青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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手直し

昨日も1日図面描き。今日は午前中はお施主様のところで手直し。午後からまた図面描き。ほぼ1日雨だったので外に出なくても良い。明日からお盆になるし電話も鳴らず静かな一日。 
 
手直しは仏壇脇に故人の写真を並べたいと言うものだった。長押がつかない現場だったので長押がわりの板を取り付ける。ついでに写真もヒートンをつけ釘で止める。ものの2時間ほどで終了。 
 
5月から3ヶ月経って改めて眺めるとキッチリと作り込んだのがわかる。現場は引き渡し前より後の1年後くらいの方が良否がわかるものだ。直後は欠点さがしに忙しく公平に見れない。時間が経って来ると改めてわかることが多い。 
 
建具の滑り具合とか板の塗装の色とか…だ。作った直後は塗装の色だが時間の経過で変わって来る。馴染むと言うか慣れると言うか良いところがわかる。欠点は引き渡し前に必死で探すから後からは無い。 
 
時間を置いて見ると工事中に分からなかった美点がわかる。自分で作ってあれだが良いフローリングだとか建具の開けたてがすごいとか後から気づく。作っているときに考え付かなかったことなのだ。 
 
もちろん新たな問題点も指摘されたりして出て来る。レンジフードの取り付け位置が低くて頭がぶつかる。規定通り付けているが下のガス台が奥行きが小さい。既製品は奥行き650ミリだが600ミリで作ってある。ガスとシンクが並列だから広くしようとした。 
 
奥行きが小さいと前に立つことになりレンジフードに近づく。先端をはね上げない水平タイプなので操作はしやすいが低い。で、背の高い息子さんは頭をぶつける。レンジフードは既製品を使うから高さが決まっている。天井が決まると自然に取り付け位置も決まる。既製品のように奥行きが大きいと近づかないのに製作品は奥行きをし伊作した。 
 
何でも作ると言うは易いが失敗も多い。その繰り返しでノウハウも溜まるのだが過去の方は犠牲になる。いつか何とか直そうとは思っている。建材で作ると言うことはこう言う失敗が少ない。それを上回る魅力があればお施主様は納得するのだが…..。


移動豆腐屋

霧雨が降り続きやませ気味の肌寒い天気。長袖に変えて打ち合わせが午前中あった。午後から事務所で図面作成。4時過ぎにいつもの豆腐屋さんを待って買う。半年も顔を出さなかったので馴染みのおばさん達と話が長くなる。 
 
かれこれ23年くらい豆腐の移動販売から買っている。ご近所のおばさん方も高齢者から順に減って寂しくなった。同時に引き取られたりして空き家が増えた。 
 
おばちゃん達との噂話はほぼその話。子供がどちらかの親と同居をしていれば亡くなると別な親が引き取られる。空き家の問題はほぼ介護のことになるようだ。遠くに引き取られた場合は残ったおばちゃんのところへ電話が来ると。 
 
設計している物件は同年代ばかりだ。リフォームか建て替えかと言うパターンだ。いわゆる空き家になるケースはその後のことだろう。夫婦が元気なうちはリフォームでも何でも前向きだ。 
 
ところが片方が亡くなったりして一人住まいとなると別な話になる。介護も近いから子供が出てきてなるべく金をかけないようにと要望される。60代が設計の最後となるのだ。その後は設計と言うより金を使わないようになる。 
 
同居が嫌で最後まで一人住まいもいてある日突然出てこなくなる。豆腐を買ったのはいつだったか思い出せなくなる。歩けなくなると買いに来れない。そして噂話で亡くなったことを知る。 
 
客ばかりでなく豆腐屋さんも少しずつ販売先を減らしている。あと何年続けられるかとか体調が悪いなどと言い出す。移動豆腐屋もあと何年続くか。


住宅ローン

朝から小雨が降り続く。先日のリフォームの現場でアスファルトを修理したがうまくいかない。固定化しないので剥がしてやり直した。午後は打ち合わせの資料を作る。 
 
何件か若い方の新築の相談があった。ローンのこととか工事費について説明した。総予算は土地購入だと2500万円から3000万円かかる。自己資金にもよるがローンはかなりの金額になる。 
 
いつも思うのだが住宅ローンは一生払い続けなければならない。病気や仕事がなくなったりした場合のリスクは大きい。子育ても金がかかるのでローンは少ない方がいいに決まっている。 
 
私は結婚するときに住宅ローンで家を建てた。土地は実家のものだからタダだ。小さかったので15年くらいで払えた。土地購入だと少なくとも定年まで払わないとならない。 
 
40歳以上の方は支払い期間が短い。普通に考えて月10万であれば2500万円が限度だろう。家は建ててからも電気水道その他経費がかかる。それらを考えても13万円以上の出費は生活に響く。 
 
