朝から雪が降り続く。現場も外の仕事はできないので内装に精を出す。外部はささら付けがまだ残っているのだが。二階の床から貼り始めて半分までいった。赤松の厚板を加工して両面仕上げになっている。
赤松はアオと呼ばれるカビが入る。未乾燥で伐った時期が悪いと入ってしまう。いつもなら繋いで作るのだが繋がないで6尺もので加工した。繋ぐ場合は節やアオの部分はカットしてある。
そのまま使う方が綺麗だし自然な感じにあがる。もちろん贅沢な使い方で赤松の無節の良材を使う。赤松のフローリングはいつも繋いで使っていた。これだと余った板や安い材からも採れる。コストが下がる。
今回はわざわざフローリング用に厚板を挽いて揃えた。かなり高くつくのだが出来上がりも素晴らしい。裏側も下から見えるのでこちらも選んで使う。片面だけ無節のものもある。一階天井がある部分にはこう言うのを使う。
階段も側板が加工ができて仕上げをしている。これからささら桁の加工なのだが側板より何倍も難しい。階段の細工の見せ場でもある。ルーターとか機械に頼れないのでほぼノミだけで作る。これに段板を差し込むのだが隙間がないように加工するのは難しい。
何組も使って来た大工だが階段を作れない棟梁もいた。側板は何とか加工できてもささら桁ができない。仲間に威張っていた手前止める訳にもいかず泣きながら加工していた。建材の出来合いだけしかできなくなっていた。もちろん今ではプレカットが主流で墨付けからできるのは何人もいない。