青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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昨夜の雨が残る日曜の昼に電話があって展示場へ案内する。日曜も広告が入って見たと言うことだった。早めに行って薪ストーブの火を起こす。案内の後事務所で打ち合わせ。そしたら独立前に仕事をさせていただいた方だった。広告を見て私とわかって電話をしたと言うことだった。

ご実家のトイレを工事したことがあってその後私と同じ頃独立開業をした方だった。お互いにその後の付き合いがなく25,6年ぶりの再会だった。私の方が少し前に独立していて開業の挨拶だったか何かでお会いしたことがあった。

工事をした現場は当時珍しかった洒落た洋風の建物だった。お父上が建てたもので開放的な作りで冬の寒さは格別だったようだ。今ならデザインとかこだわりとかで設計された現場は数多くある。当時で築15年くらいは経っていたかもしれない。

古民家は当社の売りとなっているが本当のことを言うと明治大正の洋風建物の方が好きだ。いつかはこう言う建物を建ててみたいと思っていた。残念ながら注文もなく地域材とも相性も特別なかった。どちらかと言うと木の素材を活かすよりも材木の加工でデザインされている。加工技術もなくセンスもない当社には難しかった。

明治大正の洋館は見た目よりも難しい。短かい期間で無理やり洋風に合わせる技術は一部の棟梁にしか残らない。後継者もなく廃れた技術になった。

それに比べると古くからある伝統技術の農家などの古民家は数も多い。大工の技術も受け継がれてできる大工も多かった。材料や技術の難しさで減ってはいるものの宮大工なども数多い。洋館作りはほぼできる大工は見当たらないし図面や口伝によるものもない。

公共建物であれば残る資料も住宅では残されていない。見よう見まねか解体して模倣するよりない。洋風と言えば今では当たり前だ。しかし建材によるニセモノを使った不思議な洋風なのだ。むしろ明治大正の洋館は本物で洋風に似せて造られる。似せるとは言ってもまがい物とは違う。本物の素材による洋風なデザインは建材によるまがい物とは比べるべくもない建物で古民家と同様本物の建物なのだ。