リフォームの現場はクロス貼りが最終に入る。職人も4人きて今日でほぼ完成。同じ仕上げでも漆喰はまだまだ5分の一もいかない。漆喰は左官職人でも皆できるわけではない。モルタルの仕上げくらいなら誰でもできる。
漆喰は養生をして下塗り、仕上げとなる。下塗りが完全に乾かないうちに仕上げをしないとならない。乾きすぎると仕上げの漆喰の水分が吸い取られて塗りにくい。だから一気に下塗りとかスピードアップがやりにくい。
仕上げる面積で言うとクロスと漆喰は似たような面積だ。クロスは9人工くらいで漆喰は15人工は入る。できる職人は一人か二人なので日数はかなり違う。クロスならたくさん入れて一気に仕上げることも可能だ。
しかも漆喰は天気や気温に左右される。今の時期は乾きは良いが冬だと暖房をかけないと乾かない。クロスはほとんど気にしなくても良い。漆喰は工程も読みにくいし住宅会社には嫌われる仕上げだろう。しかも高くつくからさっぱり普及しない。
大工が片付けをして作業場で整理した。残材を薪用に積みリフトを借りて積み直す。春以来大掛かりなのは久しぶりだ。どこに在庫があったかわからなくなる程ゴチャゴチャしていた。
作業場の近くに10年以上前から放置された藁葺き屋根の古民家があった。屋根に草が生えて壁の土壁もだいぶ落ちていた。屋根が落ちるのは時間の問題だったが2,3日前に落ちた。多分雨漏りもしていただろうし壁は穴だらけだった。
私の近所にも似たようなのがあって昨年屋根が落ちた。藁葺き屋根は解体費が高いので住んでいないところは放置が多い。建材は使っていないから木と土壁だけだ。腐って放置してもいつかは土に帰るので腐るに任せる。
親が住んでいたが亡くなって他所に住んでいる子供が放置する。藁の処分費が掛かるので解体費は400万円とか聞く。普通の住宅であれば150万円くらいだから倍以上する。腐りにくい建材が少ないので放置して腐らせる。しかも敷地が広い農家がほとんどだからなお都合がいい。