今朝も霜が降りて真っ白な田圃の畦道を散歩。いつも早起きの雑貨屋は6時丁度に開店する。タバコや食料品などを並べ自販機も3台並ぶ。牛乳配達やヤクルトなどの配達や町内会からは会報なども請け負う。
私と同級生で朝の挨拶が欠かせない。過疎化が進む時勢だが彼は雑貨の販売だけでなく配達という分野を開拓した。過疎化と高齢化はセットで買い物できない方から厚い信頼を寄せられる。
牛乳やヤクルト、新聞以外の配達が増えてきた。昔からの知り合いばかりで配達と声がけで見守りも兼ねる。他人のはずの彼は身内よりも信頼されている。過疎地域では増える職種かもしれない。
集団就職の都会での生活に見切りをつけ親の手伝いで始めた仕事だ。親が亡くなった後は一人で暮らす。ひっきりなしに訪れる町内の仲間が家族の代わりである。
子供らが出ていった家は大きくて少し寂しい。彼の存在が少なからぬ心の拠り所となっている。葬儀があると身内の席に座っている。本当に身内のような存在なのだろう。
田舎にはまだこのような繋がりが残っている。他地域では死んでから何日も発見されない方もいる。この辺ではそう言うことは滅多に起きないと思うが一番は彼の存在にかかっている。