ。対照的に大手には若い大工が制服ヘルメット着用で働いている。サラリーマン化しているから安定していて所帯持ちには向いている。 
 
大工もベテランの多いところと若者が多いところがあって十把一絡げには言えない。当社などは典型的な零細だからベテランの大工しか集まってこない。道具がないとできない仕事も多いから尚更だ。


あくせく働かない

今日も快晴暑からず寒からず。明日から台風が来るとかで少々心配ではある。現場は階段作りに精を出している。それが済むと造り付け家具の製作に入る。そこらまで来るとやっと他の職種も忙しくなる。 
 
また職人不足なのだがどうしてそうなったか考えて見た。職人が引退したからか、それもある。なぜなら職人になったのは私の同年代つまり60代が多かった。今も現役で一番多い。 
 
では彼らがいつ引退したかだが70歳前後が多かった。体力の限界なのだろう。それだけだったら徐々に減っていくから急激な不足には繋がらない。 
 
では他の要素はないのか。年金を貰うと言うのもある。65歳になると国民年金がもらえる。休みを取っても収入が減らない。あるいは子供の独立などで金が必要なくなったのもある。 
 
職人は趣味を持つのが多い。釣りとか山菜採りは定番でバイクや車を好きなのも多い。ツーリングや旅行に行ったりする。収集癖が強いのも結構な数になる。趣味にかける時間を欲しがる傾向がある。 
 
それらが重なると急激な職人不足になってしまう。サラリーマンは定年という劇的変化があるが職人にはない。若い時から腕で稼ぐのが当たり前なのでマイペースだ。  
 
年金や退職金が少なくてもストレスのない仕事である。数の多い60代が揃ってあくせくしなくなった。それが職人不足になった原因になっている。CIMG7797


少ない現場

今日も晴れて快適な秋の空。現場は相変わらず大工一人で階段の製作の真っ最中。昔から階段は棟梁の仕事と決まっていて一番難しい。大工は息子だけだから今は当たり前だが。

職人不足の折から他所で決まらなかった方も含め来客が増えた。来客が多いのは企業として誇らしいことで喜ばしい。ただの物販ではないので何でも良いと言うわけではない。 
 
職人不足は将来的に激しくなると思われる。建材メーカーはとっくに見越してプレキャスト化を進めている。家の流行なるものがあれば間違いなく大手やメーカーが主導している。そう言う建材しかないからだ。 
 
流れに逆らって昔に戻そうとすると行政から材料屋まであらゆることが面倒臭くなる。挙句に一部の方には時代遅れとか言われる。そこは無視するとして職人から敬遠するようにならないか心配だ。
 
現に大工は当社か住宅会社を選べと言われたら楽な方を選ぶ。しかも時代は職人有利に動いているから尚更だ。少ない現場を少ない職人で時間をかけて進める以外に選べなくなった。 
 
10年以上前からそうのやり方だったので何も問題がない。あるとすれば職人の変質、つまり腕のことだが落ちている。そこまで言わなくてもやりたがらない。そこが将来の問題点なのだが決め手はない。


侵入者

今日も快晴のいい天気。朝晩は多少冷え込むが日中は仕事に遊びに最適だ。もっとも遊んでいる暇はないが事務所にこもりっきりなのは体に悪い。 
 
午後から現場のゴミを片付ける。階段の製作に入った大工は忙しくて片付けができない。足場が取れて外観が見えるようになって現場に勝手侵入するのが増えた。 
 
別に壊されたとか蟻害があるわけではない。しかし不法侵入であることは間違いない。現場の周辺は古い団地に属する。当然住む方も古いから高齢者が多い。朝から晩まで散歩がひっきりなしだ。 
 
唐松の板を貼って珍しいのもあるのか顔をくつけるように見ている。それに四方が開けた敷地なのでどこからでも見える。まあ見るなと言う方が無理かもしれない。 
 
中には建物内に侵入しようとするものもいる。そこは厳しく拒否している。大体が当社の建物は年配者には好まれる。古臭いとか古民家とか年配者が好む要素だろう。  
 
前の現場も平屋で板張りだったから勝手に入るものが後を絶たなかった。お施主様の意向で見せるのは厳禁だったのでロープを貼ったりした。こちらには一種の宣伝であるから無下に断るのも偲びない。 
 
個人のプライバシーに厳しい時代には傾向は強まるだろう。見学会やHPに乗せたりするのが拒否されるようになってきた。建てる方の意向次第だからこちらの対策は是々非々になる。