午前中は天気も良く穏やかで現場は塗装工事も入る。午後から材料を運び作業場で大工と打ち合わせ。午後は気温が下がり雪もちらつくが塗装は完了した。内部は床工事が進み来週から壁工事に入る。
作業場は製材所の倉庫を借りている。だから在庫も一部は製材所に置いてある。屋根だけかかって風が吹きさらしの倉庫だ。木の乾燥には最適で乾きすぎて割れる恐れもある。昨秋に伐った曲がりがバリバリに割れている。
広葉樹のそれも曲がりは割れやすい条件が揃っている。木は外周部に生きている白太の部分がある。ここだけで水が上がるのだが中心部は死んだような状態になっている。
乾燥には白太の部分の縮みが大きいので割れやすい。逆に白太の部分を取って製材すると狂いもなく安定している。白太を残す製材、曲がりは全てそうなるが割れが強烈に入る。皮がついたまま何年も放置してから製材する。
樹種によっても違いが大きくてナラとかケヤキとか硬い木は割れる。逆にシナとか朴など柔らかい木は割れにくい。しかし使う場合は硬い木ほど目も出るし美しい。柔らかい木は目もはっきりせず光沢もない。
どの木でもそれなりに使い道はあって薪にしたり捨てるのはあまりない。一度割れてしまった曲がりを埋木もせずに使ったら自然で良いと褒められたことがあった。職人や業界の常識だけでなく人それぞれ好みは違うものだ。
もちろん見た目だけでなく強度にも影響するのであまり割れたのは使わない。古民家の解体で出た古材は割れた材木が多い。長期の乾燥で品質も安定するし良いのだが途中にほぞ穴がついたのも多い。そのままで強度不足になってしまう恐れもある。