立冬なのにまるで初秋のような暖かい一日。事務所の向かいからリフォームを頼まれ現場を見る。老齢で子のところへ引き取られて空き家になった。凍結したり色々不都合があって手直しをしたいと言う。
事務所移転後の付き合いだから25年になる。お向かいと言うことでお付き合いいただいた。転居は寂しいが仕方ない。新しい住宅も増える反面古い家が空き家になる。
午後から地盤調査があって立ち会う。基礎屋さんも重機を搬入して明日から工事に入る。仮設トイレ、仮設水道、仮設電気と本格的な工事の準備が整う。遅れ気味なのでハッパをかけたいところだが業者も忙しい。
着工数は昨年並みで推移するが業者はどこも大忙し。特に大工、基礎となり手がない業種ほどひどい。大工はともかく基礎屋も泥んこで外の仕事なのでなり手がいない。ここ何年かの傾向だが。
住宅会社や工務店なども忙しいところが増えた。施主があちこち比較するからなのか引き合いが増えている。当社もメール電話が増えている。自然素材とか地域材にこだわる方は少ない情報を求めて探し回る。
職人不足が今ほど深刻でないときは現場が多すぎてなんて考えもしなかった。工務店だって自前の大工が足りなくてもすぐ探せた。だから仕事を持て余すなんて思いもしなかった。
リフォームブームもあるのかやたらと飛び入りの仕事が舞い込むと言う。仕事を取った住宅会社などが自前の業者でまかない切れなくなって探し回る。自社には難しい仕事は断る傾向が出た。
手刻みとか地域材とか効率の悪そうなものは典型的な例だろう。だから当社もやたらに引き合いが増えてきた。職人不足は長期的な傾向だから今後も続くだろう。出来る分しかやらないのは昔から当社のやり方なので変えようがないが。