青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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デフレの波

事務所の向かいの小屋の解体を頼まれた。ゴミの撤去は先週終えたが今日から解体に入る。4人で半分ほど壊した。リフォームの現場は手直しと残工事。明日は仮設トイレも汲み取る。 
 
見学希望者もいらして毎日案内する。本当は新聞とか広告を出してやれば来場者があるかもしれない。リフォームでここまでやれるのかと結構興味を持たれるだろう。 
 
リフォーム市場は今後も増え続ける。対象者は当然だが中高年だ。ビニールクロスと建材の家が好きだと言う方はあまりいない。そんなものだと思っているのが普通だ。こだわれば木の家に近いものができる。 
 
自然素材がもてはやされた時期もあった。いつのまにか安物が幅を利かすようになった。限りなく建て売りに近いつくりだ。安さを武器に展示場に客を集める。中央の大手は建売で鍛えられているのでコストを下げる手法が確立されている。 
 
そう言った流れは地方の住宅会社にも確実に浸透した。職人不足と言いながら工賃が年々下がり続ける。コストを下げるために建材や材木をプレカット化する。簡単にできるから工賃が安いはずと値切られる。 
 
デフレの波は住宅にも押し寄せて都会のように安物の建売と高級な注文住宅に別れた。その合間を縫ってリフォーム需要が活性化してきた。こちらも安物と高級に分かれるのだろうか。 
 
どちらにしても手間のかかるものは敬遠される。当社のような地域材を活用した手作りなんてのは流行らないだろう。ましてや漆喰や無垢の建具とか廃れていく技術は見向きもされないだろう。CIMG6496CIMG6547CIMG6554


家族中心主義

晴れた割には気温は上がらない。リフォームの現場の仕上げ工事が急ピッチで進む。建具と便器などの器具付けが終わって使える状態になった。昨日の掃除で見つかった瑕疵を一つずつ潰して行く。 
 
中にいるとリフォームとは思えないほど劇的に変わった。狭い部屋が中廊下を中心につながる典型的な作り。今はリビングを中心に階段もキッチンも一緒のデザインが多い。 
 
個室中心の家つくりから家族の団欒とか結びつきを重視する。断熱と暖房のおかげで家中どこでも温かいのが普通になった。廊下で仕切る間取りは個室暖房になる。 
 
薪ストーブとか一つで家中を温める方式が増えた。暖房のある部屋を中心に各部屋に回るように作る。中廊下はその点では不利だ。何と言っても階段は1階2階をつなぐので熱も伝える。 
 
昔の囲炉裏を中心の家つくりに似ているとも言える。囲炉裏を中心に家族が食事や団欒を過ごす。個性化と言う時代の流れが個室を中心の家つくりを流行らせた。各部屋暖房は費用と運転費がかかる。 
 
リビングを大型の暖房機で暖めて家中を回るようにする。管理も運転費も簡単だ。家族が一緒と言う流れも後押しする。個室主義の家は子供がいなくなると部屋が余る。そうすると今回のように部屋を潰して吹き抜けにしたりする。CIMG6496CIMG6507


見学会

昨日は午前中は雨が降り外工事ができなかった。最後の仕上げに入るリフォームの現場は内部の足場が取れる。吊り下げの照明器具が遅れてどうしても外せない。日曜に掃除を入れる予定だったので何としても土曜に完成させたい。 
 
頼みの照明器具は送られてくるのだが時間がわからない。ようやく3時ごろになって届く。すぐ取り付けをしてお施主様にも見ていただいた。足場が外れて初めてリビングの全容が見れた。 
 
二階の部屋を床をぶち抜いて吹き抜けにした。部屋数は多いのだが連携もなく使いにくい。どこへ行くにも廊下へ出てからになる。中心になる部屋から直接行けるようにした。部屋の仕切りも全開で全て収納タイプにした。 
 
和室も従来の床の間ではなく変形にした。下の方に欅の一枚板を貼り和の雰囲気を出す。吹き抜けも従来の梁に欅の板を張る。貫の型もつけて古民家の雰囲気を出した。本物の漆喰がさらに雰囲気を高める。 
 
漆喰は飾りではなく湿気やニオイを吸収するなどの効果もある。クロス張りの現場のようなニオイがしない。このような効果は住む方以外にはわからない。 
 
引き渡しまでの間に見学会を開催する。ご希望の方はメール電話等でお申し込みください。時間がはご希望に応じます。CIMG6496


古民家風

今日は最高気温が一番だった。立っているだけでも汗が出る。リフォームの現場は完成間際とあって業者が出入りする。塗装と内部の左官が終わった。明日は残った照明器具をつけて片付ける。何とか来週中は引き渡しできそうだ。 
 
リフォームとしては本格的な和室や漆喰の古民家風ができた。今までも何度かリフォームは経験済みだがここまで凝ったところはない。つけ柱に漆喰は毎度おなじみだが和室の変形の床の間や曲がりの梁はなかった。しかも柱型だけでなく貫の型も入れた。 
 
やはり本格的な古民家は貫がつきものだ。先日の新しくできた中華料理屋へ家族で食に行った。古い瓦の載った古民家のような一軒家を改造してある。肝心の料理はイマイチだったが建物は素晴らしかった。 
 
平屋で瓦葺は珍しい。内部も屋根の野地表しで貫が通してある。平屋なのに高い天井と出入り口の低い内法ですごくしゃれた家だった。黒っぽいのは元からなのか塗装なのか。すごくマッチしている。 
 
中高年でこう言った家に住みたいのが多い。古民家は高いと言うイメージがあるのでハナから諦めている。リフォームなら何とか実現できる。そう思って始めた古民家リフォームだった。大工や左官など手間がかかって工期が長いのが欠点だ。CIMG6475

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手間のかかるリフォーム

今日もまた暑くなって解体を頼まれた現場で作業をする。灯油が入ったドラム缶を処分するのだが中身を出さないとならない。ポリタンク9缶詰めて事務所へ運ぶ。電気の切り離しと水道の位置確認。来週から入る予定だ。 
 
リフォームの現場はタイル貼りと電気が入る。タイルは今日で完成だが和室の聚楽が残る。電気工事はテレビアンテナとかエアコンその他細々仕上げる。照明器具は一部を除きつけ終わる。 
 
コンセントとかスイッチはほとんど新しくなるが壁の張替えだけの部屋が問題だ。プレートが古いまま残るのだがプレートだけの交換はできない。中身もごっそり交換しないといけない。 
 
追加のコンセントとかが新しくて残りが古い。まあリフォームの悩ましいところでもある。どこまで新しくするかだ。新築では考える必要のないことだ。なんでも新しくするとなると相当な出費になる。 
 
一般的に新築よりリフォームの方が手間がかかる。工賃が高いと言うことだが材料費は少なく済むと思われている。ところが見える部分で古いのが出たら交換したくなる。古いものにそのままつけることができれば安い。全部交換となると撤去分もあるから高いものに付く。 
 
古民家リフォームは一度下地を作って仕上げをする。腰壁とかつけ柱など板材の加工から取り付けまで慣れないと時間がかかる。ビス留めでOKの建材とはワケが違う。カンナがけから現場で切る作業までプレカットだとやったことのない作業が続く。 
 
真壁の家つくりができないと到底難しい作業になる。息子を中心に何人か大工がいる。加工や取り付けの大部分は息子一人でやっている。他のメンバーはケチを付けれたくないのでやりたがらない。簡単な仕事も難しい取り付けも手間賃は一緒だからだ。CIMG6463