気温が上がると体の調子まで良くなる。久しぶりに10度まで上がって雪も溶け春間近と言う感じだ。現場も外部工事が捗りストーブの煙突カバーをつけた。お施主様自ら製作したステンレス製の立派なカバーだ。瓦に雪が積もって取り付けできなかったが今日やっとできた。
カバーがつくと薪ストーブ業者が上部カバーを採寸して製作し煙突工事をする。来週には採寸に来る予定だ。着工後4ヶ月もかかって業者も心配したと思う。催促もきたがこんなに手間取る現場は聞いたことがないだろう。とにかく大工工事が途方もなくかかる現場なのだ。
当初は応援の大工がすぐ見つかる予定で4,5人体制で行く予定だった。しかし短期の応援ばかりでずっといてくれるのが見つからない。やっと一人終わるまでいてくれる人が出てきた。一番最初に応援に来た大工でこう言う現場が好きなのか居ても良いとなった。
大工に限らず職人不足は深刻で概してきつい業種が厳しい。土工とか屋根、水道など全くと言っても良いほど足りない。しかも今いる職人も高年齢になり辞めるのが出て来る。昨日もいつもの板金職人が70歳になったのでやめると。休みながらで良いから働いたらと言ってももう十分だと。
大工も似たようなものでいつまでたっても息子が最年少だ。住宅会社の現場へ行けば何人か若いのがいると聞いている。手刻みとか旧式の大工仕事となるとトンといなくなる。修行年数がかかるのが嫌われるのか力仕事が多いからかとにかく少ない。
いずれ手刻みの家は希少価値が出て趣味の家つくりになるかもしれない。建材やプレカットは大工技術のレベルを下げたが同時に若者の参入も促した。大手の住宅会社などは自社の大工養成までやっている。伝統的な家つくりはごく少数の変わり者しか継ぐのがいないからもうすぐ廃れてしまいそうだ。