気温は低いが風もなく穏やかな天気。やっと屋根の野地板を張って断熱材を貼る。全面に張ってから垂木を流しその上にまた断熱材。都合120ミリのウレタン張りとなる。相当な断熱性能になるが古民家風はイメージとして低断熱と思われている。
本当に大変なのはここからで上にさらに野地合板で屋根を作っていく。瓦葺きなので刀刃と瓦座を廻す。そこから瓦は5,6センチ出てくる。なので破風や刀刃などで何段にもなって化粧となる。それがないとシンプルなのだが重厚感がない。
屋根を内部から見ると現しの野地板が見える。化粧の10センチ角の垂木と相まって複雑でリズム感のある天井仕上げになる。二階床の現しと共に古民家に多い仕上げで材料費と手間をかけて作る。
キッチリとした和風にはこのように手間暇のかかる仕上げがつきものだ。大工だけでなく野地板の加工屋も塗装もさらには配線工事で苦労する電気屋も皆大変な思いをして仕上げる。午後から電気工事の打ち合わせをしたがどこを配線するかが難問だ。普通に天井裏なんてのがそ存在しないからだ。 いつも組んでいる業者は経験でどこを通すか知っている。それでもどうしても柱とか梁に溝を掘って埋め込まないとならない。大工に協力してもらって工事する。よその現場では考えられないことばかり起きる。そう言った業者間の慣れが進行のスピードを早くする。