昨日より少し肌寒い。朝一で天井用の杉の羽目板を積む。昨夜一部積んでおいたのですぐ出発。現場で降ろして貼り方を大工たちに説明。羽目板は貼り方で多くなったり足りなくなったりする。無駄がでない貼り方がある訳だ。大工には大工なりの貼り方があって仕上がりや施工しやすさを考慮する。
現場管理の要は必要な材料をただ入れただけではダメだ。無垢のフローリングとか羽目板は貼り方向や後で割れにくい貼り方がある。そもそも材料の寸法からして切り捨てる部分が必ずある。それをどういう風に貼ってどのくらい捨てるかで足りなくなったりする。
建材は基本的に貼り方が決まっている。独自の貼り方や組み合わせなどがやりにくい。貼り方向や規格があって混ぜこぜや互い違いなど面白い貼り方ができない。効率重視の製造コスト最優先がこうなってしまった。確かに一定の貼り方に統一すれば誰でもできるし間違いもない。しかしメーカーの都合で余りの部分が出ても再使用しにくくなっている。
それはメーカーのみならず量産住宅メーカーの都合と戦略上の結束に繋がっている。住宅メーカーのやり方を押し付けるのは前からで断熱や耐震など地場工務店の弱点を巧みに突いてくる。手作りとか巧みの技などは建材メーカーや量産住宅メーカーには奪いたい市場になっている。
2020年から断熱基準の義務化が始まり真壁構法にはハードルが少し上がる。何とかクリアしてできる部分から手刻みの良さを生かしたやり方を研究している。現場は息子たち大工と私の言い争いがいつも絶えない。傍目にはケンカでも技術更新の重要会議でもあるのだ。