公務員の娘のボーナスが出るのでウニ丼を食べに行った。30年も前から贔屓のところがあって毎年のように行く。有名な観光地にあっていつも休みの日は混んでいる。
ネットの普及で美味しいと評判のところはすぐ広まる。ここは昔からの食堂で海に近いので海鮮料理が主だ。建物はケヤキとか本物を使った昔風の作りでどちらかと言うと古臭い。
流行りのカフェとかイタリアンとかのイメージからは遠い。畳敷でせんべい布団に座って食べる。なのにここ何年か混んでかなり待たないと入れない。コロナの今の時期でもほとんど変わらない。
食べるメニューは決まっていて少しずつではあるが変化している。ウニの量が気持ち減ったように感じる。添え物も量や味が変化している。基本的な味付けとか変わらないが値段とコストの関係で変わる。
初めてきた時は祖父を連れて来た。歩くのもままならないのに好物のウニ丼と聞いて一緒に行くときかない。えらく感動してそれが最後のご馳走になってしまった。
当時と変わらぬ味と建物は時代の流れに沿っているとは思えない。なのだがインスタ映えするだけの偽物料理とは大違いの味と素材は今も健在だ。あらゆる世代がひっきりなしに来客し愛されるのは本物の魅力なのだろう。