青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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木の在庫

今日も朝からトラックで現場搬入。天気予報通りに午前中は雨で今週はなんとか持ちそうだ。明日からの建て方に必要な分は運んだ。建材も足場も準備万端。

毎度のことながら上棟が近づくと猛烈に忙しくなる。建材の配達が雨でシートも持ってこないので濡れたとか足場のかける位置がちがうとか……….。現場シートを買いに走るのも足場屋を呼び戻し再組み立てをさせたり、全て私の仕事だ。

合間にお施主様と打ち合わせたり資材発注をしたり足場板を取りに行ったり仮設の筋違を届けたり何でも屋だ。逆に言うと職人たちには余分な仕事をさせないようにしている。これもコスト削減の一環だ。

実はこういう雑用の中に仕上げなどの重要なヒントがあるのだ。倉庫を引っ掻き回していると思わぬ在庫を発見したりする。在庫があれば大きな追加もなしでいい仕上げができる。そしてデザイン的にも良いものができる。

今日も製材所から外壁の板を引き取る際に当社の在庫が出てきた。製材所の奥に間違ってしまってあってみるとなかなかの材木なのだ。在庫管理がしっかりしていないだけと言うのもあるがとにかく次に使える材木が出て来た。

古民家に限らず当社の家つくりには材木が決め手になる。良い素材がないと良いデザインも出来ないしコストばかり膨らんでいく。

良いモノを安くと言うと何処かの売り文句だが当社においても言えることだ。限りなく予算がある現場なんて無いわけだしコストとのせめぎ合いになる。そこに在庫であればコストも下がるし利益率にも影響する。山を買って特寸や変わった木を在庫するとこういう時にいいデザインが思いつく。
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現場搬入

昨日の日曜にお施主様から借りたクレーン付きに刻んだ材料を積んだ。いよいよ上棟に向け搬入が始まった。午前午後2回づつ慎重に傷をつけないように積む。なのでいつもより時間がかかる。

やはり上棟前が一番緊張する。もちろんそれはお施主様とて同じことだ。ご夫婦で現場に寄って声をかけていただいた。作業場にも何度か来ていただいたが現場搬入となると別だ。作業場で見るのと現場で見るのでは違って見えるものだ。

作業場は天井が高く広いので太い柱も華奢に見えるものだ。加工前の材木は少し太く長い。30センチの角は加工すると24センチくらいになる。他の材料も概ね細く短くなる。だから作業場では太いのと比べるから細く感じる。

それに組み立てるとガッチリ見えて迫力が増すものだ。作業場では5mくらいでも長くはないが現場搬入すると置く場所に困るくらいなのだ。小さめの家だったら梁材も4m以下だが曲がりは5・5mもあって数も多い。

通し柱も大黒も皆長いから長ものだけで家を建てているようなものだ。トラックも5mまで積めるから丁度良い。しばらく休んでいたクレーン操作で疲れてしまった。以前は運転もしていたからもっと疲れたはずだ。これが最後の古民家の現場かも知れないといつも思っている。


大工不足

久しぶりの暖かい一日。現場も基礎工事が最後の仕上げに精を出します。なんとか間に合わせて来週からの搬入建て方に合わせます。足場屋も下見に来て準備万端です。明日はトラックを借りて明後日からの搬入に備えます。

来週は私も材木運びや資材発注で大忙しになります。残材やゴミを片付け足りない材料を運んだりしないとなりません。もちろん大工以外の業者の手配やチェックなども大事な仕事です。そうそう上棟式には各業者を呼ぶようにお施主様からお達しがありました。

なにぶん郡部にある現場ですので建物だけでなく建て前も昔風にやりたいと言うことです。一応各業者に連絡をしました。飲み食いは初めてではないですが久しぶりです。皆車ですので飲むわけにはいかないのですがお付き合いはしなくてはなりません。

手間暇をかけた自慢の家をご披露したいのはお施主様としては嬉しいことでしょう。喜んでもらえるのは業者としては大変嬉しいことです。今までの苦労も吹き飛ぼうと言うものです。まだ完成していませんが。

肝心の大工の応援が心もとなくなくなって人集めに苦労しています。予定していたのが来れなくなって少ない人数でやることになりました。皆景気がいいのか抜けてこれないのです。あちこち声をかけて集めなくてはなりません。

景気がいいというより職人が不足しているのでしょう。着工を見ると増えているわけではないのですから。何とか集めて完成させなければなりません。



こだわりの家つくり

一面の雪で冷え込んだ。現場へ行くと積もった雪を基礎屋が片付けている。まずはそこから始めないとならない。型枠を剥がし基礎天端を均す。明日は周囲の整地と基礎の外部のもるたるしあげ。月曜には予定通り完了となる予定だ。

作業場では小割材の加工が進み明日にも良いところまでいく。日曜にはお施主様からトラックを借りて月曜から搬入する。来週は各種業者が入れ替わり立ち替わり入る。電話が頻繁に鳴り図面を見ながらあれこれ指示しないとならない。

景気が良いのか応援の大工がなかなか見つからない。予定していたのが次々とキャンセルされる。手当たり次第電話しまくり探している。まあ、こんな時もある。

足りない小割材を注文しながら在庫を減らしてスッキリさせたい。だいぶ減る予定だがまだまだ残っている。曲がりとか長尺の梁などが多い。小割はほぼなくなる予定だ。それだけでもたすかる。在庫が多いと倉庫整理も楽でない。

どこに何があるかわからなくなってダブって注文したりする。長尺は高いからダブルと痛い。逆に大工は選んで使いたいから在庫を置きたがる。いつも古民家ばかり建てているわけでは無いから置く必要はないのだが。

今回のようにこだわった家であれば材料は選びたい。大工の気持ちも良くわかるから多少の在庫は仕方がないと思っている。その甘さが在庫過剰の原因だったのだが。

プレカットの家創りならこういう苦労はいらない。だから一度プレカットをやると二度と戻れない。資金繰りから利益までとんでもなく違ってくる。手刻みの家つくりはこう言った苦労の上にたったこだわりそのもの家つくりなのだ。