青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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今設計中の現場は何軒かあるがほとんど来年それも消費税上げ前のが多い。私は一つの現場を考え始めると1日中寝ても覚めてもブツブツと言いながら止まらない。あっちを片付けこっちを処理しと要領の良い有能な経営者とは正反対だ。ある程度自分で納得する部分まで完成しないと途中で止めることができない。

たぶん収集癖は一つのことを完了させたくない性格によるものだろう。何でも途中でスパッと止めれられない。それが些細な私事であっても大金が絡む仕事であっても同じことだ。仕事は平均して来るものではないから、仕事のない時も架空の現場の図面を描くこともあるくらいだ。

いつかは建てたい自分の家とか趣味の家とかもし自分がやるとしたらこういうレストランとか…..。実はもう何軒も自分の家は建てているのですがね。暇な時も妄想を良くするのです。DSC_0783

時として普段やってみたいと思っているアイディアが実現できるチャンスでもあるのです。それが何年かして実際にそう言う家を設計するかもしれないのです。当然暇な時は時間があるので色々なアイディアを練るのです。何度も、何度も….飽きることもなく繰り返して練る。

設計中の現場もアイディアを練る時間が必要で会ってすぐできる訳ではない。基本的には施主の好みとか要望があってそこから色々アイディアを出していく。一つの現場は始めると2,3週間は考え続ける。こうでもないあーでもないとプラン図面は増え続け40,50は描き変える。

自分の仕事の範囲を決めるのは客を減らす原因になる可能性も有る。有るが過去の蓄積とか自分の思考パターンの類似性とかはレベル向上の原因になる。新しい客が出ても過去のこととか架空の現場などの蓄積が活きてくる。パソコンの中の膨大な図面集は振り返ってみたりするとすごく参考になる。DSC_0770

自分が考えたことだから当たり前だが理解し易い。しかしこれは単なる繰り返しの悪いパターンになる可能性も有る。そこは自分の範囲を狭めることで内容の理解度や深さでカバーする。それがあって自分の仕事の範囲を決めている。

最新の新しいものばかり取り入れれば新規の客が増える訳ではない。施主がこちらの意図する設計技術なりアイディアをどう評価するかだ。何でもできるは何も得意な分野が無いにならないようにしないといけない。

地方経済は将来の人口減から新築需要の衰退は避けられない。活路は増え続ける高齢者向けのリフォームと良く言われる。全体の流れとしては間違いないが個々の仕事も同じでは無い。消える業者と生き残る業者に分かれるだけで全体の辻褄が合ってくる。CIMG0163

一つの現場へ集中し施主のための仕事を心掛ければ必然的に仕事は増え続ける。昔はそう考えられていた。しかし情報化時代にはそう言う情報すらすぐ広まり自分の意図しない部分まで広がってしまう。五輪エンブレムを見ると情報化社会は意図し無い方向へ広がる例を示している。

今,客は業者の本質を見極めようとしている。本当に良い家を作る業者なのか、見てくれだけの業者なのか否か。ホームページの向こうで情報を集めようとする施主たちの注目に晒されている。姿勢、設計力、アイディア、いわゆる人間性まですべて晒される時代に向かっている。

ミツバチのようにあちこちと仕事を求めて歩き回っても難しくなる時代になった。施主たちが何を基準に何をどうしたいのかはっきりわから無い時代になった。だからこちらとしては自分の力やできることをすべて見せて判断してもらうより無い。見た目や一瞬の判断やそういうものに頼るのは難しくなる。自分のことをオープンに粘り強く丁寧に見せることで評価してもらうより無い。
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