久しぶりの雨、時折強く降って事務所のハナミズキが周辺に花びらを散らす。咲くと綺麗なのだが散ると道路から事務所まで汚れる。
午前中は一昨年建てた方への点検に伺う。大工と建具屋でできるところは終わる。当社では建てて1年目と3年目には点検に伺う。無垢材だから割れや収縮はあるし建具も狂う。
建材化が進んで印刷とベニア技術の仕上げ材が増えた。施工の省力化と工期の短縮を謳い文句に住宅会社には標準になった。本音は別なところにあって施工技術の低下とアフターの簡便化だ。
ベニアで作る建具家具類は狂いにくい。中が空洞で金物の進化で狂いへの対応が簡単だ。ドライバーだけで調整できる。素人でも直せるから職人はいらない。
問題もあってベニアはもちろん作る際にボンドで糊付けだから意外に重い。金物が入るからドアなども重くて丁番が取れてしまう。構造材の芯材が弱くてビスが抜ける。
調整できる金物は機構が複雑で重いからだが長持ちしない。さらにベニア類の高騰で紙のような素材に変わった。それが重いから始末に負えない。建てて10年は保つとして壊れ始めたら交換しかない。
無垢材は狂いやすいが削ったり金物交換で長く使える。長くと言うより何世代も使える。職人の手つくりだから後継者がいなかったり減っているのは残念だ。建てる業者も減っているから丁度良いかもしれないが。