青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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わかりにくい事

昨日も午後からお施主様のところへ取材で伺う。地域材の本に載せるためにインタビューに行った。編集者のM氏と一緒にご夫婦に話を伺う。当社に依頼した経緯とか出来具合などについてだ。 
 
引き渡して時間が経過しないとわからないこともある。住んで見てと言うが住んだものしかわからないこともある。一日の時間の経過で内部の日の入り方とか風の通りとかだ。 
 
設計は見た目だけではなく住んだ後のことも考慮する。日の入り方は言うに及ばず季節によりどこまで入り込むかを考える。内部デザインも家具などが入った状態が主になる。 
 
取材の前に写真は撮ってあったが家具がある状態も撮る。できてみると全く感じが変わることがわかる。見学会と今では違って見える。そこをどこまで計算できるかだ。 
 
住んで2,3年してからわかることもある。暖房とか換気などは時間が経たないとわからない。当社にはよくある割れの問題もある。2,3年してから割れたり5年も経過すると割れが戻ったり様々だ。 
 
漆喰だって住んで見て匂いが少ないのに気づく。事前に説明してもわかってもらえない例だろう。分かりにくい事は後回しで他の部分でいかに引きつけてわかってもらうかだ。


本物の古民家リフォーム

今日も暑い。見積もりと図面作成。午後は伐採の件で山へ。夕方戻ると近所の同級生が親戚のリフォームのことで寄った。こう言ったリフォームの需要はある。ただ思っている金額とのギャップは大きい。 
 
インバウンドの影響なのか日本最高を謳う番組のせいか古民家が流行っている。捨てられたような田舎の家を直したい方も増えた。自分も親も暮らした家だから壊すには偲びない。 
 
このような家は狂いもひどく腐っているのも多いから工事自体が面倒だ。技術的なことよりも時間がかかる。人件費高騰のご時世だから高くつく。人件費節約でプレカットが増えたのと相反する。 
 
材料と技術も大変と言えばそうだが何とかなる。問題は機械や工具を駆使した仕事ができないことだ。大壁で機械で釘を打つような仕事でないと言うことだ。ノミで穴を掘って差し込むのが普通だから上から釘でなんてことができない。 
 
そうなるとかかった時間に比例して工事費が増えるから大変だ。建て替えした方が安いとなるかもしれない。原因としては金額だけでなく大工不足もある。きりなく大工を張り付けておけない。 
 
結局諦めることになりがちだ。壊してと言うのも厳しいだろう。となると簡単に上からボードを張ってクロス張りになる。柱も梁も全て隠れてしまう。それでも相当難しい仕事なのだが。


ジビエ料理

朝はいつもどうりワンコの散歩。近くにレトリバーをお供に散歩の夫婦がいる。あちらは定期的に調教師のところで躾をしている。すれ違っても我が家のように勝手にくっついて来ない。もちろん吠えたりもしない。 
 
対するこちらは吠えるは寄ってくっつくはリードをしっかり引っ張っていないと大変だ。向こうは吠えもせずちゃんと座ってこちらを見ている。お上品なものです。 
 
予防注射とか定期的に病院には連れていく。最低限のことはしているのだが躾まではいかない。日中はほぼほったらかしで誰かが来ると吠えている。時々真夜中に吠えることがあって近所迷惑になる。 
 
我が家の周辺は狐、狸はもちろん様々な動物がやっていくる。犬は暗くても音でわかるから来ると吠える。吠えるのだが小屋の中では相手にならない。だから吠えるのだが。 
 
動物といえば山を見にいくとカモシカなどに出くわす。間近で見れば牛か馬並みに大きいから冷汗がドッと出る。こんなのに突入されたら堪らない。キツネやタヌキくらいならどうってことはない。 
 
先日の現場に来た大工が狩猟をやる。鹿の駆除をやるそうで肉をもらった。硬くてあまり美味しくはなかった。ジビエ料理が流行っているそうだが柔らかい肉に慣れたら食えるかどうか。 
 
私は子供の時は狸や犬も食べたことがあった。野犬に襲われた子牛の肉をもらったこともあった。四つ足ばかりでなくクジラもよくもらって食べた。飼育された肉汁たっぷりの柔らかい肉とは比べようもない。


山を見る

今日もほぼ昨日と同じ。セッセと図面を描いて見積もりを頼んで….その繰り返し。時折業者から電話が来るくらいで静かなものだ。パソコンの前に座ってばかりいるので少し運動不足気味だ。隣の公園でも散歩に出ろと家内が催促するが。 
 
森林組合の担当者から電話があり伐採をいつにするかと。急げば今週できると言うがまだ早い。自分の山も伐る予定なので一緒にやりたい。組合の都合より製材の都合がある。今伐ると本当は水が上がって乾燥しにくいし割れやすい。虫もつきやすいし。 
 
来月以降に予定を組んでもらって一緒に製材したい。自分の山はカラマツと杉が主だ。広葉樹も多少はあるかもしれない。2,3日前に山を見たが雑草がすごく入る気にならない。もう少し気温が下がらないと汗もかく。 
 
カラマツは樹齢が50年以上なので伐り時になった。風で倒れて間が空いてみっともなく無くなった。全伐して植え直したい。周りに杉もあってこちらも間隔が狭くなった。これも手入れをしておきたい。 
 
何年か前から気になっていたのだが思い切れない。どこか伐るときにと思っていたのが伸び伸びでやっと伐る。あまり在庫を置かないようにしているので余計出す気にならなかった。 
 
伐れば使うか売却しかない。チップにしかならないようだと売るしかない。建築用材に使えるものは自分で使いたい。杉はどんなものであって使い道はある。カラマツは自分にはあまり必要ない。幸いなことに松食い虫のおかげで需要があるので売れる。 
 
カラマツは一部外壁用として残して売却する。杉はほとんど使う予定だから売却益で伐採工賃が出るかどうか。持ち出しも覚悟しないとならない。今週中にも山を見ておかないとならない。


法の盲点

昨日より暑いかもしれない。半袖でも暑いが夕方には雨の予報だ。気持ちの良い秋晴れが続いても事務所から出られない。自宅への往復しか外に出ない。 
 
今日は図面それも苦手な構造計算をした。平屋なのでそれほど荷重はない。金物も少ないしほとんどプレートだけで良い。一応コーナーにはホールダウン金物を入れる。金物は大きければ良いと言うわけではない。 
 
構造計算と言ってもそれほど大したことをするわけではない。通称壁量計算と言って筋違の数を計算する。それにN値計算をして金物を決める。荷重によって耐えられる数値がある。 
 
お粗末な話だがこの計算ができるようになったのは15年ほど前だ。それまでは検査もないし適当に入れていた。どこの柱にどのくらいの荷重がかかるかなんてよくわからなかった。工務店が主流の当時はそんなものだった。 
 
耐震性が注目されるようななったのは最近だ。金物だけでなく基礎や構造材もチェックされるようになる。同時に防腐剤を塗布するとか防火の観点から板張りが制限されるようになった。特に外部が厳しくなった。 
 
違反ではないが行政の指導を受ける。違反でない以上当社としては告示仕様で通している。真壁造りで柱に防腐剤塗布なんてできるわけがない。樹種によって省略される規定を利用する。 
 
厳密に基準法を守って建てると伝統工法と呼ばれるやり方はほぼできなくなる。当社は厳格な伝統工法ではないが法に触れるところはやらないようにしている。もちろん告示や法の盲点のような部分は研究をしていかなければならない。