朝一番で板金屋と樋のことで打ち合わせ。サンプルを借りて現場でお施主様と打ち合わせ。午後は事務所で図面作成。細部の打ち合わせが続き終わったらすぐ図面にしておかないといけない。現場は大工と塗装が入る。塗装はあと2,三日で終わる。
板張りの場合の塗装は難しい。木目も何もペンキを塗るようにはできない。木目を生かしながらしかも自然に見えるようにしないといけない。過去には塗装ではなく焼き杉とか無塗装とか色々やった。何れにしても建材の塗装ほど保ちは良くない。
展示場は焼き杉の無塗装だ。すっかり炭も取れて板の色も変色して古びてしまった。これをクレームととるか自然で良いととるかだ。いわゆる塗料を塗る塗装でない方法は様々ある。どれも劣化の具合は早くてすぐ古びた感じになる。
塗装は基本的に木部の表面に膜を作る。この膜が破れると劣化が始まり一気に全部取れないので汚くなる。膜を作らない表面を変色させるような塗料は初めから古びて見えるのであまり変化はない。焼き杉は表面の炭の粉が取れるとそのまま生地がむき出しになる。だからすぐ劣化する。
塗料を塗るといずれ劣化が始まり部分的に取れるので汚くなる。結局10年もしないうちに塗り直したくなる。建材に塗るペンキと同じ感覚で塗り直すと段々色が濃くなり木目が消える。アメリカの住宅のペンキのように下地が木なのか何なのかわからなくなる。
何も塗らない方もいて4,5年は変色が激しいので気になる。いつしか全部灰色になるとそれはそれで風格が出て悪くはない。いえ、私が思うだけですが。板張りか建材のサイディング張りかはそこのところがはっきりしないと決められない。すぐの劣化が嫌か長期的に張り替えをするの嫌かの違いだ。