今朝早くから雨が降った。日中も湿っぽいがほとんど降らない。基礎工事が続く現場では型枠付けが始まり明後日の打設に間に合わせる。土曜の午後から打設なのでアンカーボルト位置を指示する。
アンカーボルト位置は土台の継ぎ手位置で決まる。アリ継の男の方にアンカーを打つ。継ぎ手のないところは両端と真ん中に入れる。大工の刻み次第で位置が決まる。手刻みは時間がかかるので普通は基礎の遣り方の頃はできている。
今回も詳細な位置図面を基礎業者に渡す。継ぎ手はアンカーボルトで締め付けることで強度を増す。昔は石の上に載せたので金輪とか追っかけ栓継などで繋いだ。今でも使う大工もいる。
土台の下はコンクリート製の基礎に緊結すると基準法で定められている。石に載せる方法は確認申請を取るのがすごく難しい。石場建てと呼ばれるこの方法は昔は普通だった。地震の際は動くので家が壊れたりする。
反面床下がオープンなので通気が良く壊れても修理しやすい。今でもこれが一番という伝統構法をウリにする工務店もある。明確な基準法違反になるので限界耐力計算で構造安全性を証明しないとならない。
この計算は構造専門の一部の設計士しかできない。費用と時間を考えると非現実的なやり方ではある。神社仏閣ならいざ知らず普通の住宅に用いられることは稀だろう。