青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

090-1060-9764

廃業

朝の散歩から暑い1日。日中もぐんぐん気温が上がり作業場で加工を手伝って汗をかいた。まだまだ暑い日が続くようだ。近所の田圃は今日明日で半分以上刈ってしまった。 
 
コンバインで刈るので1日で終わってしまう。定年を過ぎて農業しかやることがなくなった同年代たち。体が動くうちは良いとして調子が悪くなったらできなくなる。 
 
私の家の田圃は両隣が今年から機構に貸してしまった。もう自分ではやらないと言う事実上の廃業宣言だ。それでも水利組合から抜けられないので泥上げには参加する。もちろん組合費も払う。 
 
農政は不思議なことや訳がわからないことが多い。だからと言って農業委員会とか各種会合に参加することもない。いずれ私の地域は自己耕作はいなくなるだろう。 
 
車より高いトラクターとか田植え機、コンバインなどは皆無駄になる。年に何度も使わないから実によく故障する。農機具屋は売り上げは減ってもメンテナンスで食うに困らない。 
 
何も農業だけでなく建築業でも同じだ。当社は作業場を持ち加工機械を設置している。廃業時には機械の撤去でかなりの金額になりそうだ。撤去費が高く元に戻すのにかかるのだ。もちろん中古の機械は売れるはずもない。


気温が上がって暑い。現場には警備会社の配線が来る。既存と新規に範囲が増える。配線工事は完了後にすると言うことでとりあえず外しただけ。 
 
午後からは電気工事屋が入り壁や天井裏の配線をする。これができないと壁天井が仕上げできない。壁の中に入るのは電気だけなのであとは工事が進む。と言っても大工は一人なので同じだが。 
 
事務所と展示場の間に小さな庭がある。5年前に息子が栗の苗を植えた。二種類あって3年前から実がつくのと今年からのがある。実が大きいのと渋皮が剥けやすいのの二種類だ。 
 
ポロたんと言う品種が中国栗のように渋皮がむける。木の成長も早く昨年もかなりの量が取れた。今年は一段と成長し実も大きくなった。味も甘くて美味しい。 
 
もう一つの方は実が大きい品種で木の成長が遅くて今年初めて実がついた。熟すのが遅くまだ実は落ちない。遅い栗のようでこれから熟す。落ちてくるのもまだのようだ。 
 
ハスカップも植えてあるが2年目の今年も大した実がつかなかった。葉が大きくなってきたので来年あたりは取れるだろうか。ハスカップは日当たりや条件が悪くても成長する。栗の木の下なので少し心配ではあるが。 
IMG_0816


県産材の家

現場は今日も大工が続く。玄関前のたたきの型枠を剥がした。外部は下地が大体完了する。角波トタンとカラマツの板を貼る。材料は前の現場の残りがあって間に合いそうだ。 
 
暑くもなく作業日和で外部の工事が進む。角波を貼る板金屋が忙しくてこれない。来週になってしまいそうだ。新旧の事務所の連結は新しい方の外壁次第だ。外壁もないのにくり抜くわけにはいかない。 
 
あいも変わらぬ職人不足だが現場はあるのに着工できない。決して景気が良いわけでもないが仕事は溜まっているところが多い。当社も未着工が溜まってきた。 
 
近隣の工業団地に大手のプレカット会社の集成材工場が稼働中だ。県産杉の集成材を作るのだが県内の森林組合から出荷される相当量を消費する。組合は安いとはいえ捌けるから良い。 
 
問題はその材料を使って県内の住宅会社に攻勢をかけていることだ。グループ会社が何社かあって当市でも営業をかけている。影響を受けるのは地場の工務店や住宅会社だ。安い値段で攻めているからいずれ淘汰されるかも知れない。 
 
外材プレカットを使う工務店などに県産杉の集成材で攻める。だからと言って手刻みの家なんて今更できない。そうこうするうちに製材所も倒産し県産材はプレカットしかなくなってくる。大手が県産材の家なんて宣伝したりして。
IMG_0808


水利組合

今日も秋晴れの快適な1日。稲刈りの始まった田圃では一家総出のところがチラホラ。良く見ると高齢者ばかりのところが多い。これではいつまで耕作できるか心配になる。私自身も田圃所有者なのだが20年以上やったことがない。 
 
未耕作の田圃があって2,3年すると別な方が耕作する。県の機構に田圃を貸して機構が耕作者に貸し出す。私もその一員なのだが自分の田圃だが誰が耕作しているか詳しくは知らない。 
 
言ってはいけないかも知れないが貸付は無料でいくらで貸しているか知らない。仮に耕作者が変わっても機構が誰かに貸し出す。こちらはただ見ているだけである。 
 
田圃は共同の水路があって草刈りとか泥上げをする。耕作者がやるのだが昔から所有者がやっている。水路は水利組合を結成し管理使用する。田圃の所有者が組合員で費用を負担する。 
 
組合費は年間で結構な金額になる。そのほかに水路の管理で年に何度か参加する。不参加者は費用を負担する。田圃所有者は組合費と負担金を毎年払うことになる。 
 
収入ははないのに払う費用は発生する。何となく変なのだが昔からなので特に揉めたりしない。今後はどうなるかはわからないが。代変わりしても水路がある限り抜けられないから永遠に費用がかかる。


厳しい目

台風一過秋晴れの一日。吹き返しの風が強いが現場の仕事には最適だ。玄関部分のタタキを打つ。これが固まるといよいよ新旧の事務所を連結する。同時に出入り口が新しい玄関に移る。 
 
大工が一人なので進行は遅めでお施主様も重々承知だ。ご自宅を建てたり直したりしているので良く知っている。特に催促するでもなく仕上がりにうるさい方でそちらに重点を置く。 
 
職人は大工に限らず遅くて丁寧か早くて粗末のどちらかだ。当社は仕事が遅いと言われることが多いが主な原因は大工にある。宮大工上がりの息子はバカがつくほどの丁寧な仕事をする。 
 
お施主様は予算がある方ほど丁寧な仕事を好む。早くて粗末は安物につきものだ。予算が厳しくなると人工を詰めてつまり早く終わらせる必要がある。 
 
目の前に人参をぶら下げるようなシステムになっているから職人も端折る。手抜きと紙一重の粗末な仕事をする。今度のお施主様は自身が職人を使って仕事をする社長だ。 
 
業種は違えども職人を見る目は厳しい。下手かどうかはすぐわかる。その遅い大工しか使わない当社に仕事を寄越すから気に入っているのだろう。厳しい目を持つ客に受ける仕事をしていきたい。