青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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左官職人

朝晩は冷え込んでも日中は暑い。真夏のような日が照りつけて現場も汗をかきながら作業する。朝一番でトラックに積み込んだ残材を薪ストーブをつけたお客様の所へ持って行く。作業場の残材を積み込んであったのでそのまま運んだ。 
 
リフォームなので解体材と新規の残材が出る。塗装してあるのは除いて釘を抜いたりして薪にする。そのままゴミに出すと処分費がかかるが燃やせば省エネになる。運んだり切ったりの労力さえ厭わなければだが。 
 
いよいよ現場は大工が最後の仕上げになってきた。来週初めには塗装も入るし漆喰やクロスの準備にかかる。漆喰は職人が一人なので時間がかかる。時期的には乾燥も早くて工期は早い筈なのだが。とにかく漆喰のペース次第で工期が変わる。 
 
左官職人と言っても今ではコンクリートの撫で方くらいしか仕事がない。漆喰は滅多にないから昔はできてもやりたがらないのが多い。面倒なのだろう。手先の微妙な加減が疲れると言う。 
 
ただ塗るだけでなく下塗りや養生にも時間がかかる。これがしっかりしていないと柱や材木に黒いシミがつく。杉、栗は特にひどく松やケヤキはそうでもない。養生が下手だと塗りにくいだけでなく剥がすときに傷がつく。 
 
左官職人も漆喰ができるのはいなくなるのは間違いない。若い職人が勉強をしていると言うのも聞いたことがない。先代は職人だったが今の若社長は左官ができない。もっぱらバックホーなどの機械操作専門である。ほとんど漆喰なんて仕事が来ないからなのか覚える気もない。残艶なことではある。CIMG6420


デザイン優先

朝一番でカーテンレールの取り付けに行く。その後階段の調子が悪いと見に行く。棚板の取り付けも頼まれて一緒に修理する。作業場によって材料を搬入。昼食後また作業場で加工や残材の片付け。 
 
リフォームの現場では解体した材木がかなり出る。細かい下地材などが主で釘がついている。そのままではまきにはできない。塗装したのも混じるので分けないとならない。ベニア類もかなり出る。 
 
ベニアと塗装した材木はゴミとして処分する。内装にベニアが流行った時期もあった。木目模様の内装材は時間が経てばみすぼらしくなる。ビニールクロス全盛の少し前の頃だろうか。防火のためにプラスターボードが増えてクロス張りが主流になった。 
 
ベニアは時間の経過で隙間ができやすい。なので断熱の観点からも不利だ。クロスはにビニールなので多少の動きには対応する。いわゆるクレームが増えて隙間が開きにくいクロス張りが大流行になる。
 
クロス全盛に飽きたのか無垢の板張りが出てきた。クロスに使うノリがシックハウスの原因となって自然素材が流行る。健康にも良いし流行るかと思えば値段が高い。材料、工賃共に高いのでこだわる方のみだけだ。 
 
なぜ流行らなかったかはデザインの単調さもあった。建材の派手なデザインに見栄えは劣る。洋服を選ぶ感覚で色やデザインが主流になって板張りはマイナーなものになった。その傾向は車にも言えるが走りとか性能は二の次になってしまった。 
 
当社の古民家リフォームは自然素材を使いながらまるで古い家のようなデザインがウリだ。まるで昔の家に住むような感覚で内装を作る。インテリアから色、素材までとことん古いものにこだわる。当社としてはデザイン優先のリフォームになっている。


溢れる仕事

今日も現場は大工一人。もっとも残った工事は仕上げの肝心なところなのだが。大工と言っても様々で難しいところはスルーしたがるのが多い。機械でバシバシできる部分しかやらないのがいる。クロス貼りや建具の打ち合わせが現場であって何回か現場へ行く。 
 
今週中で大工は目処がつきそうだ。来週から塗装になって週末くらいからクロスと漆喰の左官が入る。左官が時間がかかるのでそちらの都合次第で完成が決まる。電気、給排水の器具付けは順次出来次第やる。 
 
毎回言うが職人不足は深刻で建具屋もクロス張りも工期を聞いてくる。間に合うかどうかを心配しているのだろう。予定が詰まって早めに段取りしないと間に合わなくなる。職人たちの都合に合わせて工期が決まるなんて思いもしなかった。 
 
40年もこの仕事をしてこんな状況は到底思いもしなかった。職人は元請けからいつまでと言われたらハイハイと仕事をした。それが発注をするといつまでなら間に合うか聞いてくる。たっぷりと工期は見ているつもりでももっと伸ばしたがる。 
 
笑い話のようだが大工が自分の家をリフォームするのに他に頼んでいると。本当かどうかは知らないがあり得るかもしれない。当社にも自社の大工が忙しくて加工を頼んで来た。自分のところくらい自分でやれって言いたくなる。 
 
