青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

090-1060-9764

骨董品のような家

気温が上がり午後は春そのもの。今日から塗装屋が入って内部を仕上げる。内部はセラックニスとウレタンを塗る。カウンターとか上がり框とか傷がつきやすいのはウレタンを塗る。 
 
気温が低いと乾燥が遅くて水性が使えない。なのでシンナーの匂いがするが乾けば消える。ヒバの部屋は水性のワックスを塗る。あまり艶もなく塗ったように見えない。白木塗装用で艶はないが手垢などはつきにくい。 
 
外部はウッドロングエコと言う塗料を使ったが2月に塗ってやっと色がついてきた。塗った直後は無色透明だが2,3ヶ月で黒っぽい焦げ茶色に変わる。水を弾くと言うより腐食しないようにしみこむと言う感じだ。 
 
溶剤系の外部塗料は基本的に膜を作る。だから膜が破れないように塗り直しをしないとならない。だんだんと色が濃くなってしまうのと濁ってくる。ウッドロングエコのような透明感はない。 
 
足場も外れると外観がわかるようになる。杉の鎧貼りと漆喰の小壁のコントラストが綺麗だ。小さくとも骨董品のような手間のかかった家になる。老後の住まいとして理想かもしれない。


チェンソー

やっと春めいてきたので昨日は薪作りをした。冬の間溜め込んだ切れっ端や製材の皮が積んである。朝早めに起きてチェンソーを引っ張り出しチェックする。オイルを足そうとするが温度が低いと粘度が高くて入らない。 
 
温まってくると少しずつ調子が出てくる。刃は二本持っていて交互に研いでもらっている。チェンソーは刃が一番で切れ味を左右する。研がないと使い物にならない。自分でも研げるのだが下手なのか切れない。 
 
チェンソーはエンジン音が高いので隣近所の迷惑になる。本当は朝早くからやりたいのだがそうもいかない。そう言う場合は電気チェンソーを使う。こちらは音が静かだが切れ味がイマイチだ。 
 
回転も遅く力もないので硬い広葉樹は切れない。現場からでたケヤキとか広葉樹の切れ端は乾燥しているので硬い。刃が切れる時は良いが切れなくなると煙が出て回転も遅くなる。トルクも小さいからだろう。 
 
エンジンチェンソーも排気量によってパワーは違う。木こりなどは60ccクラスで初心者用は25ccぐらいだ。回転数もトルクもえらい違いで持っても重い。細い枝などを切る場合は慣れないと危険だ。 
 
私のチェンソーは40ccでバーの長さも40センチのタイプだ。もっと小さいものもあるが薪作りには向かない。2サイクルエンジンで混合油を使う。チェンソーは刃から常にオイルが出て焼き付かないようになっている。 
 
使用前は混合油とチェンソーオイルを入れて使う。どんな工具も同じだが使わないでいると調子が悪くなる。エンジンがかからなくなるのでたまに動かして手入れをする。自製のウマに載せて切る。半日もやるとトラック一台分ぐらいはたまる。それだけでも結構な運動量で握力がなくなってしまう。


割れと狂い

昨日と打って変わり晴れるが気温は低い。現場は朝から大工、水道、塗装と車が何台も集まります。来週は後片付けをして内部塗装に入ります。午後から昨年のリフォームの現場へ伺います。 
 
いわゆる古民家リフォームの現場ですがまあ割れや狂いも予想したような感じです。もっとひどいこともあったのですが使った材料が乾燥していたので良かったようです。ケヤキの厚板はだいぶ反っていましたがその他はそれほどでもありません。 
 
無垢材それも広葉樹は板にしても狂いが大きくて隙間埋めに苦労します。集成材やベニア類と違い無垢は冬場の暖房で乾燥が一気に進みます。乾燥機に入れた状態になるのです。何年も置いたものでも狂ってきます。 
 
その点杉などはだいぶ素直です。狂っても大したこともないので直すのも簡単です。そもそも杉は柾目っぽいのばかり使う訳ですから狂わないのでしす。柔らかく狂いが少ないのは杉だけで赤松や唐松は広葉樹並みに狂います。 
 
なぜ狂いやすい広葉樹などを使うかと言えば目が綺麗だからです。力強いくっきりと浮き出rた木目の美しさは別格です。狂いが出やすいので冒険心のない業者はやらないので希少価値もあります。 
 
当社は冒険はあっても木の魅力を生かす家つくりをするのでアフターで対応しています。安全にクレームの来ないやり方もあるのですが面白さに欠けます。事前に説明しているのですが実際に目の当たりにすると驚くようです。であっても当社としては広葉樹もオススメしています。


こだわりのノウハウ

午前中は予報通りの暖かい雨。外部工事の左官が休んで仕上げは明日に持ち越し。大工は急ピッチで仕上げ中。塗装後漆喰を塗り給排水、電気、ガス、と続く。まあ左官が終わらないと何もできなのですがね。 
 
廃業が相次ぎ職人不足はいよいよ深刻さを増す。板金、サッシ職人では大工がやめた。代わりを探したりそれなりに大変なのですがムヤムに現場を増やさなければ良いだけです。それはどこも同じだろうと思います。
 
結局のところお施主さまの満足は何かと言うことでしょう。さっさとやっつけ仕事でも安ければと言うのもこだわりを持って丁寧にと言うのもいます。それなりのお施主様の満足のために仕事があるのですから。 
 
当社は古民家を合言葉に昔風の手刻みとか漆喰にこだわる方の家を建てるだけです。手間がかかる分価格的には安上がりとはいきません。やるべきことはきちんとやればかかるものはかかります。 
 
また当社のようなやり方は経営的には数ができないだけに難しさはあります。材料も工賃もどこにでもあるものだけで作っていないからです。どこへ行けば材料が手に入るかとかそもそも設計図を書くのが問題です。 
 
キッチン一つ取ってもノウハウはあります。図面化と大工への指示ができないと作れません。長く続けてきたノウハウは簡単にはわからないと思います。そこがウリなのですから当然ですが今後もこだわった家つくりしかやることはありません。


手間の塊

今日からいきなりの春が来た。夕方から雨が降り始めて外部の漆喰が終わった左官は一安心です。明日は雨の予報で明後日にかけ左官と大工が終わりそうです。気温は上がり続け夕方はつい先日が氷点下だったのを忘れそうです。 
 
大工は最後の追い込みで午前中は加工で作業場へ行き午後から取り付けになります。大工は終わりそうでなかなか終わりません。こまごましたところが意外とてまあgかかるからです。当社は大工工事の比率が高いのですが細部まで作ることにあるようです。
 
いかに早く終わるかが大事でそのために手間のかからない方法を見つけるのが流行りです。当社は普通の40坪前後の家でも大工が半年はかかります。キッチンとか家具なども作るからですが建具も作るので鴨居や敷居をつけたりと大工手間がかかります。 
 
今では枠とセットのキットを取り付けるだけなので電ドルだけで済みます。片引きの出入り口だと敷居鴨居から戸当たりと全て木で加工します。それから取り付けになるので途方も無い手間がかかります。しかしの手間が完成後の満足にもつながっているのですね。
 
内装も天井や腰板など手間の塊のような家が多いのです。竣工後に一体なって木の家の仕上がりになるわけです。それ自体がデザインみたいなものです。つまり手間が良さのポイントでもありデザインでもありのです。だから当社では大工に急げなどと言うことはありません。