仕上げが佳境に入った現場は大工が大忙し。作業場では息子が加工をして寸法や形状の確認で打ち合わせ。午後は免許の書き換えでどう言う訳か電話が鳴る。砕石を撒いて欲しいと言うのがあって見積もりに行く。手すりの取り付けの部材がやっと入って業者と打ち合わせ。
作業場を借りている製材所は宮大工との付き合いが多い。挽く丸太も住宅と違い値段が桁違い。今日もお寺用に米ヒバの樹齢1000年とか800年とかの丸太が入荷した。国産のヒバが手に入りにくくなって大径木は輸入物になった。ヒバの代用品は北米の米ヒバがほとんどだ。
本堂の鴨居とか廻り縁などはヒバの無節を使う。全国的にはヒノキが主流だがこちらではヒバが多い。ヒノキも樹齢1000年とかはもう国内にはない。台湾とかも滅多に手に入らない。宮大工たちは大木を求めて世界中を探す。
商社と組んでブローカーが輸入販売する。億単位の取引で製材所はブローカーも兼ねているから次々と入荷する。製材する量も半端でないから仕事がなくて廃業が当たり前の業界で珍しい。
同級生でもあり広い倉庫の片隅を借りて作業場にしている。材料はすぐそこにあるし修正挽きもすぐできる。片隅と言っても100坪以上もあるので倉庫と作業場にしている。一番のメリットは200ボルトの動力の電気で独自メーターにすると高い。
製材所は電気使用量が半端でない。だから容量契約で単価的には安い。自分のところの一部だから配線が繋がっている。で、電気代を安くしてもらって借りている。もっとも私のところで使うと向こうの一部が使えなくなるらしい。
何と言っても作業場は機械が命で電気がないと役に立たない。製材所にしても微々たるものだが材木を買ってくれるし電気代をもらえなくてもメリットがあると踏んだのだろう。当社にばかりメリットがある契約に違いない。