ほぼ一日冷たい雨が降りしきる。こう言う日は気が滅入りがちだ。何となくスッキリしないからだ。午前中は図面や伝票整理。午後から作業場へ。
刻みは順調だが解体や基礎工事が遅れ気味だ。職人たちに聞くと不景気とは言いながら仕事が重なって忙しい。大工だって減っていることを考慮しても足りない。上棟後の人集めも苦労しそうだ。
30年前は100万人いた大工が今や40万人。オリンピックの景気が復活すると深刻な職人不足になりそうだ。今後地方でもその傾向は続くだろう。
地方では大工がまだ請負をするところがたくさんある。客は同年代が多いから70歳を過ぎるとぐんと元請けが減る。高齢化社会は建築の世界でも言えることで施主も大工も高齢者と言うのが出てくるかもしれない。
私は60代で施主は50代が多い。今の仕事を続けると60代,70代の施主が主力の時代が来る。60代は親が90歳以上で生きているのも多い。相続がこれからと言うのもいる。
私の親は生きていると90歳になる。公務員だったから年金が多いし貯金も私よりは多かった。これからの相続では90代の親に子が60代と言うケースが出てくる。高齢者のリフォームなどに相続で始まることもある。
相続をした施主が60代で同世代の職人が仕事をするのもあり得る。老老介護とか高齢者同士の仕事のやり取りが増えるだろう。これは是非とも頑張って仕事を続けた方が有利だ。若年層がいなくてもまだまだ引退することもなさそうだ。