春の陽気にで上着がいらないくらい。現場は仕上げに急ピッチで夕方は内部も完全に片付く。残るのはヒバのフローリングに塗る米ぬかぐらいだ。当然私が塗るのだが何度も経験済みで慣れたものだ。
仕事が重なり猛烈に忙しくなった。特にリフォームが増えている。寝ても考え続けるので朝が眠い。5時ごろには起きるのだがスカッとしない。今までだったら忙しくて時間の経過が早く感じた。
この頃は早く感じるのに少しずつ余裕が出てきた。今週はまだ2日あるとか今月はまだ中旬かとか変わってきた。以前ならあっという間にもう週末とかもう何日もないとか思ったものだ。
余計なことを気にしなくなったのか時間が遅くなったように感じる。とは言うものの確実に進む老齢は疲れが抜けなくなった。頭の中は余裕なのだが体は確実に疲れている。精神的に疲れなくなったと言う方が正しい。
歳をとって経験を積みいちいち苦にならなくなったとも言える。これを年の功と言うのかあまり深刻に悩まなくなった。今までどうにかなってきたからこのくらいは大丈夫とか思ってしまう。先々のことをあまり考えなくなった。
まあ寿命が確実に終わりかかっているのだから当たり前かもしれない。人間なるようになるものだなってのがわかるようになった。ジタバタしないとか度胸がついたい訳でもない。心配は心配なのだがくよくよ悩まなくなった。
仕事がこんなに重なるのも今までなかったことだ。それでも舞い上がることもなく淡々とこなしていける。やることをやるだけと言う当たり前がやっとできようになった。もう少し早く分かればどんなに楽だったか。歳をとるとはこう言うことなのだろう。