今日から建て始めて今週中には上棟できる。昨日運んだ土台から組み始める。何でも物事は土台からと言うくらいで肝心なところだ。基礎屋が作った基礎が合っているかどうかがまず関門だ。狂っているなんて信じられないかもしれないが結構狂う。
遣り方が動いたり型枠の通りが悪かったりする。今回はほぼ寸法通りなのだがアンカーボルト位置が若干違った。土台は栗を使ったが長さがまちまちだ。建材の土台なら4mと決まっているが自然の栗は5mから2mまで様々だ。
継ぎ手が出るので位置が不規則になる。継手は鎌継なので上の男と下になる女がある。上の男からボルトで押さえつけないとならないところを女にボルトがいく。沢山のボルトで抑えるので1本くらいなくてもさほど強度は違わない。
検査もあるので今は基礎にボルトで止めることになっている。数は特に指定はないが柱ごとに入れている。ボルトで保たせるから土台そのものはあまり重視されない。栗とか凝っても意味はないと言うものもいる。
栗の土台が使われたのは石の上に載る土台だからだ。雨風が当たるし腐りにくいところが好まれた。ボルトで止める現代の土台は薬浸けの柔らかい針葉樹が普通だ。外壁に覆われて露出しないのであまり強度は重視されない。
土台用の樹種は指定されており栗は防腐剤を使用しなくても良いことになっている。できるだけ薬は避けたい方もいて当社では多い。他にもヒバや唐松なども使われる。大工が加工しにくいので栗の土台はほとんどなくなった。