青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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細部の仕上げ

網戸取り付けと建具、清掃。ほぼ完成の状態になりストーブとカーテンをこの後予定する。20日には見学会も始まる。新聞の広告の原稿も渡した。何人の引き合いがあるものか。 
 
仕上げの最後の時期になると細々気になるところが出てくる。仕方がないもので完成してみないとわからない。使い勝手や使用感のようなものだ。欠陥というほどでもないのだが直したくる。完璧主義とか厳しくとかではない。自分だったら使いにくいと思うからだ。 
 
個人の趣味の領域かもしれないがひっかるものがある。なおしてもまた気になるものでキリがない。そうやって現場でブツブツ言いながらあれこれ悩む。ボーッとしているようでも頭の中はフル回転だ。職人たちは暇つぶしだとか邪魔扱いする。邪魔ってば邪魔だろうが。 
 
しつこいのは性格なので治らないがどうでも良いようなことには口を挟まないようにしている。全体の流れとか構成デザインの類は全責任を持たないといけない。些細なことばかりこだわっていられない。 
 
見学会も招待者に配ったりして何人か予定している。次の現場のためにも早くケリをつけたいところだ。あと1週間もすれば引渡しなのでつけたくなくても終わるのだが。
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住宅ローン

日曜は午前中は打ち合わせ。午後はいつもの温泉行き。今日は朝から現場のチェックと手直し。養生を剥がしてからでないと瑕疵は見つけにくい。やり残しも時間がたつほど見つかるもの。コーキング忘れやビスの打ち漏れ、はてはゴミを収納の中に置き忘れる。周りも一回りしただけでも色々見つかる。 
 
照明やスイッチ類も設置後でないとわからない。暗すぎたり明るすぎたり…明るいのは調節できるから良い。暗いと器具交換になってしまう。LEDになってリモコン付きが増えて調整が可能になった。水栓などの使い勝手は住んでみないとわからない。 
 
現場管理は間違い探しなのだがどちらかと言うと不得意な方だ。それよりここを変えれば良くなるとかそればかり考える。間違いは職人任せでも問題があれば直せる。しかし職人はこう変えれば良くなるとかの提案は滅多にしない。いや年々しない傾向が強くなった。余計なことを言うとタダでやらされると思い込んでいる。 
 
人口減とか地方衰退で若年層も減っている。しかも低収入やフリーター化で家を建てるのが難しくなった。住宅会社などはそう言うローンも難しい層をなんとかしようと必死だ。2,3年前なら到底通用しないのが通ったりする。宝くじに当たった訳ではないから払うことに違いがない。 
 
職場環境も悪くなりもろに不景気なのに無理して35年ローンを組む。夫婦どちらかが病気にでもなったらどうするか。子供の教育よりは家と言うのだろうか。こちらはそんなローンだと躊躇して断るようにしている。本当にこんな層に家が必要なのだろうかと思うからだ。業界の流れはそう言う層にも積極的にローンを組ませるようだ。
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自然素材の塗装

朝から現場の片付けと清掃。やり残しやチェック漏れを見つけてその都度手直し。3時頃までかかってなんとか終了。その後クレームの現場へ。ゴミやボード類を作業場まで持っていく。降ろして事務所へ戻りブログ。 
 
クレーム処理の現場は6年前に建てた。1歳だった娘さんが小学生になる。南側がベランダになって木現し。クリアのキシラデコールを塗ってある。カビたり変色してお施主様は気になっている。 
 
木部の塗装は日焼けやシミを防ぐために塗るのだが効果は永久ではない。それがどのくらい持つかは現場により違う。雨風が強く当たるところと陰になりやすいところではだいぶ違ってくる。 
 
こちらは目の前が崖で景色は良いが風や雨は当たりやすい。もちろん日も当たるから変色しやすい。神社などは無塗装で変色してもそのままが多い。建材が当たり前の昨今では変色はクレーム扱いになる。 
 
自然素材と聞いて石油系塗装でがっちり塗装したものを連想はしない。なのだが自然に変色していくのも許せない。その辺の思い違いがクレームの元を生む。事前によく説明するよりない。
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平屋

今日も晴れて快適な1日。現場は電気工事がメドがついた。照明器具も取り付けてほぼ完成。明日は大工工事を予定している。 
 
見学会の案内配りであちこち廻る。廻るったって何箇所もある訳ではない。過去のお施主様とか業者くらいだ。お施主様のところへ行くとついでにクレーム処理を頼まれる。仕事をもらうと言うよりアフターになってしまう。それはそれで意味のあることはあるが。 
 
私の同年代も定年を迎え建てるか直すかの時期が少し遠のいた。退職金と言う一生に一度しかない裕福な時が過ぎた。建てて20年位が経ってあちこち直すところも出てくる。おがかりに直す方もいれば少しその都度と言う方もいる。いずれにしても壊れると直さないとならない。 
 
熊本の地震を見ても年寄り夫婦の古い家が倒壊している。建て替えはもちろん大掛かりな修理もままならないだろう。そう言った時に頑丈で地震に強い家だったらどんなに助かるだろう。デザインとか使い勝手などどうでも良いから壊れないで欲しい。 
 
しかし現実は相変わらずデザインとか便利な機能とかばかり注目される。本当はシンプルで丈夫な平屋が一番だと思う。私も平屋に住んでいるが別棟の寝室は二階建になっている。年々階段を上るのが面倒というか疲れる。平屋だったらそれだけで老後の住まいとしてかなり満足できる。残念だが現実はドンドンかけ離れたものが増えている。
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デザイン

雨も上がって快適な皐月晴れ。照明器具を運んだり見学会の新聞広告を作る。毎回自分で作っている。3年前まで新聞社任せだったが思うようなイメージに仕上がらない。だったら自分で作りゃ良いや…となるわけです。ところがグラフィックデザインもそれなりに難しく時間も取られる。 
 
設計と似たような作業が必要で作りながら訂正の連続になる。次の日見るとまた直したくなる。これが延々と続くが時間に比例して仕上がりが丁寧になる。隙がなくなりある意味では面白さも消えていく。 
 
設計はグラフィックと違いお施主様の意向と言うのがある。芸術作品を作っている訳でないので好きなようにとはいかない。設計は障害物レースのようなもので問題をクリアしながら自分の意図する方法に持っていく。ただ言うことを聞くだけではチグハグなものができる。 
 
設計者は常に自分の理想と施主の意向のギャップに悩まされる。あまり施主の言うことを聞かないタイプも多い。言うことを聞くから施主の満足を得られるかと言うとそう単純ではない。施主は自分の意図する以上のものを期待する。言う通りでは面白くない。 
 
設計者のウリは素人には思いつかないデザインをすると言うのがある。私はそう単純に考えてはいないがデザインオンリーと言うのが今時の主流だ。素材や技術にこだわるのは少数派かもしれない。特に若年層に見られる。 
 
家はファッションではないから飽きたからと言って取り替えはない。住宅デザインは流行があるから10年後どうなるかわからない。もう少し長いスパンで見る必要がある。自然素材とか本物にこだわると制約があるのでできないデザインもある。そこをどうやって今風に見せるかと言うことだ。
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