青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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今日は昨日よりは曇りがちだが暖かい。夕方にかけ気温が下がり雪になる。現場は今日でやっと外部工事が終了し明日から中のボード貼りになる。次は外部塗装で先日色をお施主様と決めてある。天気を見ながら塗っていく。終わればすぐ雨樋をつける。 
 
階段の手すりにかかる。たった手すりを1本つけただけで階段が生き生きしてくる。やはり階段は手すりや腰板で決まる。今回は欅だけで造る。赤松や栓、栗なども造ったことがある。欅の風格とか木目の美しさは格別だ。 
 
昔木の加工業者に欅が大好きと言うのがいた。当時わたしは木の家に取り掛かり始めであまり詳しくなかった。だから加工屋は木の師匠のような存在だった。木の種類や加工の仕方、クセ、価格や入手先まで何でも教えてもらった。 
 
付き合い始めて10年ほどで一端の木の家つくりの業者になった。建てるところまでは知識が溜まってもその後のアフターやトラブルまでは知らなかった。加工屋とてそこまでは知らないし知っていても言うはずがない。 
 
かくてわたしはアフターやクレームで難儀することになる。無垢材にこだわれば狂ったり割れるのは仕方がない。承知で始めたのだが建てるたびに増え続けるアフターが重荷になってくる。もちろん少しずつ建材や乾燥した材木を使うなど対策は練った。 
 
基本的には無垢材と漆喰の家だからどこかがおかしくなる。あるいはなる確率がプレカットなどに比べると格段に多い。肝心なのは施主様にそのことを納得した上で建てることだ。後で割れるかもしれないがどうするかと言うことだ。乾燥機に入れたりネットの出来合いを探したりする。 
 
ネットの出来合いは建材ではなく無垢材なのだがマイナー中小業者なので品質や追加などの融通が効かないとか不便さはある。サンプルを見るのだが実物が少し違うとかあった。やはり加工業者のような顔を見ながらの安心感はない。 
 
建材店なども無垢材のメーカーを扱い始めたり時代は無垢材にも便利になってきた。しかし加工業者に頼むような自由自在なこだわりはできなくなった。しかも業者の廃業が増えたきた。これからの木の家は以前に比べ格段に難しくなってくる。当社には木の家に必要な3要素のうち大工の技術だけは残っている。CIMG5852