朝晩は冷え込んでも日中は暑い。真夏のような日が照りつけて現場も汗をかきながら作業する。朝一番でトラックに積み込んだ残材を薪ストーブをつけたお客様の所へ持って行く。作業場の残材を積み込んであったのでそのまま運んだ。
リフォームなので解体材と新規の残材が出る。塗装してあるのは除いて釘を抜いたりして薪にする。そのままゴミに出すと処分費がかかるが燃やせば省エネになる。運んだり切ったりの労力さえ厭わなければだが。
いよいよ現場は大工が最後の仕上げになってきた。来週初めには塗装も入るし漆喰やクロスの準備にかかる。漆喰は職人が一人なので時間がかかる。時期的には乾燥も早くて工期は早い筈なのだが。とにかく漆喰のペース次第で工期が変わる。
左官職人と言っても今ではコンクリートの撫で方くらいしか仕事がない。漆喰は滅多にないから昔はできてもやりたがらないのが多い。面倒なのだろう。手先の微妙な加減が疲れると言う。
ただ塗るだけでなく下塗りや養生にも時間がかかる。これがしっかりしていないと柱や材木に黒いシミがつく。杉、栗は特にひどく松やケヤキはそうでもない。養生が下手だと塗りにくいだけでなく剥がすときに傷がつく。
左官職人も漆喰ができるのはいなくなるのは間違いない。若い職人が勉強をしていると言うのも聞いたことがない。先代は職人だったが今の若社長は左官ができない。もっぱらバックホーなどの機械操作専門である。ほとんど漆喰なんて仕事が来ないからなのか覚える気もない。残艶なことではある。