プレカットなら当たり前のことが手刻みでは一工程余分に加工がある。刻む前に鉋をかけて均す。その後でないと墨付けはできない。墨付けは人任せにはできないが加工ならできる。昔は製材所も加工して出荷した。 
 
こうやって仲間内からも仕事が来るようになった。新築だとあちこち住宅会社を廻るのが普通だ。同じ施主が他所からと自分のところとダブったりする。古民家のような仕事はどこでもやるわけではない。仕事が溢れていると言うことは断わるところもあると言うことだ。


パソコンの修理

朝は曇って雨になるかと思ったが午後になって晴れてきた。何日も気温も安定して暑くもなく寒くもない。昨日も打ち合わせがあって午後に事務所に戻る。昼食に戻るつもりがヤマトから電話でパソコンが来たと。 
 
昼食も取らずにパソコンの設定にかかる。復元も簡単になったとは言えソフトのチェックだけでも時間がかかる。結局夕方でほぼ完了。気がつくと腹は減るし疲れてしまう。 
 
昨年の8月に壊れたパソコンの代わりに中古を買った。11月になって起動してすぐ落ちるようになりメーカーへ修理を依頼した。その後半年ほどは調子が良かったが10日ほど前から前と同じように落ちるようになった。 
 
で、結局またメーカーへ修理に出した。先週の金曜の夕方引き取りに来て日曜の昼に戻った。土曜日に一日で修理したと言うことになる。部品を交換したが前のとは違うのだろうか。こちらはよくわからないが多分別なのだろう。 
 
中古で買って二度も修理したら新品が買える。迷うことは迷ったが別に機能的には問題はない。動画編集とか負担のかかる作業もない。強いて言えばCADが重たいくらいだろうか。他には特に気になることもなかった。 
 
ネットで客を見つける時代なのでグラフィックや動画も使うこともある。あるが今は特にそう言う環境でもないし今の機能で十分だ。ここまで性能がアップしてこれ以上の必要があるのだろうか。iPadも使っているがこれよりはかなり遅い。 
 
これからはパソコンの時代ではなくスマホの時代になりそうだ。以前は一番高い高機能のパソコンを使っていた。結局使いこなせない機能が多かった。iMac程度で十分だった。その所為もあって機能の向上には関心がない。 
 
それよりもソフトの更新の方が関心が高い。価格もパソコン本体をはるかに超える金額になるし。CADソフトはもう10年以上も使い続けている。アップしたら30万くらいはする。性能的にはそれほど変わっていないのにだ。 
 
車同様機能はもう十分であとはどう使うかに本題は移っている。機械に凝ったところで成果は期待できない。ソフトをいかに使いこなすかだ。そう思うと新しい機械を買う気にはならなかった。直しても十分いけると判断したわけだ。CIMG6411


年金

現場へ寄ってからレンジフードの調子を見に行く。片道1時間かかる。メーカーサービスを依頼することにした。この前引き渡した現場にも寄る。木から虫が出ていたが出なくなった。成虫になって飛んで行ったか。

事務所前のお宅から小屋の解体を頼まれて業者と見に行く。高齢者夫婦がお住まいだった。遠くの親族のところへ身を寄せる事になって貸家にでもすると言う。まずは溜まりに溜まったゴミ処分から始まる。

今の高齢者は高度成長期を経験している。若い時の貧乏もその後の経済発展で物にあふれた生活の両方を経験した。溜まったゴミを見るとかなり古いものから最近の物まで何でもある。古い物でも捨てられなくて溜め込んだ世代だ。

私の両親と同世代で公務員だったので年金も多い世代でもある。私らの世代に比べても裕福だ。父が入院した時は年金の管理もしたので良く知っている。私たちから見ても相当違う。ましてや子どもたちの頃はどうなることか。

夫婦で公務員だったこちらの方はめぐまれていたほうだろう。使い切れないほど貰っていたはずだ。若年層の低収入や都会に出て行く問題を考えるとこのままでいいのだろうかと思う。

私の息子たちも新築でローンを組んでいる。銀行ローンは所得が少なくてフラットに変えている。普通に二人で働いていてもローンが通らない。ところが公務員だった父の年金はこれを上回る。

夫婦で公務員であればもっと多い。今90歳だから使いきれなかった年金はかなりになる。父がいきていれば孫にもかなりの援助ができたろう。翻って私たちは孫にどれだけ援助できるか心もとない。

長生きをすればするほど生活は苦しくなる。年々減っていく年金は若い世代ほど不利だ。せめて子供達に負担をかけないよう働き続けるしかない。70代80代まで頑張るしかないようだ。