青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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午前中地鎮祭の予定が解体工事が遅れてできない。現場は急ピッチで遅れを取り戻すべく頑張っている。製材所へ寄り材木の確認。作業場では来週から応援の大工が来る。もっと早く予定していたが抜けられなかった。 
 
来週の地鎮祭後すぐ遣り方を出して基礎工事に入る。解体の遅れで基礎屋も予定が狂って大変だったようだ。大工の遅れはちょうど良かった。11月末の上棟を目指す。墨付けは息子が一人で終えた。 
 
大工は墨付けを一人でやる。分けてやる場合でも肝心なところは棟梁の仕事だ。例えば母屋を1本つけたら後は皆同じだから誰でも良い。基準さえわかれば後は同じだからだ。その基準が決まるまでは大工はあれこれ文句を言う。 
 
図面がすっかり頭に入れば良いのだ。頭に入るとは平面を理解し縦を作っていく。縦と横が結びついて初めて3次元で理解になる。仕上げとか作り付けの高さも頭に入れながら墨をつける。墨が始まるまでは設計者はあれこれと質問と文句をタラタラと言われる。 
 
先週あたりで打ち合わせは済んで今は加工も始まった。刻みが終えたら現しなので仕上げカンナをかける。一度プレーナーを通してあるので荒鉋と仕上げのサンダーかけで終了だ。大壁の家は仕上げの工程がないので早い。 
 
手刻みそれも柱現しは大工の手間がプレカットなどの3倍以上かかる。材料の木材も集成材に比べ同じ太さで5,6倍はする。そこまでして現しの手刻みが必要かどうか。家はそう言うものと思っている方には当たり前のことに過ぎない。 
 
その魅力を言葉で表すのは難しい。空気、匂い、湿気、果ては耐久性に至るまで全て違う。住んだ方しかわからないことが多い。伝統の家らしくないデザインが主流の家つくりにはこれらの全てがないに等しい。わかる方にはわかると言うのは商売として考えるとかなりのリスクになる。