秋晴れの快適なお天気。伐採の現場へ寸法の確認に行った。チップ用も片付いて明日明後日には終わるだろう。作業場へ寄り打ち合わせと材木の製材の打ち合わせ。杉の丸太を買って挽く予定だが寸法を大工から聞く。午後は現場の測量をする。
曲がりの丸太を最終チェックをした。樹種は栓、栗、ナラ、ハンノキ、ドロノキの5種類。栓や栗、ナラは硬く建築にはよく使われる。今回は曲がりなので柱や梁には適さないが曲がり梁に加工する。硬い木は乾燥で割れやすい。
乾燥するには2,3年かかる。大きめに挽いて修正挽きをして使う。だから使用寸法より大きな8寸とか7寸にする。もちろん中心が入る芯持ちなので割れは入りやすい。割れを小さくするには5寸幅に落として使う。
概ね堅い木は目が綺麗で塗装でよく映える。ところがハンノキとかドロノキは柔らかい。年輪がほぼないので白くて綺麗だ。建築材には向かないのでこけしとか箱材などに使った。私はこのような木でも塗装次第で生かせると思っている。
乾燥が早いので他の木が使えない時でも何とかなる。柱など手に触れるところは傷がつきやすいので向かない。梁なら黒っぽく塗装するとそれなりに映える。ドロノキは名前からして変わっているがやわらく腐りやすいのでマッチとか下駄に使用された。
ハンノキはドロノキよりも硬めだがやはり白っぽく樺のような木だ。木目がない木はあまり和風では使われない。着色で何とか使えるのだがやはり本格的な和風では無理がある。ただ木までこだわらない方もいるので割れないので現しの梁には良い。
古民家リフォームでは曲がり梁をできるだけ使いたい。ケヤキとか本格的な木でも良いのだが硬くて使いにくい。現しであれば蒸れたり腐ったりしにくいのでこう言った木でも生かせる。強度とか耐久性が要求されるところには向かない。