先週から事務所前の道路の舗装工事が始まった。出入りに多少不便なのだが車の走行音が減るのは歓迎だ。大型の通行禁止区域なので騒音は少ない。が、舗装の段差の音が結構大きく住んでいれば気になる。
事務所前に限らず公共の補修工事が増えた。今や新設よりも維持管理に主力が移った。建設会社も大型物件から中小の物件へと変化してきた。逆に住宅会社は建設業界ではマイナーだったが売上増大で力が逆転した。
ただ住宅だって今後は人口減や若年層の激減で見通しは暗い。結局大手に集中する傾向が強くなってきた。寡占化は特に低価格商品に規格化を招く。コストを下げるには部材の共通化は欠かせない。
中小の業者が減ると個性的な建物が減る。コストがかかる物件だから大手はやりたがらない。大手集中はありふれた建物が増えることになってしまう。価格競争は避けられないからコスト削減は経費削減となってしまう。
宣伝広告や営業マンの削減など直接経費でないものは減らす。粗利を減らして全体の価格を落とす。なのだが削れないものはあるから限界はある。個性的なものは手作り的なものだからコストはかかる。
素材的なもので差別化を図るにはコンクリート造りとか水回りを手作りするとかが多い。住宅会社の規格品より相当なアップになってしまう。夢と現実の差は資金の差だから高所得層しかできない。
そこを何とかしていらないものを省くとか工夫するのが設計事務所だ。住宅会社は安く契約しオプションを追加して儲ける。設計事務所は高額なものを下げる努力をする。設計はいらないものを極限まで減らすことと同じだ。