青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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手つくりの下駄箱

今朝も寒くて小雨が降る。新築の方は中の仕事で床を貼っている。息子だけが作業場で外壁を貼る下地の加工をする。午前中は手伝って何とか終えた。明日の朝搬入して取り付ける。 
 
リフォームの方は玄関が外観ができて中の古いのを解体する。1坪ほど増築になりこれから作る下駄箱の大きくなる。今回のリフォームのメインとも言える工事だ。頼んだ大工は和風の古臭い玄関は大得意だ。 
 
施主様も好みが一致するので大喜びだろう。下駄箱も欅の一枚板を載せて大きくなる。天板だけで2500ミリの500ミリと大きく引き戸をつけて手つくりの完成だ。既製品にはないサイズなので迫力がある。 
 
古民家リフォームの現場では基本的に下駄箱は作る。出来合いをそのまま置くなんてことはない。多少天板が小さくても無垢の厚板を加工して作る。出来合いにはない迫力と木の風合いが好まれる。 
 
昔と違って玄関は小さく下駄箱というより収納になってしまった。洋風化はこんな作りになって手作りとか漆喰とかに合わなくなった。リフォームをやる世代にはまだまだこんなイメージの家を好む方が大勢いる。 
 
実用だけでなくまた逆にこけおどし的なものではない玄関を作りたい。既製品にはない本物の世界を作るには必要な仕事になる。天板に使う無垢の厚板が手に入りにくくなって高額になった。 
 
当社には梁材や大黒用の在庫が溜まっている。これらを挽き直して板を作っている。何十万もする目のと通った高級品ほどではないが風格は負けない。もちろんお施主様には夢だった本物の板の下駄箱になって喜ばれる。CIMG7567


薪ストーブ

今朝も小雨が降り徐々に晴れるが気温が下がり始めた。半袖は無理で久しぶりの長袖。現場で突っ立ていると寒い。新築の現場は断熱も貼って外部が塞がって来た。通気胴縁をつけて板張りの準備をする。 
 
外部が塞がると明るさとか部屋の広さがわかるようになる。まあ予想通りなのだが明るさは壁が仕上がると明るくなる。下地の壁は影が出て暗くなる。採光面積は基準法で定められていて床面積の7分の1以上必要だ。 
 
計算上はもちろんクリアなのだが大型の引き戸がない。小さい窓があちこちにあって全体で明るさはクリアする。リビング部分は斜め天井で大きいので上からもあかりが取れる。 
 
吹き抜けの上部は二階と手すりで繋がり空間が大きい。一階と二階の空間が子供部屋も含め一つになる。こう言うケースは暖房が大変なのだが薪ストーブでカバーする。何と言っても発熱量が大きい。 
 
薪ストーブは空気の流れを計算しないと上手くいかない。勾配のついた天井は熱を上に押し上げる。二階の溜まった熱を階段とかからファンで下に送る。上手く回転させると家中が同じ温度になり快適だ。 
 
近年薪ストーブがブームで薪が高騰している。自分で調達できる方には良いが全て買うとなると厳しい。年間で10万円は軽くかかる。薪割りとか伐るのを所有地でできるなら一番良い。 
 
なんだかんだと言っても輻射熱による快適さを体験すると代替えは無理だろう。郊外に住む方とか所有地がある方にはオススメの方法だ。住宅密集地だと煙の匂いとかでトラブルになる時がある。そこは要注意だろう。


検査員

一日雨、台風も近づいているし雨仕舞をしないと。新築の現場はサッシがつき断熱を貼ればとりあえず塞がります。リフォームはそうはいかず屋根も未完成で雨晒し。せっかくの名木が泣きます。 
 
先日中間検査があって今日合格証が届いた。検査自体は拍子抜けするほど簡単ですぐ終わった。屋根の高さも計らなかったし隣地との離れもザッと計測した。 
 
今回は行政に申請したので市の職員が来た。同日に瑕疵担保の検査もあったがこちらは写真も撮るし金物は一つずつ全部見る。数を数えるだけのとは大違い。別に当方はあれこれ言う立場にないがもう一つ提出先の建築住宅センターよりも早かった。 
 
センターだと高さもポールを立てて計測し離れも数センチ単位で訂正をする。検査方法について変更があるものかはわからないが少しずつ変わっている。瑕疵担保の検査員は設計事務所兼任が多いがあれこれうるさい。 
 
ベテランが多いので現場のことも詳しい。経験年数が少ない行政よりもキッチリ検査して行く傾向がある。まあどちらにしても別に手抜きとか間違いが多いとは限らない。施工する側のポリシー次第だろう。
 


棟梁の自覚

今日も暑い一日、しかも雨も降った。どちらの現場も外部がまだ塞がっていないので雨は困る。それでも新築の方は屋根が終わって足場に落ちた跳ね返りの雨だけが気になる。リフォームは外部は解体中で材料も外に出している。 
 
リフォームは大工が終盤に差し掛かり仕上げも打ち合わせが頻繁になる。こちらに来ている大工は昔からの付き合いがある。かれこれ10年以上になるが3人いた大工も二人になった。私より2つ下だがペースが少しだが落ちたように感じる。 
 
以前の彼ならものすごい勢いで仕事をこなし休みもろくに取らず頑張った。休憩時間も普通になり持ち帰りの仕事はしなくなった。普通の大工になって来たと言う事か。 
 
代わりに新築をやっている息子は朝は6時過ぎから帰りは9時ごろまで仕事をする。遅くまで働くのは棟梁をやる大工だけで使われる方は気楽に働ける。他所に出稼ぎに行くと息子は早く帰ってくる。 
 
熱意は自分の現場だと自覚するもののみにあるようだ。出来不出来は全て棟梁の責任だから張り切るのも頷ける。しかも設計者、元請けの息子なら当然かもしれない。親としてはその自覚が出て来たのは頼もしいが。CIMG7554


外部を塞ぐ

暑さが続く中新築の現場は検査があった。午前中は瑕疵担保の午後は中間検査。どちらも滞りなく終了。応援の大工が今日から増えて3人体制。来週にはサッシが付き外断熱のウレタンを貼って外部は閉じる。 
 
午後の検査後にリフォームの現場へ。玄関を作り変えるので材料を運ぶ。予め作業場で息子が加工してあるので現場の要請に応じて運び込む。現場は狭いので置く場所がない。 
 
作る大工にすればどのような材料をどう加工したのか気になる。自分で加工して思い通りにやりたいのが職人だ。工期の都合があるから加工したものを準備し運ぶ。性能の良い加工機械が当社にはあるので正確で早い。 
 
大工の作業場には手動の加工機械があるが正確さでは今一歩だ。しかも手間がかかり削ったカンナ屑を片付けたり捗らない。集塵機のついた大型機械は誰がやっても正確にスピーディにできる。 
 
新築の現場では金物検査を受けて筋違もついた。これから壁の下地を作りサッシを取り付ける。屋根を今日葺いたので雨の心配もない。壁下地ができるとウレタンボードを張って外壁の準備をする。これで外部は塞がることになる。 
 
ここまでは急いでやらないとならない。遅れそうな場合はシートを貼ったり養生をしないと柱などが日に焼ける。ただ焼けるのなら良いが割れてしまう。だから早めに外部は塞ぎたい。応援を頼んでなんとかしないとならない。CIMG7542