午前中は打ち合わせ、午後は業者と打ち合わせ。合間に法務局や測量屋のところへ。せっせと図面を合間に描いているが来訪者で途切れてやりづらい。途中で止めるとまた元からやり直しになる。かと言ってそう都合良くはいかない。
業者と打ち合わせていたら銀行ローンの話になった。私の記憶では新築に限らず施主が自分で金融機関と交渉して資金を用意した。こちらから紹介はあっても手続きや打ち合わせなどに立ち会うこともなかった。今はほとんどローンの世話から工事まで丸ごと面倒を見るのが普通になった。
家を建てるに当たって資金をどうするか施主は一番先に考える。支払い計画は本人でないと決められない。建売が増えて専用ローン付きが増えた。そこから注文住宅であっても住宅会社でローン手続きをする傾向が強くなった。依頼心が強いのか面倒臭いのか他人任せが当たり前になった。
一生に一度のことなのでローンのことを詳しい方はいない。初めてのことだから手伝ってもらったりお任せでやりたがる。車を買うのと同じ感覚と言うことだ。業者側から言えばローンを通せば仕事が取れるようになった。だからどこもローン手続き込みで売り込む。
建売だったらわかるが注文住宅でも増えてきた。注文住宅なら業者を自由に選べるから自分でやるほうが良い。施主は自らの権利を放棄しているように思える。政府の景気振興策もあってローン審査の基準が緩和された。これまでだったら通らない層まで需要を広げた。
ほぼ建売に近い低価格の注文住宅をゆるいローン審査で通して建てさせる。2,3年前からの傾向だ。施主も自分がローン審査に通るか自信がないので住宅会社に何とかしてもらう。そこには家のこだわりとか価格すらも二の次になってしまう危険性がある。審査は金融機関がするもので住宅会社ではないのにお任せが増えた。勢いで建ててしまって後で後悔なんてないことを祈るばかりだ。