青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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朝から作業場で機械の修理に立ち会う。デジタル式なので修理というより交換になる。中古で購入して3年経つがデジタルは故障すると大金が飛ぶ。息子と相談して決めないとならない。

作業場と預けてある在庫を調べた。高級材はあまりなくて並材が多い。1年以上経つので乾燥は十分だ。今後はプレカットも増えると思うし使いにくい特殊材は減らしたい。むりやりでも修正挽きして使い切ってしまいたい。

手刻みとかこだわりの家つくりは材料の良し悪しと加工機械の性能がものを言う。乾燥した材料と省力化した加工機がないとできない。以前は山を買って好きなように製材した。手つくりの家は既製品だけでは作れない。特殊な寸法とか必要になるので元になる特寸の材がないとできない。

ここ10年ほど家つくりの流れがデザインとか省エネ性能に重点が移った。シックハウスは昔の話で今ではどこでも基準はクリアしている。どちらかと言うと部材の共通化や建材化が進み表面的な仕上げで差をつける傾向がある。色とか素材とかで変化をつけるやり方だ。

乗用車ほどではないが中身の部材の共通化は進んでいる。いかにデザインで目新しさを見せるかが最近のやり方だ。構造とか断熱は黒子扱いで性能さえクリアすれば何でも良い。

昔の家は古民家に限らず構造材がデザインの骨格をなしている。柱や梁を見せることでデザインが決まる。決してダミーの張り物でごまかしている訳でない。

こう言った骨太の構造で見せるやり方は材料と技術で難しくなった。在庫を持ってもすぐ使える寸法でないといつまでも在庫になる。現場ごとに特寸を使ってデザイン的にもこだわれば在庫がなければできなくなる。

売り上げ優先で規格材を使うやり方は限りなくプレカットに置き換えられる。在庫までしてしかも加工機械がないとできないやり方は古いを通り越して骨董の世界になってしまった。企業存続のためにはコストを下げなければならない。いつも手刻みとプレカットの狭間で揺れ動く。