またもや冷たい雨が降りしきる。新築の現場は最後の仕上げ工事で業者が集まる。ゴチャゴチャ車が溢れ隣のお寺さんの駐車場まで並ぶ。最後の仕上げはいつもこんな状態になる。
お施主様もいらしてさらにてんやわんや。監督者は現場に立っているだけと思われているから時間を取られる。棚板が足りないとかビスが飛び出して取り付けできないとか次々と問題が出てくる。
職人は短気だから物が入荷しないとすぐ帰ってしまう。なだめて調整するのも大事な仕事だ。帰られたら次来るのが遅れてしまう。その後でないと出来ない職人は怒ってしまう。
設計者としては仕上がり具合が気になる。選んだ柄は合っていないとか思ったより安っぽいとかそちらが重要だ。すぐ訂正できるものはその場で直させる。見っともないが怒ることになる。
発注ミスもその時になってからわかる。で、それをどう調整していつ入荷でするか職人に指示する。今週いっぱいはこんな事が続く。夕方には疲れてぐったりしてしまう。
40年もこんなことをやってもミスは減らない。性格と言うよりも仕上がりが気になり発注が遅れたりする。設計者との視点がないとどんなにか楽だか。設計にこだわりがあるから現場を思い通りに動かしたくなる。