青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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サワラ

今日はいつもの散歩。ご機嫌のワンコはグイグイ引っ張るので滑って凍りそうになる。今日から冬休みになる孫のお迎えのタクシーはいない。散歩をするのも一人もいない。 
 
薪棚が少し減って寂しくなった。先週は切る時間が無く解体材もきっていない。まあ切り始めたらかなりの量になるので心配はいらないが。 
 
午後から作業場の材木剪定をした。在庫を調べたり挽いてもらった材木をチェックする。土台や桁など横材と柱など縦材に分ける。さらに現しかどうかで選別する。 
 
今回は柱材に乾燥機入りの芯持ちの杉を使う。大壁造りなので強度のある芯持ちにした。真壁造りでは現しが多いから芯去り材が普通だ。横材はサワラと杉にした。 
 
サワラは水に強く昔は桶などに使用した。ヒバほど年輪も細く無く軟らかい。水をはじく性質があるので土台などには向いている。梁材もサワラだが無節の立派な役物が取れた。 
 
役物は現しで使ったりすると肌が白くきめ細かで綺麗だ。現しが少ない現場なのが残念だ。ヒバに比べると少し柔らかい。年輪もヒバほど細くない。


リサイクル

今日から事務所のコンクリート解体が始まった。削岩機のような機械がものすごい音を立てる。ご近所には一応挨拶はしたのだが。さらに会計事務所も来訪しているのでもうメチャクチャです。 
 
コンクリートの解体は壊すのが大変だのをよく分かりました。丈夫で良いとか打ちっ放しがどうとか言うが壊すときは難物です。解体工事費が高いのがよく分かります。 
 
基礎工事などで丈夫にするために鉄筋をダブルで入れるとか言います。作る時は良いのですが解体は…..多分ものすごい費用でしょう。設計事務所などの建てた家で見たことがあります。 
 
確かに強度の面で言えば丈夫な方がいいのですがトータルでリサイクルまで考えるとどうなのか。特に日本の家は構造材自体は簡単に弱くなっているように思います。 
 
もちろん強度計算とか基準法に則って作るのですがリサイクルという観点はありません。せいぜいコンクリートのリサイクル砕石とかごく一部しかありません。 
 
国産材の手刻みの家は解体してまた立て直すことは十分可能です。再利用は昔からあって30年くらい前までは回愛材を使うのが普通にありました。使えるからであって今のプレカットされた材木は難しいでしょう。


コスト

今朝は冷え込んでピリッと寒い。散歩はお休みでワンコには餌だけ。雪も溶けずに道路も凍る。屋根の現場は今日で終了。足場や道具を返して午後から刻みの準備。 
 
当社は真壁造りが主だが今回は大壁になる。製材所から引き取った材木が積んである。大工と打ち合わせから始まる。大工が飲み込むのがまずは難関だ。 
 
今回は真壁造りのセオリーから言うと邪道に近い変形になる。構造上の問題でどうしても棍構造になっている。真壁造りではどうしてもおさまらない部分が多くて大壁になった。 
 
敷地の傾斜に合わせて変形の基礎構造になる。本来であれば一階は鉄筋コンクリート作りになるが構造計算とか基準が厳しくなる。住宅として限られた予算ではかなりのオーバーになる。 
 
そこで通常の基礎として高さの基準をクリアするようにした。高い基礎と言う構造である。これだと構造計算も必要なく単なる木造でいける。基礎高さがあるから高くつくのは当然だ。 
 
住宅は鉄筋コンクリート造や鉄骨よりはかなり安く作る。細々した造りなのに相当安い。だから住宅専門業者はコストを下げるために工夫をしている。基準法スレスレの強度で作る。意味もなく丈夫にする必要もないが。IMG_0932


現代風

今朝はいきなりの雪で散歩も中止。気温が高いせいかボタ雪で積もりやすい。孫の迎えのタクシーも出るのに一苦労。現場も昨日で屋根をかけ終わって大正解。内部の天井を補修して終了となる。 
 
解体の現場も雪に埋もれ足場の除去も溶けた雪でグチャグチャになる。あとは残ったコンクリートの解体だけになる。建物の滅失登記をして完了となる。基礎工事は来年になりそうだ。 
 
製材所に預けてある材木も倉庫へ運び明日から刻みの準備に入る。基礎工事がひと月ほどかかる予定なので1月末の上棟になる。小さい建物なので刻みは大工一人でやる予定だ。 
 
小さいとは言えコンクリートとの棍構造なので複雑な構造になる。挙句に地盤が傾斜しているので壁がコンクリートとボードの2種類になる。作り方も全く違うので大工は迷うに違いない。 
 
施主が若いので古民家風とはいかなくて現代風の建物になる。ここ何年か若い施主の家をやらなかったので多少の戸惑いはある。本物を使った最先端のデザインに挑戦しようと思う。 
 
隈研吾先生も国産材を使った公共建物を次々と発表している。当社の一番得意な国産材の加工は十分に発揮されたものにしたい。手刻みとか板張りは当然として使い方に今までにないものをやってみたい。


地域のつながり

今朝は久しぶりに散歩。孫は毎日タクシーで学校へ行く。近くの小学校が廃校となりタクシーでの送り迎えで通学する。7時過ぎには家まで迎えに来る。3台のタクシーは下の道路で待機する。 
 
散歩コースにあって7時前に通ると並んで待っている。同じ会社なので夏には外でおしゃべりしながら待っている。通りかかると顔見知りになったのでたまに喋る時がある。同年代なので知り合いもいるし。 
 
過疎化とは思いたくないが地域には小学生が8人しかいない。3人ぐらいずつタクシーに分乗し通う。帰りも時間をずらして送ってくれる。元の小学校は児童館となり職員がいる。そこに孫は毎日帰ってくる。 
 
児童館の廊下に小学校時代の校長とPTA会長の写真が掲示されている。私も拝命したことがあり孫がそれを見つけた。息子の小学校時代だから30年前になる。孫は地域との繋がりをこんなことで知る。 
 
近所との付き合いも減って親世代ですら隣の方をよく知らない。まして孫世代はもっと希薄になる。自分の親や祖父母が地域との関わりがどのようなものだったか理解できない。 
 
児童館に通って初めて親が卒業した学校を実感する。私の名前を見つけて孫は急に身近に感じたことだろう。自分の家以外に家族が関わった世界があることを知るのだ。転勤族やアパート住まいにはない機会だろう。