青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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現場管理

今日も陽が出て日中は暖かい。給排水と屋根と電気と大工が入って現場は賑やかになった。休憩時にはお互い情報交換をしたりしている。細い部分の打ち合わせもあって順調に進んでいる。 
 
来る予定だった大工が来れなくなり二人でやることになった。サラリーマンの感覚からするといきなり来なくなるとかは理解できない。フリーの大工はよくあることだ。 
 
現場の進行は現場管理が握っている。業者をせかしたり資材搬入を調節するのも仕事だ。職人不足でどこも遅れ気味なのでなかなか来てくれない。そこをうまく交渉するのが腕だ。 
 
職人は自社の仕事が切れ目なく続くことが一番だ。だから一遍に来たり空いたりするのが困る。日給制の職人は仕事がなくなると無給になる。親方は過不足なく仕事ができるように走り回る。 
 
こちらの都合ですぐやって欲しくても混んでいれば違う職種の業者を向ける。工程もあるが早めたり休ませたりする。大工のようにずっと継続で来るところにしわ寄せがいく。 
 
配線が遅れてもその部分を貼らないで後で貼ったりする。一気にやったほうが早いのだが待ってやる。それを調整するのが管理の腕、極意なのだ。だから現場を掛け持ちし過ぎるとこんがらかる。


電化住宅

昨日に続き暖かくて現場も順調に進む。外壁張りも1階が終わっった。バスユニットも設置して内部も並行して進む。明日は外壁の続きと電気工事の打ち合わせがある。 
 
近年住宅の価格に占める設備工事が増えている。電気、給排水、暖房等である。オール電化も当たり前になって電気の比率が急激に増えた。 
 
車同様電化の波は住宅にも押し寄せる。スイッチポンで何でも使えるのが普通になった。AIになればさらに複雑化して電気工事が難しくなる。建物の構造は限りなく黒子化して存在感がなくなる。 
 
そういう時代には家は箱に近い感覚なのだろうか。電動の設備全てが家の機能になるかもしれない。工業化が進むのでますます大工や左官がいらなくなる。 
 
大工と言うものの仕事の内容は今でもかなり違う。無垢材を墨付けし建てる大工から工場から来たキットを組み立てるようなものまである。 
 
今でもその差は開きつつあり37万人いる中で宮大工は1000人ほどと言われる。手刻みできる大工だって何人いるかだ。昔やったことがある大工は60代後半に入る。 
 
手刻みの家の消滅が時間の問題になりつつある。材木の供給はさらに難しくなった。作業場を構え材木の在庫までする業者は何社あるか。IMG_0286


固定費削減

気温も上がり外の仕事も楽にできる。事務所前の工事も終わり検査も済んだようだ。現場小屋も片付いてすっかり元に戻った。歩道だけが新しくなったので特に便利とか快適とかはない。 
 
土建会社も新設の道路工事とかが減って小さい補修工事に主力が移った。すぐ終わるので空きの時間ができるので次々と見つけないとならない。 
 
補修工事も入札で決まるからいつも情報を掴んだら応札する。まあ大型物件は取ったら何年か安心だが3ヶ月ほどの工事はいつも入札しないといけない。 
 
競争自体は激しくはないから利益率は良い。重機やトラックなどをあまり持たなくても対応できるからその点では楽だ。固定的な資金負担は経営を圧迫する。 
 
当社もトラックやリフトを借りることにした。リースの普及で安くいつでも借りられる。普段は軽トラでなんとかしている。リフトも隣の製材所には3台あっていつでも借りられる。 
 
使った分だけ払うと言うのはこんなに楽かと経営者は思うだろう。現場を無理してとる必要もなくなり仕事がなければ何も負担がない。 
 
材木の在庫もしかりで使うときにあればいい。ただ乾燥という問題があるからすぐ手に入るとは限らない。自分で大まかに製材し使うときに挽き直す。便利で選んで使えるからやめられない。


約束を忘れる

晴れても気温が上がらず寒い一日。月曜から大工は工事中で今日は軒裏を貼った。明日から外壁のサイディング貼りに入る。部材の遅れもあって材料の搬入が頻繁になった。

年前に発注済みだったがどう言う訳か建材店から入荷しない。催促をしてやっと入ったら足りない部材が。やっと今日入荷し外壁のサイディング貼りに入れる。

板貼りの部分は下地に耐水耐火を貼る。外部の板貼りは防火のために下地が必要だ。サイディングの部分も必要なのだが板貼りはさらに厳しい。軒裏も貼っていよいよ明日からサイディングに取り掛かる。

概ね3週間ほどかかる。外部が決まると内部の工事になる。来週はバスユニットの搬入や電気工事の配線などを予定している。当分は外壁工事が中心になる。

新年になってから所用が増えて走り回る。以前の顧客からの追加工事やアフターなど次々と依頼が来る。まあ無視されるよりは良いことだが図面やら見積で時間を取られる。

今年はこ言うのが増えそうだ。新築需要からリフォームの流れなのだろう。電話が来ればすぐ行かないとならないのでアタフタしてしまう。時間を忘れたりすっぽかしたりしないように注意しないと。


継続すること

新年最初のブログは今日からになります。休み期間中は仕事もあったり所用で仙台に行ったりで忙しかった。本当にのんびりできたのは何日もなかった。 
 
昨年よりも忙しそうな気がするが何とか頑張りたいと思っている。周囲には75歳までは現役でいる旨宣言している。頭さえボケなければ何とかなる。 
 
開業30年も過ぎて当社で建てた方も建て替えやリフォームになる。そう言うつながりで仕事が来るようになった。まあ知らない方でもないし気が楽な面はある。 
 
人手不足も本格化し安定的に仕事が取れないところは廃業している。元請けから下請けになったところもある。複雑化する法規や施主のこだわり、もしくはデザインについていけない。 
 
AIの時代になると規格化や工場生産が増えて画一化される。職人も組み立て専門になり次第にロボットに代わっていくのだろうか。味気ない家が増えるだろう。 
 
その中で個人のこだわりや趣味的な要素をどうやって取り入れるかだ。こだわりの家つくりは技術と材料が一番重要になる。自由自在に家を作る技術は次第に廃れ始めている。 
 
デザイン時代と言うものの表面的なものが主流だ。素材を活かすとか自然素材を取り入れるのが難しくなった。建材という名のパーツとどう組み合わせるかだ。 
 
手刻みで無垢材だけで家を建てるのが本当にできなくなる。技術と素材の両方ができなくなるからだ。地域材を挽いてくれる製材所や刻みのできる大工がいなくなる。 
 
企業としての成立のためには安定的な仕事が必要だ。たまに来る家のために材木を在庫し空きの期間を他所の下受けをする。過去に廃業したところはその道を辿った。 
 
当社もその危機に晒される。できるまで頑張るとしていつまでできるかだ。その意味では仕事があると言っても安心はできない。選びながらも継続できる方法を必死で模索中だ。