青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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看板だけの技術

暖かく春本番、二戸市の現場は建て方も済み屋根もできた。サンルームと屋根のかかった下屋を作る。今週中の完成を目指している。 
 
基礎を打ち建てて内部が羽目板外部は下見板と木の香りいっぱいの増築になる。お施主様は薪ストーブなのに寒いと断熱を兼ねてサンルームを欲しかった。 
 
既存のサッシの外にもう一つの部屋を作る訳だから暖かくなるはずだ。よくよく見ると家の中心に階段があり吹き抜けになっている。ここから熱が上に逃げるのだろう。 
 
やたらに狭い玄関とだだっ広い洗面所とか間取りも構造最優先で使いにくい。若い施主様は間取りもよくわからなく工務店任せだったようだ。 
 
腰板を貼るとかカラマツの羽目板とかフローリングなど凝っているようにも見える。床の塗装は剥げて13年にしては痛みが激しい。思うにフローリングの乾燥が十分でなかった可能性がある。 
 
まあ一応本物ではあるが少しも生かされていない。リクシルのなんとか工法と最新の技術に乗り遅れまいとするのだが解釈が未熟だ。看板だけの最新技術だ。 
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工務店の廃業

昨日は新築の現場でお施主様と床塗装。半日かかって終えたが今日になってもまだ乾かない。建具などを予定していたので窓を開け換気する。明日は午後から完了検査がある。 
 
二戸市の現場は大工と屋根屋。建材とサッシが搬入され大体の形はできた。屋根の野地や梁は表しなので自然素材っぽい感じになる。リフォームは現場で次々と問題が発生し電話が頻繁に鳴る。 
 
壊してみたら予定したところに下地がないとか水切りが傾いて内部に水が入るとか。思いがけないことが起こるからリフォームは怖い。現場は全て私の指示を仰ぐから行く羽目になる。 
 
どう言う訳か水切りが普通は外に下げて取り付ける。ところが内側に下げて内部に水が切れるようになっている。今まで問題にならなかったのが不思議なくらいだ。 
 
リフォームは前建てた業者の欠陥おも直す責任がある。そうしないと前の業者のぶんも今度からこちらに来るからだ。言わば手直し込みの工事になる。 
 
13年前と言えば大工や工務店が多く建てていた頃で今だったら住宅会社が多い。断熱やデザインとか中途半端な知識でメーカーなどの言いなりなところがある。 
 
趣旨や理論上の構造などがよくわかっていない。建材店とメーカーのいいなりで使わされたようなものだ。見た目だけ真似をしたような工務店などは廃業が相次いでいる。 
 
いずれそう言う運命だったのか老齢で廃業したいのか激減している。おかげで小さい工事などはホームセンターとかに流れている。その一部がこちらにも来て忙しくなったのだが。


お隣迷惑

今日も二戸の現場で打ち合わせ。大工と建具交換の業者が入る。戻って新築の現場へ。網戸取付と外構の業者。来週初めの完了検査に向け準備と細部の検査をする。 
 
昼に風呂の改装の現場の駐車場を借りにお隣に行く。古い屋敷町なので気位が高くちょっと気後れする。花壇の上を通過することになるのでそこを懸念された。 
 
直す建物も古いが周辺にはまだ古い建物が多い。昔からある古い町内なのであちこちトラブルも多い。雨が降ると隣から水が溢れるとかゴミを片付けないとかだ。 
 
密集地にはよくあることだが古くなると貸家に転用したりする。元の住人と他所のものとの軋轢めいたこともある。何せお隣と40センチくらいしか離れていない。 
 
自分の敷地内で工事できるなら問題はない。どうしても他所様の土地を経由して出したい。お隣にすれば迷惑なことで嫌がれるのも当たり前だ。 
 
元請けをすると職人のわがままとコストに負けてついお隣のことを忘れる。自分に都合のいいように考えてしまうのだ。あとあとお施主様が嫌な思いをしないようにするもの仕事のうちだ。


検査

二戸市の現場へ材料の搬入。レンタカーを借りて一気に材料を運ぶ。午前中かかって配達と土台の墨出しをした。明日から大工が二人で建てる。 
 
新築の現場は掃除と電気の検査があった。土留めと駐車場の工事は継続し縁石の敷き並べが完了した。あとは前の部分の土留めと叩きが残った。明日以降も継続して工事するが来週いっぱいはかかる。 
 
建物は建具と畳の取り付けとエアコンの室外機の設置がある。20日までには完了予定だ。19日は完了検査があるが残るのは建具だけだ。 
 
シックハウスのための検査が今でもあって建具も対象になる。無垢材であればもちろん問題なしだが合板の建具はいわゆるフォースターと呼ばれる認定品に限られる。フォースターでないものはほとんどないから無意味な気がする。 
 
こう言った検査項目の中にはあまり現実的でないものが結構ある。今でもシックハウス対策として室内の換気の規制があって換気扇が必需品だ。シックハウスの元となる建材が改善されているのに検査が継続するのだ。 
 
建築確認は基準法の大きな改正がないので結構古臭い。たかが住宅なのに着工前と中間と完了と3回も検査がある。役所の職員が二人で現場まで検査に来る。無駄な経費なような気する。 
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早くて丁寧

午前中は雪が降りしきる中ゴミ片付けに行った。月末に風呂の改装を予定しており下見も兼ねて大工を連れて行く。終わってすぐ新築の現場へ後片付けに回る。 
 
明日は清掃業者が入るので大きなゴミは片付ける。養生を剥がし傷を直したり間違いを見つけるのだ。床が杉なので柔らかくすぐ傷がつく。養生をするときにゴミを挟んでしまうと床が凹む。 
 
大工の性格にもよるがきちんと掃除した上で施工する。息子はこう言うのに神経質でうるさい。年上だろうが先輩だろうが遠慮しない。相棒が居付かないのはそれが大きい。 
 
一生懸命作ったものが傷だらけなのは許せないのだろう。孤立しがちな大工は概ねうるさい。仲間に嫌われるから誰も組みたがらない。一人で仕事をするのを好むのも多い。 
 
元請けをする方から言わせれば工程が狂うし面倒臭い。仕上げが綺麗なのは良いとして工期が遅れてしまう。だからと言って粗末にやれとは言えない。早くて丁寧なんてのは高望みであってどちらかだ。 
 
当社は工期よりも仕上げを優先している。遅れて謝るのはよくあることで無理に急かしたり人数を投入しない。後期が長引けば経費もかかるし苦しいのだが。