もちろん年収いかんによるので一概に言えないが3000万円以上のローンは厳しい。40歳で30年ローンを組むと3000万円は簡単に審査が通る。だからと言って皆が余裕で払えるかは別だ。 
 
毎月9万のローンと経費が3万円合計月々12万円の出費だ。10年ほどはあまり修理や故障はないが15年以上だと直すところが出てくる。一度に100万円とかかかる場合もある。子供の教育費も同じ頃かかるようになる。 
 
住宅会社や元請け業者はそのことはあまり言わない。皆さん借りてますよと当たり前のように言う。人生色々なことがあるからリスクはある。退職金が出る頃に建て替えなんてことにもなる。 
 
年収を聞いてやめた方がとつい言いそうになる。どこかこれで良いのかなと思うこともある。子供も満足な教育を受けられなくなるし厳しい生活が連鎖していく。遠回しにそのことを言うと二度と会えなくなる。


曲がり

朝から霧雨がぱらつき台風の影響なのか風も強い。犬の散歩も早めに切り上げ自宅倉庫の材木が飛ばされないように片付けた。それほど強くは降らなかったが。 
 
森林組合の担当者が木を見て欲しいと朝から現場へ行く。樹齢4,50年の雑木林。センとかナラのやや太めのが何本か。あとは栗が少々とさして魅力はない。 
 
曲がりに使えそうな太さの木がある。ヤマサクラやミズキ、朴….なんの木かわからないのとか。直径40センチ前後と曲がりとしては使いやすい寸法。曲がり具合も一曲がりといい感じだ。 
 
遠目にまっすぐだと思ってもグルリと一周すると結構曲がっている。一曲がりだと製材するにも楽だし乾燥で変な割れ方もしない。何でもそうだがあまり捻くれているのは使いにくい。 
 
今伐っても乾燥に2,3年かかる。樹齢4,50年くらいだと確実に割れが入る。捻くれているの程大きく割れる。目が良いかどうかはギャンブルだが外部の枝の出具合でわかる。高樹齢だと割れにくいし修正挽きをやりやすい。 
 
若い木はそもそも太く荒挽きできないからそのまま使うよりない。一発勝負でよく木を見て選ばないとならない。荒挽きは幅が8寸以上で挽きたい。修正挽きで仕上げに5,6寸くらいにしたい。多少割れていても挽けば割れが取れる。 
 
樹齢4,50年はせいぜい幅が6寸くらいにしか挽けない。しかも割れが入る確率は高い。しかしチップ用の値段で買えるから安い。何本か買って割れるのを承知で在庫する。中には割れないのも出てくる。薪用に処分する羽目にならなきゃいいけど。


ソフト

日中は暑かったが午後から霧がかかって肌寒い。台風の影響なのか風も出た。午前中は見積もりと図面。午後から決算のために作業場の在庫調べ。お施主様のところへ打ち合わせによる。 
 
先月からパソコンの調子が悪くメーカーへ修理に出した。一月使ってみたが調子はいいようだ。OSも入れ替えたり設定し直しもあった。今度はソフトの一部が動かない。 
 
仕事で使うソフトは3種類。データベースと表計算とCAD。CADは新しいがデータベースも表計算も10年経つ。OSが新しくなって対応しないらしい。なんども入れ直したり復元がうまくいかなくて表示が変なのもある。 
 
パソコンは毎年のようにOSが変わる。2,3回前からのOS対応だとソフトも相性が悪いのか変になる。表示がおかしかったりデータが開けない。ソフトの入れ直しとかで治る場合もあるが大概はダメになる。 
 
CAD以外のソフトは価格も下がって無料に近いものある。無料ソフトで開けるのもあったり安くなった。表計算も無料ソフトの方が多いくらいだ。データベースも汎用型もたくさんある。 
 
ところがCADだけは値上がりが続いている。20年前から使い続けているが基本的なものでも30万円はする。バージョンアップでもそのくらいになる。 
 
金額が張るので古いのを使い続けるがOSが変わると機能しないのも出る。一部の機能が使えなかったり表示が変だったりする。CADだけはOSが変わるとほとんど対応しないのが出る。 
 
高いソフトなのにOSが変わるたびにバージョンアップはできない。で、結局古いOSに戻して使うことになる。なんだか変なのだが費用的にはこちらが安くつく。パソコン本体よりも高いソフトってなんだか変だ。と言いながら使い続けるよりないのだが。