青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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早い仕上げ

だんだんと深まる秋だが紅葉も真っ盛りで散り始めたところもある。事務所もハナミズキは終わってモミジ系が始まった。向かいの公園はナナカマドやナラ類が真っ盛りだ。 
 
現場も大工が今日あたりで終わりそうだ。明日片付けて塗装を待つ。1週間ほどすれば左官が漆喰に来る。2,3週間するとタイル貼りになり同時に各種器具付けが始まる。 
 
タイミングを見て掃除業者を入れストーブと建具を入れる。試運転後完了検査を受け終了となる。揉めたりしないように現場管理が重要になる。業者を入れるタイミングが大事で難しい。 
 
特に職人不足はすべての業種なので呼んでもすぐ来てくれない。怒ったところでラチもあかないし調整するしかない。お施主様には平謝りになるから本当に心配になる。 
 
だからと言って端折って早くとはいかない。漆喰も他所では下塗りなしの一発仕上げが増えている。仕上げがきれいでないのとラフ仕上げなので本物の漆喰とは言い難い。 
 
下塗りをやらないから下地が見えたり割れが入る。それを目立たなくするために仕上げは平滑でない凸凹に仕上げる。中にはコテ目を入れたりするのもある。 
 
漆喰に限らず早くできる仕上げ方がある。ビニールクロスなんてのは当たり前すぎてほとんどやっている。外壁に板を貼ったり柱を見せる真壁とかやる業者がいなくなった。


温泉

昨日も打ち合わせで午前中かかる。午後からいつもの温泉へ行く。3週間ほど行けなかったので久しぶりだ。相変わらず熱い湯にゆっくりと浸かる。 
 
こう言うのが気持ちよくなったのはいつころからだろうか。20年ほど前は熱くて古くて汚いので気乗りしなかった。今では熱い湯に慣れて体がリフレッシュされる。 
 
以来どこの湯も生ぬるい気がして気持ちよくない。仕方がないのでサウナに長時間入ることになる。サウナは上がった直後は良いのだがすぐ冷える。 
 
ところがくだんの温泉は上がった後まで暖かい。湯冷めしないと言うことだ。温泉の成分なのか熱いからなのかよくわからない。 
 
初めてなのか水を大量に差し湯しながら入る方がいる。慣れている客は最初だけ我慢をするとジワっと気持ちよくなるのを知っている。ほとんどの方は常連客だから水を差すなんてことはしない。 
 
水風呂が湧き水なのでものすごく冷たい。熱い湯と冷たい水風呂の繰り返しがハマる。体がシャッキンとして本当に風呂に入った気がする。普通の銭湯ではこうはいかない。


現場の催促

時雨の1日で晴れたり降ったり。気温も暑いのか寒いのかわからなくなる天気だ。遅い里の紅葉も盛りになって早い木はもう落ちてしまった。 
 
現場も大工が終わりに差し掛かってあと2,3日か。これ以上ないほど現場が散らかってもうすぐ片付けに入る。お施主様が見たらどう思うか。 
 
常日頃から言うのだが足りない手にあまり強くも言えない。5月から刻んでようやく終わりそうだ。大工だけで半年かかりこれから仕上げに入る。 
 
まず塗装が入り漆喰の出番になる。その間に仕上がったところから電気や給排水器具をつけていく。最後に建具が入ると完成だ。その間にも床のシートとかエアコン、薪ストーブなどがつく。 
 
その都度業者に指示を出し続けるので毎日が戦争状態になる。昼食に自宅に戻り昼寝をすると2時間も寝てしまう。催促の電話で叩き起こされる。こうやって現場に1日に何度も行くことになる。


造り付け

今日も天気快晴で現場も大工が終了間際。左官屋が基礎周りの仕上げを建具屋が採寸に来た。電気屋と風除室のサッシの採寸が明日予定している。 
 
現場の最後はいつも張り付いて指示をすることが多い。棚や造り付け家具が細かい寸法を出さないとならない。棚なんか上の寸法なのか下の寸法なのか揉める。 
 
よくあるのが食器棚とかの寸法は板の厚みを引くかどうか。箱の下端は蹴込をつけるかどうか。果ては箱は縦のばしか横優先か。引き出しや扉の取っ手はどうするか。 
 
食器棚等の取っ手というか開ける方法は何種類かある。正面に普通に取っ手をつけるのが多い。木材か金属か形はどう言うのか。扉の下に引き手を彫るやり方もある。 
 
流行っているのがプッシュと呼ばれる押してキャッチを開く方法だ。下につけるのと同様見た目がスッキリする。プッシュの場合押すわけだから扉が浮いている。隙間があると言うことだ。 
 
造り付けはぶっちゃけ既製品よりコストはかかる。デザインもぶっつけ本番で洗練されているとは言い難い。それでもあるのは隙間なく建物とくっつけたいからだろう。家具はゴミも貯まるし潔癖な方には嫌われる。


当てになる大工

今日も良い天気で快適な秋晴れ。しばらく纏まった雨が降っていない。トラックもホコリで白くなった。朝一番の薪ストーブの煙が無風で隣の家までたなびいている。 
 
応援の大工のところへ打ち合わせに行った。彼はプレカットとか下請けはやらない。当社のような手刻みで太い柱の家を建てる。今建てているのも主だった柱が8寸角(24センチ)で造っている。 
 
初めて見る方は度肝を抜かれるに違いない。私との付き合いは古く面倒な現場の時には彼の出番になる。展示場も建ててもらったがどんなに太い柱でも梁でも文句は言わない。 
 
8寸角の家は建てるのにどれほど苦労するか経験者でないとわからない。8月からやってまだ外部がふさがっていない。1月まではかかるだろうから途中で抜けてくると言うことだ。 
 
プレカット全盛の中でまだまだ彼のようなとんでもない大工がいる。苦労を苦労と思わない当てになる大工だ。当社の現場も決して楽ではない筈だが文句を言わない。難しいとか手間がかかりすぎるとか泣き言を言わない。 
 
息子も言わない方だが彼の場合は底なしだ。古民家の改修を一緒にやろうとした。難しすぎて断るつもりなのにやりがいがあるから引き受けろと頑張る。結果として予算が合わなくてやめたが。